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第三章 プレイ三日目
#51 ガタノソアの呪腕
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神官が杖を振りかざしながら私を追う。私は杖がどういう攻撃をしてこようと即座に反応出来るように身構えた。しかし、神官が私との距離を詰めた時、杖を下ろした先は私ではなかった。
「――【ガタノソアの呪腕】」
神官が杖の先で床を叩く。叩かれた箇所に黒々とした闇が現れ、その中から幾本もの黒い腕が現れた。影のように薄っぺらで質量を感じさせない、関節もなく動く魔術の腕だ。
腕は周囲に矢鱈と指先を伸ばす。その腕の一本が私の右足首を捕らえた。
「しまっ……!」
「しまった」の一言すら言えなかった。捕らわれた足首の肌が石色に変わり、それが一気に全身を覆った。状態異常:石化だ。神官が使ったのは範囲攻撃の魔術。一定範囲内にいる敵に状態異常を与えるスキルだ。
石化したPCは一切の行動が取れなくなる。回避も防御もだ。
「喝!」
動けなくなった私に神官は容赦なく杖を突く。直撃を受けた私の身体から石の破片が飛び散るエフェクトが生じ、弾き飛ばされる。体力は零にまで吹き飛ばされ、そのまま仰向けに倒れた。思わず目を閉じてしまい、視界が真っ暗になる。
直後、何かが砕ける音がした。
目を開けると、確かに零になっていた筈の体力が満タンにまで回復していた。石化の状態異常もなくなっていた。その代わりに別の状態異常が付与されていた。ゾンビの状態異常だ。
「これって……【凶つ星の首飾り】の効果か!」
先程合成屋で入手した装飾品。体力が零になった時、自動復活させてくれるという装備だ。
見れば、首飾りの玉が割れていた。あからさまに「壊れてもう使えません」といった感じだ。自動復活は一度までという事を表しているのだろう。二度目の復活はない。
「もう死んじゃった時の保険はないって事だね……!」
まだ蘇生アイテムが教典の中にあるけど、自動ではない。使おうと教典を開けばタイムロスとなる。首飾り程のアドバンテージはないのだ。より一層の緊張感と警戒を持たなくちゃならない。
体を起こして立ち上がる。敵を改めて見据え、自分の頬を叩いて気合を入れ直した。
――さあ、巻き返しだ。
「――【ガタノソアの呪腕】」
神官が杖の先で床を叩く。叩かれた箇所に黒々とした闇が現れ、その中から幾本もの黒い腕が現れた。影のように薄っぺらで質量を感じさせない、関節もなく動く魔術の腕だ。
腕は周囲に矢鱈と指先を伸ばす。その腕の一本が私の右足首を捕らえた。
「しまっ……!」
「しまった」の一言すら言えなかった。捕らわれた足首の肌が石色に変わり、それが一気に全身を覆った。状態異常:石化だ。神官が使ったのは範囲攻撃の魔術。一定範囲内にいる敵に状態異常を与えるスキルだ。
石化したPCは一切の行動が取れなくなる。回避も防御もだ。
「喝!」
動けなくなった私に神官は容赦なく杖を突く。直撃を受けた私の身体から石の破片が飛び散るエフェクトが生じ、弾き飛ばされる。体力は零にまで吹き飛ばされ、そのまま仰向けに倒れた。思わず目を閉じてしまい、視界が真っ暗になる。
直後、何かが砕ける音がした。
目を開けると、確かに零になっていた筈の体力が満タンにまで回復していた。石化の状態異常もなくなっていた。その代わりに別の状態異常が付与されていた。ゾンビの状態異常だ。
「これって……【凶つ星の首飾り】の効果か!」
先程合成屋で入手した装飾品。体力が零になった時、自動復活させてくれるという装備だ。
見れば、首飾りの玉が割れていた。あからさまに「壊れてもう使えません」といった感じだ。自動復活は一度までという事を表しているのだろう。二度目の復活はない。
「もう死んじゃった時の保険はないって事だね……!」
まだ蘇生アイテムが教典の中にあるけど、自動ではない。使おうと教典を開けばタイムロスとなる。首飾り程のアドバンテージはないのだ。より一層の緊張感と警戒を持たなくちゃならない。
体を起こして立ち上がる。敵を改めて見据え、自分の頬を叩いて気合を入れ直した。
――さあ、巻き返しだ。
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