なろう110000PV☆不純異性行為～月と星が交わる場所へ～あの時の二人を救ってくれたのは紛れもなくこの愛でした～【皆月凛、星村拓夢編】

エピローグ【凛と拓夢の話】

昼御飯【凛】

「もう、大丈夫ですか？」

扉が開き、相沢さんとはやとさんがやってきた。

「はい、大丈夫ですよ」

龍ちゃんは、そう言って、私も小さく頷いた。

「ランチセットを四人分頼んできました。食べれない物はなかったですか？」

「大丈夫ですよ」

龍ちゃんは、相沢さんと話していた。

「イベントの日は、朝から来てもらいたいんです」

「はい」

龍ちゃんが相沢さんから、説明を受けているのをぼんやりと私は聞いていた。
その声は、驚く程遠くて…。私なんか存在しないみたいに感じた。

トントンと肩を叩かれて、私はそちらを見る。

「凛さんは、子供が出来ないんですか？」

はやとさんに言われて、私は頷いた。

「俺の大好きな友達と同じですね」

「えっ？」

私は、その言葉にはやとさんを見つめていた。

「俺の友達もね。出来ないんですよ！それで、離婚して。今は、女の子と付き合ってます」

「そうなんですか」

私は、驚いた顔をしてはやとさんを見つめる。

「何かそういう人嫌いだった？」

私は、はやとさんの言葉に首を横に振った。

「それならよかった。友達は、その人に出会ってから生きやすくなったんだ。凛さんもそう？」

その言葉に私は、頷いていた。

「やっぱり。だから、拓夢が必要だったんだね」

笑うと可愛い人になるはやとさん。

「はい」

私は、これ以上、嘘をつきたくはなかった。

「お待たせしました」

「はい」

四人分のランチセットがやってきて、あっと言う間にテーブルはいっぱいになった。

「お二人に話しておきますね」

店員さんがいなくなって、相沢さんは私と龍ちゃんに話した。

「この週刊紙を止めてもらうように働きかけてはみますが…。今、聞いた限り嘘ではなく事実なので。もしかすると止めるのは難しいかも知れません」

その言葉に私と龍ちゃんは、「はい」と言った。

「もしも、止めれなかった場合。12月23日に、この記事が出るのを覚えておいてもらえますか？」

その言葉に私達は、頷いた。

「じゃあ、冷めないうちに食べましょう」

相沢さんの言葉に、私達はご飯を食べる。やっと、いつもの日常が戻ろうとしてきたのに…。

ここに来て、週刊紙まで出るかもしれないなんて…。

有名人のゴシップに撮られる人が悪いのよと思っていたあの日の私を呪ってやりたかった。

四人で、黙々とご飯を食べ進めた。

『ごちそうさまでした』

ほとんど同時に私達は、言った。

「美味しかったです」

龍ちゃんは笑って相沢さんにそう言った。

「でしょう？ここはね…」

相沢さんは、そう言ってこの店の話を龍ちゃんにしていた。

「わざわざ、凛さんが不妊だって記事書かなくていいのにね」

はやとさんは、スープを飲んでから私を見つめた。確かに、あの記事には私が不妊だと書かれていた。