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エピローグ~月と星の交わる場所へ~【凛と拓夢の話2】

来てくれた【拓夢】

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俺は、冷蔵庫に食材をしまったり戸棚に食材をなおしたりする。

「来ないかな」

凛が、来ないと思う気持ちは、98%ぐらいだった。

「来たら、餃子作りたいなーとか思っちゃったな!馬鹿馬鹿しい」

俺は、そう言って笑ってコートを脱いだ。
来ない方がいいに決まってるんだよ!

パンポンって音が鳴ってスマホを見つめる。

【プロポーズ成功しました!って、しちゃった。ごめん】

まっつんが、SNOWROSEのグループでやりとりしている場所に薔薇の花束の写真とメッセージを送ってきていた。

【まじか!すげー。おめでと】

かねやんから、メッセージが届いた。

【おめでとう!嬉しい】

しゅんからもメッセージが届いた。

【おめでとう】

俺がそう返した後だった。

【式するなら、行きたい。おめでとう】

智からのメッセージがやってきた。

「智、グループやめてなかったのか…」

俺達は、気にしていなかったから智がいるのを知らなかった。

【智、いたの?】

かねやんが、そういって送ってきた。

【ごめん。まだいた。削除するよ】

【いいって、いればいいよ】

まっつんは、智のメッセージにそう送ってきた。

【SNOWROSE、おめでとう!俺の職場でも好きな人がいて、内心めちゃくちゃ自慢してる。言えないのが残念だけど…】

智のメッセージにみんな【ありがとう】を返していた。俺は、みんなみたいに智に【ありがとう】を言えそうになくて、スマホをマナーモードにして机の上に置いた。

「俺、やっぱり子供だよなー」

俺は、窓を開けてベランダに出る。

深呼吸して空気を吸う。まだ、寒い。

「明日は、段ボールが届くから片付けるかな」

引っ越し屋さんを頼んでいた俺は、明日のお昼に段ボールを持ってきてもらう事になっていた。

「今日は、早く寝よ」

ベランダから、中に入った瞬間だった。

ピンポーンー

インターホンの音に、俺は窓を閉めて玄関に向かった。玄関の鍵を開けて、扉を開くと…。凛が入ってきた。
俺は、嬉しくて凛を抱き締めてしまった。
この匂い、この温度、懐かしくて幸せではなしたくない。

凛は、龍ちゃんがと言っていた。旦那さんと凛の絆が、さらに強くなったのを感じた。
離れてキッチンに行くと芸能人が綺麗だとかどうでもいい話をされる。俺は、少しイライラしていた。やっと、凛に会えたのに…。凛は、俺に会うのが嬉しくないみたいに聞こえていた。

俺は、凛をさらに強く抱き締めた。

「何を忘れたかった?」

俺の言葉に凛が、声を出して泣き出す。

「あー、あー。赤ちゃん出来てるって思ったの。私ね、期待してたの」

そう言いながら、凛が崩れ落ちそうになるから、俺は必死で支える。
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