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エピローグ~月と星の交わる場所へ~【凛と拓夢の話2】
相沢さんだからよかった【拓夢】
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「嫌な事、やらされたりはしてない?」
凛の言葉に、俺は頷いていた。
「よかった。たまに、やりたくなかったって聞くから…」
凛は、そう言いながらビールを飲んでる。
「相沢さんだからよかったんだ」
「そうなの?」
「うん。相沢さんは、バンドの要望を叶えてくれる人なんだ!曲や歌詞も手直しさせずにそのままにしてくれる。俺達は、俺達らしくいれるんだ」
そう言うと凛は笑った。
「相沢さんって凄い人なんだね。よかったね。拓夢」
「うん。ありがとう」
俺は、凛に笑ってから餃子を食べる。相沢さんじゃなかったら、かなり手直しをされてると同じ事務所にいる別のバンドが怒っていたのを聞いた。売れるものと書きたいものその違いにそのバンドは苦しんでいた。
「売れるって難しいんだよなー」
俺は、頭の中で思っていた言葉が口をついて出た。
「売れるものを作らなくちゃいけないから?」
凛の言葉に、自分が言葉に出していたのに気づいた。
「うん。そうなんだよ。俺達は、相沢さんだからこのままでいけるんだけどさ…。別のバンドは、書きたいものと違うって怒ってた」
「それでも、有名になりたかったら従うしかないんだよね」
凛は、そう言いながら餃子を取っていた。
「有名になる事とそれで飯を食う事は、別物な気がするんだ。俺は…」
「確かにそうかもね」
凛は、そう言って頷いてくれてる。
「有名になりたいなら、会社のいう通りにしなきゃいけないよな!だって、俺達は商品だろ?俺達を売る為に、事務所(あっち)は莫大なお金をかけるんだよ」
「そうだね」
そう言って、凛は頷いてくれてる。
「このCDの売れない時代にCDを作るだけでも凄いお金だよ。それなのに、皆、ワガママだよな…。言ってる事が違うとかやりたくないとかさ。だったら、最初から有名になる事なんか諦めればいいんだよ。ごめん、辛口だったよな」
俺は、凛にそう言ってビールを飲み干して立ち上がって冷蔵庫から新しいビールを持ってきた。
「拓夢が言いたい事わかるよ。有名にするには、お金がかかってるんだよね。それにたくさんの人も関わってる。そのお金を回収出来ないと事務所は赤字だもんね」
凛の言葉に頷いてビールをグラスに注いだ。
「認めたくないけど、俺達商品だから…」
「そうだね」
「人間として扱われてるようで、商品だよな」
俺は、凛のグラスにもビールを注いだ。
「そうなるよね」
凛は、そう言いながら悲しそうな顔をしていた。
「あっ…別にそれが嫌だって、俺は思ってないんだよ。俺が嫌だなって思うのは、それをわかってない人達。デビュー出来たら、全部自分の思い通りになるって思いこんでる人達。デビューってゴールじゃなくて始まりだろ?って思うんだよ」
凛は、俺の言葉に「CDを出したいんだって聞いた事ある」と言った。
凛の言葉に、俺は頷いていた。
「よかった。たまに、やりたくなかったって聞くから…」
凛は、そう言いながらビールを飲んでる。
「相沢さんだからよかったんだ」
「そうなの?」
「うん。相沢さんは、バンドの要望を叶えてくれる人なんだ!曲や歌詞も手直しさせずにそのままにしてくれる。俺達は、俺達らしくいれるんだ」
そう言うと凛は笑った。
「相沢さんって凄い人なんだね。よかったね。拓夢」
「うん。ありがとう」
俺は、凛に笑ってから餃子を食べる。相沢さんじゃなかったら、かなり手直しをされてると同じ事務所にいる別のバンドが怒っていたのを聞いた。売れるものと書きたいものその違いにそのバンドは苦しんでいた。
「売れるって難しいんだよなー」
俺は、頭の中で思っていた言葉が口をついて出た。
「売れるものを作らなくちゃいけないから?」
凛の言葉に、自分が言葉に出していたのに気づいた。
「うん。そうなんだよ。俺達は、相沢さんだからこのままでいけるんだけどさ…。別のバンドは、書きたいものと違うって怒ってた」
「それでも、有名になりたかったら従うしかないんだよね」
凛は、そう言いながら餃子を取っていた。
「有名になる事とそれで飯を食う事は、別物な気がするんだ。俺は…」
「確かにそうかもね」
凛は、そう言って頷いてくれてる。
「有名になりたいなら、会社のいう通りにしなきゃいけないよな!だって、俺達は商品だろ?俺達を売る為に、事務所(あっち)は莫大なお金をかけるんだよ」
「そうだね」
そう言って、凛は頷いてくれてる。
「このCDの売れない時代にCDを作るだけでも凄いお金だよ。それなのに、皆、ワガママだよな…。言ってる事が違うとかやりたくないとかさ。だったら、最初から有名になる事なんか諦めればいいんだよ。ごめん、辛口だったよな」
俺は、凛にそう言ってビールを飲み干して立ち上がって冷蔵庫から新しいビールを持ってきた。
「拓夢が言いたい事わかるよ。有名にするには、お金がかかってるんだよね。それにたくさんの人も関わってる。そのお金を回収出来ないと事務所は赤字だもんね」
凛の言葉に頷いてビールをグラスに注いだ。
「認めたくないけど、俺達商品だから…」
「そうだね」
「人間として扱われてるようで、商品だよな」
俺は、凛のグラスにもビールを注いだ。
「そうなるよね」
凛は、そう言いながら悲しそうな顔をしていた。
「あっ…別にそれが嫌だって、俺は思ってないんだよ。俺が嫌だなって思うのは、それをわかってない人達。デビュー出来たら、全部自分の思い通りになるって思いこんでる人達。デビューってゴールじゃなくて始まりだろ?って思うんだよ」
凛は、俺の言葉に「CDを出したいんだって聞いた事ある」と言った。
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