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新しい未来へ~互いを救ってくれた愛と共に…。~【凛と拓夢の話3】
結婚式場【拓夢】
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「もう、着くよ」
しゅんの姉ちゃんに、そう言われた。
「まっつん、緊張してんじゃない?」
「わかる」
俺としゅんは、そう言って笑った。
「ついたよ」
「ありがとう。じゃあ、後で」
「ありがとうございました」
「早く着替えにいきなさい」
俺としゅんは、頭を下げて車を降りた。
「こっちだよな!」
「そっち、そっち」
俺達は、新郎控え室に急いで行く。
コンコンー。軽くノックをすると扉が開いた。中から、顔を出したのはかねやんだった。
「優太…」
「おめでとうぐらいないのかよ」
そんなまっつんの声が聞こえていた。
「入って」
「うん」
俺としゅんは、控え室に入った。
「それは、そうね。言わなきゃいけないわよね」
「言わなきゃいけないじゃないだろ?あんたは、俺を産んだだけかもしんないけど。俺の人生には、常にあんたがいたんだよ」
まっつんは、そう言って怒っていた。
「わかってるわよ。でも、わかってよ。優太。私だって…」
「あんたは結局金しかないのか?俺を産んだのは、金を恵んでくれる存在が欲しかったからか?」
「何て事を親に向かって言うのよ」
しゅんのお母さんが、手を上げた手をかねやんが止めていた。
「赤くなったら、大変だから…。おばさん」
その言葉に、しゅんのお母さんは手をおろした。
「俺は、ただおめでとうって言って欲しかったんだよ!なのに、やってきてからずっと金の話しと理沙の悪口ばっかじゃねーかよ!あんたは、何でもっと俺に優しくしてくれないんだよ。金なんかいくらでもやるよ!欲しいなら、全部くれてやるよ!俺が、欲しかったのは…。今も昔も、あんたの愛だったんだよ」
まっつんの言葉に、まっつんのお母さんは、「それを望むのは、別の人にしなさい」と言った。
部屋を出ていく。かねやんが「ちょっと待って」と追いかける。
「ごめん、拓夢」
「ああ、うん」
しゅんは、かねやんを追いかけて行った。
「ごめん。だせーよな」
まっつんは、そう言って泣いていて、膝の上で握り締めた拳が震えていた。
「全然、ダサくないよ」
俺は、泣きながらまっつんを見つめていた。
「金払うのが嫌だったわけじゃないんだよ!払ってるうちにいつか愛されると思ってた。間抜けだろ?」
まっつんは、そう言って下手くそな顔して笑ってる。
「そんな事、俺は思わない」
俺は、まっつんを見つめてそう言った。
「愛がタダで貰えるもんだって俺に教えてくれたのは理沙だった。だから、おめでとうって一言だけ言って欲しかったんだよ。だから、わざわざかねやんや相沢さんにお願いして母親(あのひと)を迎えに行ってもらったんだ。なのに、言ってくれないんだよ。おめでとうのおの字もさ」
俺は、ゆっくりとまっつんに近づいた。
「おめでとう」
俺は、そう言ってまっつんを抱き締めた。
「拓夢、ありがとな!ありがとう」
まっつんは、そう言って俺の背中を叩きながら泣いていた。俺からのおめでとう何かより母親から言われたかったの何てわかってる。だけど、今のまっつんに俺から話せる言葉はそれしかなかった。
しゅんの姉ちゃんに、そう言われた。
「まっつん、緊張してんじゃない?」
「わかる」
俺としゅんは、そう言って笑った。
「ついたよ」
「ありがとう。じゃあ、後で」
「ありがとうございました」
「早く着替えにいきなさい」
俺としゅんは、頭を下げて車を降りた。
「こっちだよな!」
「そっち、そっち」
俺達は、新郎控え室に急いで行く。
コンコンー。軽くノックをすると扉が開いた。中から、顔を出したのはかねやんだった。
「優太…」
「おめでとうぐらいないのかよ」
そんなまっつんの声が聞こえていた。
「入って」
「うん」
俺としゅんは、控え室に入った。
「それは、そうね。言わなきゃいけないわよね」
「言わなきゃいけないじゃないだろ?あんたは、俺を産んだだけかもしんないけど。俺の人生には、常にあんたがいたんだよ」
まっつんは、そう言って怒っていた。
「わかってるわよ。でも、わかってよ。優太。私だって…」
「あんたは結局金しかないのか?俺を産んだのは、金を恵んでくれる存在が欲しかったからか?」
「何て事を親に向かって言うのよ」
しゅんのお母さんが、手を上げた手をかねやんが止めていた。
「赤くなったら、大変だから…。おばさん」
その言葉に、しゅんのお母さんは手をおろした。
「俺は、ただおめでとうって言って欲しかったんだよ!なのに、やってきてからずっと金の話しと理沙の悪口ばっかじゃねーかよ!あんたは、何でもっと俺に優しくしてくれないんだよ。金なんかいくらでもやるよ!欲しいなら、全部くれてやるよ!俺が、欲しかったのは…。今も昔も、あんたの愛だったんだよ」
まっつんの言葉に、まっつんのお母さんは、「それを望むのは、別の人にしなさい」と言った。
部屋を出ていく。かねやんが「ちょっと待って」と追いかける。
「ごめん、拓夢」
「ああ、うん」
しゅんは、かねやんを追いかけて行った。
「ごめん。だせーよな」
まっつんは、そう言って泣いていて、膝の上で握り締めた拳が震えていた。
「全然、ダサくないよ」
俺は、泣きながらまっつんを見つめていた。
「金払うのが嫌だったわけじゃないんだよ!払ってるうちにいつか愛されると思ってた。間抜けだろ?」
まっつんは、そう言って下手くそな顔して笑ってる。
「そんな事、俺は思わない」
俺は、まっつんを見つめてそう言った。
「愛がタダで貰えるもんだって俺に教えてくれたのは理沙だった。だから、おめでとうって一言だけ言って欲しかったんだよ。だから、わざわざかねやんや相沢さんにお願いして母親(あのひと)を迎えに行ってもらったんだ。なのに、言ってくれないんだよ。おめでとうのおの字もさ」
俺は、ゆっくりとまっつんに近づいた。
「おめでとう」
俺は、そう言ってまっつんを抱き締めた。
「拓夢、ありがとな!ありがとう」
まっつんは、そう言って俺の背中を叩きながら泣いていた。俺からのおめでとう何かより母親から言われたかったの何てわかってる。だけど、今のまっつんに俺から話せる言葉はそれしかなかった。
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