627 / 646
新しい未来へ~互いを救ってくれた愛と共に…。~【凛と拓夢の話3】
大事にしなさい【拓夢】
しおりを挟む
「拓夢」
母さんは、俺を呼んだ。
「何?」
「拓夢が大切にしたいなら、大事にしなさいよ!その気持ち……」
「母さん」
母さんは、そう言いながら俺を見つめる。
「拓夢、きっと、その気持ちは二度と感じないかもしれないわよ」
「そんなわけないよ」
「あるの!」
そう言って、母さんは真剣な目で俺を見つめる。
「人ってね。本気で人を愛する事って意外と少ないものよ。特に、恋愛に時間をかけれた学生時代とは違ってね。大人になってから、誰かを自分の世界の中心に出来る事って少ないのよ」
「母さん……」
「だから、あんたがあの人に感じた気持ちはきっと……。他の誰かと恋をしても辿り着けないものよ」
「そうなのかな」
「そうよ。そういうもんよ!」
母さんは、そう言いながら俺の頭を撫でてくる。
「母さんね、今まで拓夢を見てきたからわかる。拓夢は、あの人に心底惚れてる。その思いは隠し通せないぐらい本物。あの人がいない世界は生きたくないぐらいにね」
俺は、母さんから目を反らした。
「撫でるのやめろよ」
「フフフ。図星だね」
そう言って母さんは、笑った。
「いつか、好きな人は出来るわよ!あのね、結婚するなら大好きな人より好きぐらいな人にしときなさい」
「何でだよ」
俺の言葉に母さんは、フフフと笑ってこう言った。
「大好き過ぎたら疲れちゃうから。心も体も疲れちゃう……。だから、一緒に生きてくのが窮屈でしんどくなっちゃうものよ」
そう言って、母さんはニコニコと微笑んだ。
「父さんは、好きぐらいだったの?」
「そうねーー。好きぐらいだったわね!この人といたら、毎日苦しくなくて笑っていられそう!それが、結婚を決めた理由よ」
そう言って、母さんはニコニコ笑っていた。
「私もね。拓夢みたいに本気で人を愛したのよ。父さんに出会う前にね。心も体もボロボロになっちゃうぐらいねーー。でもね、あれってすっごくエネルギー使うじゃない。あれを毎日、毎日味わってみなさいよ。1ヶ月(ひとつき)で私は死んでるわ」
そう言って母さんは、懐かしそうに微笑んでいる。
「あんなのは、もうこりごりよ。年を取ればなおさら……。激しかったら、心臓発作起きるわ」
「何だよ、それ」
俺は、母さんの言葉に笑ってしまった。
「それにね。やっぱり、生活にはしたくなかったんだと思う。家族にもなりたくなかったんだと思う」
「恋愛と結婚は、別ってやつ?」
「そうそう!たまに、同じ人いるけどね。そういう考えの母さんの友達は、皆、離婚しちゃった」
「へーー」
その言葉に俺は、頷いていた。
「星村さん、もうすぐ披露宴始まるって」
かねやんのお母さんが話しかけてきた。
「あら、やだ!帰らなきゃね」
「そうね」
「拓夢、優太君にまたご飯食べようって言っててね」
「わかった」
「じゃあね、拓夢」
「気をつけて」
母さんは、かねやんの母親に連れられてしゅんの母親の所に行った。
生活にはしたくなかったか……。
俺もあのまま凛といたら思ってたのかな?
母さんは、俺を呼んだ。
「何?」
「拓夢が大切にしたいなら、大事にしなさいよ!その気持ち……」
「母さん」
母さんは、そう言いながら俺を見つめる。
「拓夢、きっと、その気持ちは二度と感じないかもしれないわよ」
「そんなわけないよ」
「あるの!」
そう言って、母さんは真剣な目で俺を見つめる。
「人ってね。本気で人を愛する事って意外と少ないものよ。特に、恋愛に時間をかけれた学生時代とは違ってね。大人になってから、誰かを自分の世界の中心に出来る事って少ないのよ」
「母さん……」
「だから、あんたがあの人に感じた気持ちはきっと……。他の誰かと恋をしても辿り着けないものよ」
「そうなのかな」
「そうよ。そういうもんよ!」
母さんは、そう言いながら俺の頭を撫でてくる。
「母さんね、今まで拓夢を見てきたからわかる。拓夢は、あの人に心底惚れてる。その思いは隠し通せないぐらい本物。あの人がいない世界は生きたくないぐらいにね」
俺は、母さんから目を反らした。
「撫でるのやめろよ」
「フフフ。図星だね」
そう言って母さんは、笑った。
「いつか、好きな人は出来るわよ!あのね、結婚するなら大好きな人より好きぐらいな人にしときなさい」
「何でだよ」
俺の言葉に母さんは、フフフと笑ってこう言った。
「大好き過ぎたら疲れちゃうから。心も体も疲れちゃう……。だから、一緒に生きてくのが窮屈でしんどくなっちゃうものよ」
そう言って、母さんはニコニコと微笑んだ。
「父さんは、好きぐらいだったの?」
「そうねーー。好きぐらいだったわね!この人といたら、毎日苦しくなくて笑っていられそう!それが、結婚を決めた理由よ」
そう言って、母さんはニコニコ笑っていた。
「私もね。拓夢みたいに本気で人を愛したのよ。父さんに出会う前にね。心も体もボロボロになっちゃうぐらいねーー。でもね、あれってすっごくエネルギー使うじゃない。あれを毎日、毎日味わってみなさいよ。1ヶ月(ひとつき)で私は死んでるわ」
そう言って母さんは、懐かしそうに微笑んでいる。
「あんなのは、もうこりごりよ。年を取ればなおさら……。激しかったら、心臓発作起きるわ」
「何だよ、それ」
俺は、母さんの言葉に笑ってしまった。
「それにね。やっぱり、生活にはしたくなかったんだと思う。家族にもなりたくなかったんだと思う」
「恋愛と結婚は、別ってやつ?」
「そうそう!たまに、同じ人いるけどね。そういう考えの母さんの友達は、皆、離婚しちゃった」
「へーー」
その言葉に俺は、頷いていた。
「星村さん、もうすぐ披露宴始まるって」
かねやんのお母さんが話しかけてきた。
「あら、やだ!帰らなきゃね」
「そうね」
「拓夢、優太君にまたご飯食べようって言っててね」
「わかった」
「じゃあね、拓夢」
「気をつけて」
母さんは、かねやんの母親に連れられてしゅんの母親の所に行った。
生活にはしたくなかったか……。
俺もあのまま凛といたら思ってたのかな?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
13
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる