虹色の恋

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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告白

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私は、みよっちゃんと喋ったあの日から、もう毎日毎日、青君に話す事を決めた。

次の日も、「おはよう」

また、次の日も「おはよう」

毎日、毎日話しかけた。

追いかけて

見つけて

近づいて

それをひたすら1ヶ月繰り返して今日が来た。

美羽が、「りり、青君が体育館に今日は一人で行くみたいだから呼び止めて行っておいで!」

私は、驚いて「何で知ってるの?」って聞いたら
「レインボーメンバーが言ってたから」って美羽は笑ってくれた。

行かなきゃ、ちゃんと言わなきゃ。

私は、青君が体育館付近を通るのをひたすら待った。

15分ぐらいして、青君が現れた。

勇気を出して、声をかけた。

「青君、あの」

笑って近づいてきた。

「なに?」

「あのね、私。青君に話したい事があって。」

「うん、なに?」

「あのね、私出会った頃から青君の事が好きです。よかったら、私と付き合ってもらえませんか?」

青君は、一瞬驚いた顔をして

「俺、イギリスに彼女がいるから。だから、付き合えない」

えっ?意味がわからない。

「嘘だよね?」

「嘘じゃないよ。中学の時から付き合ってるから…。帰ってくるの待ってるから。ごめんね。」

「あ、全然いいんです。大丈夫です。引き留めてごめんなさい。」

私は、そう言ってその場から離れた。

美羽が、待っててくれた。

「どうだった?」

「イギリスに彼女がいるみたいで」

「なにそれ?」

「わからない。」

涙が止まらない。

「でも、チャンスだよ」

「チャンス?」

「うんだって、イギリスでしょ?いけるよ!頑張れば」

「そうかな?」涙が止まった。

「頑張ってみなよ。夏休み会えるようにしてあげるから」

「うん。」

頑張ってみるのを決めた。

終業式が終わり。

いつもの場所に、レインボーがいた。

気まづい、さっきフラれたから…キツイよね。って思う私の気持ちなんかしらない。

紫悠君が、話しかけてきた。

「今日で、終わりだね。」  

「ですね。」
 
「休み明けたら、また話そうな。」

そう言って笑ってくれた。

まだ、レインボーの人は告白したのしらないんだ。

普通にしなくちゃ…。

美羽が、嬉しそうに大橙君と話してる。

青君は、藍野君と話してる。

「俺、何か相談乗るよ?」

「えっ?」

「何か、悩みあるんでしょ?」

「番号聞いてもいいんですか?」

「いいよ。」

そう言って紫悠君に番号教えてもらった。

「好きな人、この中にいるでしょ?」

そう言われて固まる。

「暇な時、メールしておいでよ。聞いてあげるから」

「はい。」

そう言うと紫悠君は笑った。

聞きたい人には、聞けなかった。

気持ち伝えたから、何か気にしてくれたりしないのかな?

意識してくれたりしないのかな?

淡い期待だけが、胸いっぱいに広がっていた。

「さぁ、そろそろ帰ろうかな」紫悠君は、藍野君と緑川君に声をかける。

「じゃあ、帰るから」

「バイバイ」って帰ってしまった。

赤井君と、黄川田君も、「じゃあ、また休み明けに」と行ってしまった。

大橙君が、青君に声かけてる。

そして、二人も帰ってく。

「バイバイ」って手をふってくれた。

私と美羽も、バイバイって手をふった。

「私達も、帰ろうか?」

「うん。」

「夏休み、大橙君幼馴染みとよく遊んでるから、そこに行かない?毎年、幼馴染みに聞くんだよね。」

「ついてっていいの?」

「もちろん、りりなら大歓迎」

そう言って、美羽が笑ってくれた。

フラれたけど、夏休み楽しみしかないよ。

気まづい雰囲気は、だすのはやめよう。

もう、これっきりで話せなくなるのは嫌だ。

私は、青君が好きだ。

フラれたって、青君の傍にいたい。

また、話したい。

また、笑い合いたい。

だから、頑張るって決めたんだ。

私は、美羽と一緒に帰った。

この頃は、美羽とほとんど行動を共にしていた。

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