18 / 24
言えない事
しおりを挟む
仕事が、無事に終わって更衣室で帰る準備をしていた。
「あんたさー。崎谷さんに弁当作ってんの?気持ち悪」
初めて見る女の人は、私にスマホの写真を見せてきた。
「すみません。帰るので」
バチン…
突然、その人に頬を叩かれた。
女は、やはり怖い。
「次、崎谷さんに近づいたら許さないから」
「失礼します」
私は、更衣室を後にした。
怖い目だった。
崎谷さんは、イケメンだと思う。
その上、優しい。
だから、女性が放っておかないのがわかる。
急いで、帰る。
とにかく、家に帰りたかった。
いつも通る細道に入った。
今日に限って人がいた。
「あー。あんただ。あんた」
スマホを見ながら、男が二人近づいてきた。
ブザーをポケットにしまった。
「まあ、こんなブーでも女だからいっか」
「マジでするの?」
日本語を話しているのだろうか?
「失礼します」
「帰さないよ」
一人の男に腕を掴まれた。
「痛いです。離して」
「俺らもあんたみたいなのとするの嫌なんだけどさ。金もらってるからね、わかるよね?豚ちゃん」
「やめて下さい」
ギリギリと腕に力をいれられて、折れると思った。
自転車が通って、腕を離された。
「さっさと終わらせようぜ」
「じゃあ、動画ちゃんと撮っとけよ」
そう言って、壁に押し付けられた。
「嫌、やめて、離して」
「暴れたら、殺すぞ」
キスをされそうになって、そう出来ないように必死で抵抗する。
なのに、キスをされてしまった。
嫌だ。
助けて
手探りで、鞄から折り畳み杖が取れた。
ガンっ
「いってーな」
相手にどうにか当たった。
「やめて」
防犯ブザーを引っ張って、放り投げた。
「うっせー。止めろ」
「どうしましたか?カツアゲですか?」
自転車に乗ったカップルが近づいてきた。
「行くぞ」
二人は、逃げていった。
「大丈夫ですか?」
「はい」
「カツアゲですか?」
「あっ、はい」
優しい女の人だった。
「この時間、人通り少ないから気をつけて下さいね」
「ありがとうございます。」
私は、頭を下げて、鞄を拾った。
防犯ブザーを拾って、止めた。
走って逃げれないから、ここを使うのは今日で最後にしよう。
防犯ブザー買っていてよかった。
必要ないと思っていたけど、役にたった。
家に帰って、何度も唇を洗った。
気持ち悪い…。
崎谷さん達には、会えない。
頬の赤みと掴まれた腕が赤かった。
冷凍してたぶりと大根を調理した。
これを、渡してあげよう。
崎谷さんに、優しい言葉をかけられると断れなかった。
また、かずさんと美陸(みろく)君の家に来てしまった。
「ただいま」
「おかえり」
「美陸(みろく)、冷やすのなかったっけ?」
「アイスノンなら、あるよ。」
「それ、貸して」
崎谷さんと美陸(みろく)君とリビングにきた。
「りーちゃん、何かあったの?」
「たいした事ないです。」
「嘘つくなよ。腕、だして」
「はい」
「これ、すごい力で掴まれたね。男でしょ?」
美陸(みろく)君に言われて頷いた。
「何もされなかった?」
「はい、大丈夫です」
キスをされてしまったのに、嘘をついた。
二人に、嫌われたくなかった。
本当の事を言って、もう会わないよって言われたくなかった。
美陸(みろく)君は、アイスノンで、腕を冷やしてくれる。
二人は、怖くない。
大丈夫。
「温めます。」
ぶり大根のタッパを持って、キッチンに行く。
火にかけながら、怖かったのを思い出した。
太った私に、興味ある感じではなかった。
昔、仲良くなった人に襲われた事があった…。
今みたいにキスされて、ムカムカしてくるから考えるのをやめた。
男なんか嫌いだと思った。
ぶり大根を器によそった。
「ごめんなさい。今日、これしかなくて」
「大丈夫だよ。二人だったら、惣菜だから…。気にしないで。手痛かったのに、ありがとう」
「りーちゃんは、食べたのか?」
「はい」
「なら、そこで腕冷やしときな」
やっぱり、二人は優しい。
「はい」
怖くない。
私は、ソファーに座って腕を冷やした。
掴まれた部分が、痣になってきそうだった。
気持ち悪かった気持ちが、二人を見ていると静まっていった。
「あんたさー。崎谷さんに弁当作ってんの?気持ち悪」
初めて見る女の人は、私にスマホの写真を見せてきた。
「すみません。帰るので」
バチン…
突然、その人に頬を叩かれた。
女は、やはり怖い。
「次、崎谷さんに近づいたら許さないから」
「失礼します」
私は、更衣室を後にした。
怖い目だった。
崎谷さんは、イケメンだと思う。
その上、優しい。
だから、女性が放っておかないのがわかる。
急いで、帰る。
とにかく、家に帰りたかった。
いつも通る細道に入った。
今日に限って人がいた。
「あー。あんただ。あんた」
スマホを見ながら、男が二人近づいてきた。
ブザーをポケットにしまった。
「まあ、こんなブーでも女だからいっか」
「マジでするの?」
日本語を話しているのだろうか?
「失礼します」
「帰さないよ」
一人の男に腕を掴まれた。
「痛いです。離して」
「俺らもあんたみたいなのとするの嫌なんだけどさ。金もらってるからね、わかるよね?豚ちゃん」
「やめて下さい」
ギリギリと腕に力をいれられて、折れると思った。
自転車が通って、腕を離された。
「さっさと終わらせようぜ」
「じゃあ、動画ちゃんと撮っとけよ」
そう言って、壁に押し付けられた。
「嫌、やめて、離して」
「暴れたら、殺すぞ」
キスをされそうになって、そう出来ないように必死で抵抗する。
なのに、キスをされてしまった。
嫌だ。
助けて
手探りで、鞄から折り畳み杖が取れた。
ガンっ
「いってーな」
相手にどうにか当たった。
「やめて」
防犯ブザーを引っ張って、放り投げた。
「うっせー。止めろ」
「どうしましたか?カツアゲですか?」
自転車に乗ったカップルが近づいてきた。
「行くぞ」
二人は、逃げていった。
「大丈夫ですか?」
「はい」
「カツアゲですか?」
「あっ、はい」
優しい女の人だった。
「この時間、人通り少ないから気をつけて下さいね」
「ありがとうございます。」
私は、頭を下げて、鞄を拾った。
防犯ブザーを拾って、止めた。
走って逃げれないから、ここを使うのは今日で最後にしよう。
防犯ブザー買っていてよかった。
必要ないと思っていたけど、役にたった。
家に帰って、何度も唇を洗った。
気持ち悪い…。
崎谷さん達には、会えない。
頬の赤みと掴まれた腕が赤かった。
冷凍してたぶりと大根を調理した。
これを、渡してあげよう。
崎谷さんに、優しい言葉をかけられると断れなかった。
また、かずさんと美陸(みろく)君の家に来てしまった。
「ただいま」
「おかえり」
「美陸(みろく)、冷やすのなかったっけ?」
「アイスノンなら、あるよ。」
「それ、貸して」
崎谷さんと美陸(みろく)君とリビングにきた。
「りーちゃん、何かあったの?」
「たいした事ないです。」
「嘘つくなよ。腕、だして」
「はい」
「これ、すごい力で掴まれたね。男でしょ?」
美陸(みろく)君に言われて頷いた。
「何もされなかった?」
「はい、大丈夫です」
キスをされてしまったのに、嘘をついた。
二人に、嫌われたくなかった。
本当の事を言って、もう会わないよって言われたくなかった。
美陸(みろく)君は、アイスノンで、腕を冷やしてくれる。
二人は、怖くない。
大丈夫。
「温めます。」
ぶり大根のタッパを持って、キッチンに行く。
火にかけながら、怖かったのを思い出した。
太った私に、興味ある感じではなかった。
昔、仲良くなった人に襲われた事があった…。
今みたいにキスされて、ムカムカしてくるから考えるのをやめた。
男なんか嫌いだと思った。
ぶり大根を器によそった。
「ごめんなさい。今日、これしかなくて」
「大丈夫だよ。二人だったら、惣菜だから…。気にしないで。手痛かったのに、ありがとう」
「りーちゃんは、食べたのか?」
「はい」
「なら、そこで腕冷やしときな」
やっぱり、二人は優しい。
「はい」
怖くない。
私は、ソファーに座って腕を冷やした。
掴まれた部分が、痣になってきそうだった。
気持ち悪かった気持ちが、二人を見ていると静まっていった。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
働かないつもりでしたのに、気づけば全部うまくいっていました ――自由に生きる貴族夫人と溺愛旦那様』
鷹 綾
恋愛
前世では、仕事に追われるだけの人生を送り、恋も自由も知らないまま終わった私。
だからこそ転生後に誓った――
「今度こそ、働かずに優雅に生きる!」 と。
気づけば貴族夫人、しかも結婚相手は冷静沈着な名門貴族リチャード様。
「君は何もしなくていい。自由に過ごしてくれ」
――理想的すぎる条件に、これは勝ち確人生だと思ったのに。
なぜか気づけば、
・屋敷の管理を改善して使用人の待遇が激変
・夫の仕事を手伝ったら経理改革が大成功
・興味本位で教えた簿記と珠算が商業界に革命を起こす
・商人ギルドの顧問にまで祭り上げられる始末
「あれ? 私、働かない予定でしたよね???」
自分から出世街道を爆走するつもりはなかったはずなのに、
“やりたいことをやっていただけ”で、世界のほうが勝手に変わっていく。
一方、そんな彼女を静かに見守り続けていた夫・リチャードは、
実は昔から彼女を想い続けていた溺愛系旦那様で――。
「君が選ぶなら、私はずっとそばにいる」
働かないつもりだった貴族夫人が、
自由・仕事・愛情のすべてを“自分で選ぶ”人生に辿り着く物語。
これは、
何もしないはずだったのに、幸せだけは全部手に入れてしまった女性の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる