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「久しぶりだね。」
「森(しん)の作品見てるよ!凄くよかった。」
「ありがとう」
「それで?」
「これ何だけど…。」
「新しい作品?」
「次の、深夜の一時間半ぐらいのドラマでね。二人の事を書いたんだ。どうかな?」
「待ってね」
彼女は、それを読んでくれた。
「いいと思うよ。森(しん)らしい作品だと思う。」
「ありがとう」
「是非、見たいわ」
「ありがとう」
彼女は、俺にノートを差し出してきた。
「これは?」
「私の彼女がね。しんの大ファンなの。」
「それで?」
「描(えが)いてあげてくれない?」
「読んでもいいかな?」
「うん」
俺は、そのノートを読み進めた。
「書かせてもらうよ。」
「しんらしい作品に仕上げてあげてよ。」
「梨華は?あの、団体捕まったニュースみたけど…。」
「そうなの。でも、あれは…。しんの作品らしくないからね」
梨華は、そう言って笑った。
「しん」
「どうした?」
「歳月を重ねれば、どちらかが悪いのは分かるわ。でも、小さな子供にはわからないの…。わかるでしょ?」
「うん、わかるよ」
「その子供の心を傷つけていいはずはないのよ。わかるでしょ?」
「わかるよ」
「しん、貴方の魔法で彼女の心と私の心を救ってくれない?」
「梨華も、同じだったね。俺に、二人を救う話が書けるだろうか?」
「しんなら、書けるわ。私は、しんの大ファンだからわかる。しんの作品を読んだら…。私も、亡くなった母を許すから」
梨華は、そう言って笑った。
「わかった!俺なりに、解釈して描(えが)くよ。」
「お願い。」
「お母さんを許してあげれるのか?」
「わからないけど、しんが描(えが)いてくれれば許せる。私が、話した事も覚えてる?」
「家にあるノートに書いてある。」
「だったら、それも織り混ぜて描(えが)いて…。」
「わかった。梨華、やってみる」
「優衣さんは、元気にしてる?」
「ああ、元気だよ。」
「幸せでよかったわ!しんも私も随分と苦しんだわね。不妊で…」
「そうだね。」
「それを全部、描(えが)いてくれるしんは好きよ。私、しんのお陰でナリミちゃん好きになったのよ!凄く、よかった。」
「ありがとう。梨華に褒められるのが、一番嬉しい。」
そう言って、俺は笑った。
「じゃあね、しん。また、楽しみにしてる。」
「書けたら、持ってくるよ」
「いい!映画かドラマになったら、教えてよ!ツブヤイター見てるからね」
「ありがとう、梨華。」
「じゃあね、しん」
「ああ、また」
俺は、梨華に手を振った。
初めて、作品を載せた日。
梨華は、俺にこう言った。
【これは、本当にしんが描(か)きたい作品なの?何だか、どっかの安っぽいメロドラマ見たいでつまらない。もっと、しんの内面を抉るような話を書くべきよ。私との事を描(か)いたらどうなのかな?私だけは、読むから…。】
誰も読んでくれなくてもよかった。
梨華さえ読んでくれれば、それでいい。
変な雑念を入れたくなくて、私は人の描(か)いた作品をあまり見なかった。
映像作品を集中的に、見ていた。
誰かの作品を読んだ後に、私が描(か)いた作品を梨華は否定した。
表現が、誰かの真似事。
言葉が、曖昧。
もっと、しんの中を抉り出しなさいよ。
俺は、仕事をしながら一ヶ月に一本の作品を投稿した。
そして、それを見つけてくれたのが優衣だった。
そして、俺の産み落とす作品を褒めてくれるファンを掴めた。
映像作品は、繰り返し見てもらえる。
それは、俳優さんのファンがいるからだ。
新しい解釈を見つけてくれるたくさんの人に俺は感謝していた。
「しん、大丈夫だった?」
家の近くで、優衣に声をかけられた。
「許可がおりたよ。はい」
「ありがとう、明日、持っていくね」
「よろしくね」
優衣に笑いかけた。
あの日、優衣が声をかけてくれなければ俺はこの場所にいなかった。
「しん」
「なに?」
「また、深夜一時間半のドラマの依頼きてたよ。しんが、書きたいものを書いてくれってさ。」
「本当か?」
「うん?」
「いや、描(か)きたい話があったから凄く嬉しい。やっぱり、タイミングバッチリだよ!優衣」
俺は、優衣の手を握って喜んだ。
これで、梨華に頼まれた作品を書ける。
「森(しん)の作品見てるよ!凄くよかった。」
「ありがとう」
「それで?」
「これ何だけど…。」
「新しい作品?」
「次の、深夜の一時間半ぐらいのドラマでね。二人の事を書いたんだ。どうかな?」
「待ってね」
彼女は、それを読んでくれた。
「いいと思うよ。森(しん)らしい作品だと思う。」
「ありがとう」
「是非、見たいわ」
「ありがとう」
彼女は、俺にノートを差し出してきた。
「これは?」
「私の彼女がね。しんの大ファンなの。」
「それで?」
「描(えが)いてあげてくれない?」
「読んでもいいかな?」
「うん」
俺は、そのノートを読み進めた。
「書かせてもらうよ。」
「しんらしい作品に仕上げてあげてよ。」
「梨華は?あの、団体捕まったニュースみたけど…。」
「そうなの。でも、あれは…。しんの作品らしくないからね」
梨華は、そう言って笑った。
「しん」
「どうした?」
「歳月を重ねれば、どちらかが悪いのは分かるわ。でも、小さな子供にはわからないの…。わかるでしょ?」
「うん、わかるよ」
「その子供の心を傷つけていいはずはないのよ。わかるでしょ?」
「わかるよ」
「しん、貴方の魔法で彼女の心と私の心を救ってくれない?」
「梨華も、同じだったね。俺に、二人を救う話が書けるだろうか?」
「しんなら、書けるわ。私は、しんの大ファンだからわかる。しんの作品を読んだら…。私も、亡くなった母を許すから」
梨華は、そう言って笑った。
「わかった!俺なりに、解釈して描(えが)くよ。」
「お願い。」
「お母さんを許してあげれるのか?」
「わからないけど、しんが描(えが)いてくれれば許せる。私が、話した事も覚えてる?」
「家にあるノートに書いてある。」
「だったら、それも織り混ぜて描(えが)いて…。」
「わかった。梨華、やってみる」
「優衣さんは、元気にしてる?」
「ああ、元気だよ。」
「幸せでよかったわ!しんも私も随分と苦しんだわね。不妊で…」
「そうだね。」
「それを全部、描(えが)いてくれるしんは好きよ。私、しんのお陰でナリミちゃん好きになったのよ!凄く、よかった。」
「ありがとう。梨華に褒められるのが、一番嬉しい。」
そう言って、俺は笑った。
「じゃあね、しん。また、楽しみにしてる。」
「書けたら、持ってくるよ」
「いい!映画かドラマになったら、教えてよ!ツブヤイター見てるからね」
「ありがとう、梨華。」
「じゃあね、しん」
「ああ、また」
俺は、梨華に手を振った。
初めて、作品を載せた日。
梨華は、俺にこう言った。
【これは、本当にしんが描(か)きたい作品なの?何だか、どっかの安っぽいメロドラマ見たいでつまらない。もっと、しんの内面を抉るような話を書くべきよ。私との事を描(か)いたらどうなのかな?私だけは、読むから…。】
誰も読んでくれなくてもよかった。
梨華さえ読んでくれれば、それでいい。
変な雑念を入れたくなくて、私は人の描(か)いた作品をあまり見なかった。
映像作品を集中的に、見ていた。
誰かの作品を読んだ後に、私が描(か)いた作品を梨華は否定した。
表現が、誰かの真似事。
言葉が、曖昧。
もっと、しんの中を抉り出しなさいよ。
俺は、仕事をしながら一ヶ月に一本の作品を投稿した。
そして、それを見つけてくれたのが優衣だった。
そして、俺の産み落とす作品を褒めてくれるファンを掴めた。
映像作品は、繰り返し見てもらえる。
それは、俳優さんのファンがいるからだ。
新しい解釈を見つけてくれるたくさんの人に俺は感謝していた。
「しん、大丈夫だった?」
家の近くで、優衣に声をかけられた。
「許可がおりたよ。はい」
「ありがとう、明日、持っていくね」
「よろしくね」
優衣に笑いかけた。
あの日、優衣が声をかけてくれなければ俺はこの場所にいなかった。
「しん」
「なに?」
「また、深夜一時間半のドラマの依頼きてたよ。しんが、書きたいものを書いてくれってさ。」
「本当か?」
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これで、梨華に頼まれた作品を書ける。
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