39 / 96
嫌われ方なら知っている
東子の話④
しおりを挟む
「結婚なんて、まだまだ先だよ!何言ってるの?」
『高校卒業したらしようよ!それまで、バイトしてお金貯めるから駄目かな?』
「駄目に決まってるよ!拓実君は、幸せにならなきゃ!私みたいに好きになってくれない人じゃなくて、拓実君を好きになってくれる人を選びなよ」
『嫌だよ!とこちゃんじゃなきゃ嫌だよ!とこちゃんしかいらない。とこちゃんと結婚したいんだよ』
やめて、やめて、やめて、それ以上言わないで…。
私の胸が、潰れそうだよ。
拓実君への好きが溢れていっちゃうよ。
「ごめんね、好きになれなくて…。ごめんね、答えられなくて」
『お母さんから、何か言われたの?だから、とこちゃん』
「言われてない、私が勝手にだから…」
それから、沢山別れたい気持ちを告げ続けた。
『わかった、とこちゃん。楽しかった、ありがとう』
「さよなら」
『さよなら』
ツー、ツーって、電話の切れた音をずっと聞いていた。
「うっ、わぁー、わぁー」
拓実君、好きだったよ!
大好きだったよ!
お母さんを大事にして、幸せになるんだよ!
それから、一週間は引きずっていた。
でも、前を向くのを決めた。
そして、半年程は拓実君に会えるかもしれないと期待して探して見たけれど会えなかった。
その後、数人と付き合ってもお母さんがまた出てくるのではないかとか思うと深く付き合えなかったし…。
拓実君を忘れられなかった。
そんな私を変えてくれたのが、村田隆太(むらたりゅうた)だった。
「東子、母さんが東子と買い物に行きたいって」
「いつ?」
「来週の土曜日だって」
「行きたい」
隆太の両親は、私と結婚する事を話した日、凄く喜んでくれた。
そして、私にこう言ってくれた。
「隆太が、両親のいない東子さんを傷つける事があるなら、いつでも私達が味方になるからね!両親がいない分、沢山辛い事や悲しい事があったと思うの。だけど、これからは幸せになれるからね。そのお手伝いを私達もするから…」
その言葉に、泣いたんだ。
息子の幸せの為に別れてくれと頭を下げられたらどうしようと思っていたから…。
お義母さんは、その言葉通り私を幸せにしてくれる人だった。
「母さんに、連絡してあげて」
「わかった」
隆太に、笑いかけられる。
私は、これから幸せになれる。
そして、私はお義母さんとの待ち合わせをしていた日に拓実君に再会したんだ。
拓実君は、相変わらず男前だった。
幸せなのかな?
結婚したのかな?
私なんか、忘れちゃったよね?
そんな事が、グルグル頭を回っていた。
『高校卒業したらしようよ!それまで、バイトしてお金貯めるから駄目かな?』
「駄目に決まってるよ!拓実君は、幸せにならなきゃ!私みたいに好きになってくれない人じゃなくて、拓実君を好きになってくれる人を選びなよ」
『嫌だよ!とこちゃんじゃなきゃ嫌だよ!とこちゃんしかいらない。とこちゃんと結婚したいんだよ』
やめて、やめて、やめて、それ以上言わないで…。
私の胸が、潰れそうだよ。
拓実君への好きが溢れていっちゃうよ。
「ごめんね、好きになれなくて…。ごめんね、答えられなくて」
『お母さんから、何か言われたの?だから、とこちゃん』
「言われてない、私が勝手にだから…」
それから、沢山別れたい気持ちを告げ続けた。
『わかった、とこちゃん。楽しかった、ありがとう』
「さよなら」
『さよなら』
ツー、ツーって、電話の切れた音をずっと聞いていた。
「うっ、わぁー、わぁー」
拓実君、好きだったよ!
大好きだったよ!
お母さんを大事にして、幸せになるんだよ!
それから、一週間は引きずっていた。
でも、前を向くのを決めた。
そして、半年程は拓実君に会えるかもしれないと期待して探して見たけれど会えなかった。
その後、数人と付き合ってもお母さんがまた出てくるのではないかとか思うと深く付き合えなかったし…。
拓実君を忘れられなかった。
そんな私を変えてくれたのが、村田隆太(むらたりゅうた)だった。
「東子、母さんが東子と買い物に行きたいって」
「いつ?」
「来週の土曜日だって」
「行きたい」
隆太の両親は、私と結婚する事を話した日、凄く喜んでくれた。
そして、私にこう言ってくれた。
「隆太が、両親のいない東子さんを傷つける事があるなら、いつでも私達が味方になるからね!両親がいない分、沢山辛い事や悲しい事があったと思うの。だけど、これからは幸せになれるからね。そのお手伝いを私達もするから…」
その言葉に、泣いたんだ。
息子の幸せの為に別れてくれと頭を下げられたらどうしようと思っていたから…。
お義母さんは、その言葉通り私を幸せにしてくれる人だった。
「母さんに、連絡してあげて」
「わかった」
隆太に、笑いかけられる。
私は、これから幸せになれる。
そして、私はお義母さんとの待ち合わせをしていた日に拓実君に再会したんだ。
拓実君は、相変わらず男前だった。
幸せなのかな?
結婚したのかな?
私なんか、忘れちゃったよね?
そんな事が、グルグル頭を回っていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる