君の傷つけ方なら知っている

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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結末なら知っている

静馬の話④

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もう、家にいたくなどなくて…。

僕は、ずっと体を引きずるように街をさ迷っていた。

どれぐらい外にいただろうか
時計を見て、そろそろ帰ろうと思った。

家の鍵を開けようとしたら、慎吾が現れた。

弁当屋のテンションで笑った。

僕は、慎吾がいるから生きていけるんだ。

怖くて、臆病で惨めな自分を剥ぎ取られた。

「ヒレカツ弁当、食べようかな」

「どうぞ」

起き上がった僕に、慎吾が笑った。

「いただきます」

「はい」

ヒレカツをかじって泣いた。

「冷たいなら、あっためる?」

「違うよ!そうじゃない」

「静馬」

「あの日の惨めな僕を救ってくれたのは、店長さんだよ」

僕は、慎吾の頬に手を当てた。

「静馬は、惨めなんかじゃないよ。俊太さんが、好きだっただけだよ。愛してただけだよ」

「慎吾、ありがとう」

「もう、そんな事しなくていいよ。俊太さんに、いいように使われなくていいんだよ」

「慎吾」

汚れた気がしていた。

慎吾は、そうじゃないと言ってくれた。

僕は、浅野の話を慎吾にしていたんだ。

「僕、浅野さんに会いたいよ!会ってみたい」

「じゃあ、ご飯行こうか」

「うん」

「俊太の事も、相談してみるよ」

「そうだね!そうしなよ!僕がいるから…」

そう言って、慎吾は笑ってくれた。

僕は、浅野と連絡を取り、個室の居酒屋にやってきていた。

あれから、5日…。

俊太からは、連絡もなくてホッとしてた。

「まだかなー」

「もうすぐだって」

慎吾と一緒に、浅野を待っていた。

「ごめん、遅くなった」

浅野の隣には、150センチ程の女の人が立っていた。

「自己紹介は、ご飯食べながらって事で」

そう言って、浅野は笑った。

僕達は、居酒屋の奥の個室にやってきた。

ビールがやってきて、四人で乾杯をした。

「初めまして、俺は浅野健吾です。彼女は、妻の美香です」

「初めまして、美香です」

「あっ、僕は江島静馬です。それから、彼は阿藤慎吾です。僕の…」

言いづらそうにしていると、美香さんが…。

「江島さんの彼氏さんですね」と笑った。

何の偏見もない目に、僕は泣いてしまった。

「おいおい、美香!泣かすなよ」

「ごめんなさい。違いましたか?」

美香さんは、ハンカチを差し出してくれた。

「ち、違うんです。あってます。彼氏です。ただ、その」

「偏見のない目で、ビックリしたろ?」

そう言って、浅野はニコッと笑った。

「偏見ですか?どうして?こんなに、素敵なのに」

美香さんは、そう言って笑っていた。

「初めまして、慎吾です」

「敬語は、やめようか!友達なんだからさ」

浅野の言葉に、僕も慎吾も泣いていた。
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