白と黒、未来へ

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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居てくれてよかった。[拜島]

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とにかく頭が痛くて目が覚めた。

あれ、ベッドで寝ている。

私は、隣にいるれんを見た。

ドクッと心臓が波打って、頭がさらに痛くなった。

何の夢を見ていたのかわからないけど、体の奥底から沸き上がる衝動を抑えられない。

私は、れんの上に乗った。

動けないように押さえつける。

ダメだ…。

ダメだ…。

傷つけたい、壊したい。

傷つけたくない、壊したくない。

頭の中が、ぐちゃぐちゃで苦しい。

息が出来ない。

気づくと、ギリギリと舌先を噛んでいた。

涙がとまらない。

れんが、目を覚まして話しかけるけど遠くで聞こえている。

なにも、はいらない。

口に広がるわずかな血だけが、かろうじて私を止めていた。

れんを掴む腕に力を込める。

れんは、私から力ずくで腕を引き抜いて口の中に手をいれてきた。

傷つけたくないのに、指を噛んでしまう。

力を緩めれない。

「アー、ワー」叫んでも止めれない。

流れ込む血の味に、一瞬だけ我にかえって口をあけた。

ボタボタと落ちる。

れんが、暴れて私を蹴った。

痛みで、倒れた。我に返った。

れんが、血だらけだ。

顔を一生懸命拭いた。

れんは、薬をくれた。

私は、横になって眠っていた。

.
.
.
.
.

どれだけ、眠ったかな?頭の痛みは、ひいていた。

隣に、れんがいた。

指の手当ては、されていた。

よかった。

私は、れんを起こさないように起き上がった。

キッチンに行って、うがいをした真っ赤だ。私は、水を飲んだ。

誰かが、ソファーにいる。

灰谷さんかもしれない。

私は、ソファーに行った。

洋がいた。

何故だろう、胸の中に暖かい気持ちが広がって涙がとまらない。

洋が、目を覚ましてしまった。

洋「ごめん。嫌だったね。すぐでるから」

嫌じゃないのに、涙が止まらなくて口に出せない。

必死で首をふりたくても、思うように体も動かない。

洋は、毛布を畳んでる。

洋「二人の場所にくるつもりなかったんだけど、本当ごめん。」

なんで、謝らせる

なんで、傷つける

私は、洋が居てくれてよかったのに…。

洋の事を、傷つけたくない。   

また、さっきみたいな感情に飲み込まれそうになる。 



洋「じゃあ、また後でね」

私は、立ち上がる瞬間の洋を抱き締めていた。

洋「えっと」

洋は、ソファーに座った。

洋「どういう感じ?」

思考が追いつかないようだ。

私も、うまく話せない。

拜島「ワーン。アー、アー」

うまく話せなくて子供みたいに泣いてしまう。

洋は、私を拒まずに背中や頭を擦ってくれる。

洋が擦る度に、心に穏やかさと優しい気持ちが溢れてきてとまらない。

涙が、溢れてとまらない。

洋は、私が泣き止むまでずっと擦ってくれた。

しばらくすると心が、真っ白になった。涙や痛みが引いた。

洋から、離れた。

洋「大丈夫?帰るから」

洋が、柔らかく笑った。

拜島「居てくれてよかった。」やっと言えた。

洋の目から、涙がスッ-って流れた。

拜島「ごめん。」私は、ティシュを取って洋に渡した。

洋「違う、違う。謝らないで。嬉しかっただけだから」ティシュを取って涙を拭いてる。

私は、洋の隣に座った。

拜島「洋に触れると穏やかな気持ちになる。ボコボコ沸き上がる嫌な気持ちが、溶けて真っ白になる。」

洋「なに、それ?告白してる?」

洋は、わざとそう言ってる。

拜島「恋愛感情はない。」

洋「わかってるよ」

拜島「でも、私とれんには洋が必要だから」

洋「わかってるよ」

私は、洋の言葉に目をパチクリさせた。

拜島「気づいてるの?」

洋「うーん。俺が、そうしたいだけ」

拜島「なんで、そこまでできるの?」

洋「大事だからに決まってるだろ。」

洋は、私の頭をくしゃくしゃって撫でてくれる。

また、じんわりと暖かいものが心を優しく包む感覚がした。

拜島「もっと撫でて」

洋「それは、れんとにしなよ。」

拜島「れんとは、違う。」

洋「シャワー浴びてきたら?灰谷さんがくるよ。六時だしね。」

拜島「洋もはいりなよ。お酒の匂いがする。」

れんが起きてきた。

れん「イチャイチャしてた?」

拜島、洋「してない」

れん「ハハハ、龍一。お風呂はいりなよ。洋も久々に朝御飯食べよう。」

洋「うん。」

拜島「はいってくる。」

拜島さんは、シャワーを浴びにいった。



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