秘密のdiary【傷と家族】

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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誰も知らない若の気持ち

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三(さん)と電話を切った後、俺は、掃除機を当てる。

その後、ソファーに座って若とのLimeを見ていた。

亡くなる当日の朝にやってきたLimeの謎がやっととけた。

【竹。サンキュー達を頼みます。九(きゅう)の兄に、三(さん)には別の形で、二人を支えてあげてほしい。俺、竹なら許せるから】

【許せるってなに?サンキューの事は、任せとけ】

【こっちの話。ありがとう、竹。最高の親友で幼なじみやったよ】

【俺も、若が大好きやで!こんな最高な親友で幼なじみはおらんよ。】

【ごめんな。八(はち)を失った後、何度も強要した。嫌やったやろ?俺は、竹の体に執着してた。渡したくなかった。だから、好きなやついるのにやった。ごめんな。】

【別に、ええよ。俺かて、好きの区別つけられんかったから…。気にしてへんよ、昔の事】

【誰にも出来ん事、竹にやった。ホンマに悪かったと思ってる】

【なんや?懺悔か?あっちで、許してもらおうと思ってるん?】

【エッチ嫌いなん。俺のせいやんな?】

【はあ?ちゃうで。元々、嫌いやねん。】

【好きになれたらいいな】

【なくたって、生きてける】

【なあ?三(さん)の事、よー見とったってな】

【若、結構、三(さん)押してくるやん】

【ホンマに、見とったってや】

【わかった。約束する】

【三(さん)、強がりやから心配や。九你臣(くにおみ)と違って、素直やないから。だから、竹が気にかけたってな】

【わかってる、約束する】

そのLimeの後、俺は、仕事に行った。

俺が、見ないのをわかった、若は、最後にとんでもない爆弾を落としていった。

俺は、若のLimeがずっと開けなくて…。

100のマークが、ずっとついていた。

初七日が終わり、開いた俺は、壊れた。

誰にも言えなかった気持ちが書かれていた。

【死にたくない】

【生きたい】

【助けて】

【こんな人生、いやや】

【死ぬ瞬間、俺、幸せやった、ありがとうって絶対ゆうねん。ゆわされんねん。やけど、死にたない。竹、助けて、苦しなってきてる。絶対、今日や】

絶対って、何やねん。

若が、亡くなったのは15時過ぎだった。

苦しみだしたのは、12時過ぎやったらしい。

俺への最後のLimeは、11時半やった。

本当の最後のLimeが、一番キツかった。

【竹。やっぱり今日やで。死にたくない。助けて。もうすぐしたら、痛み止め強くされるって…。殺されるんやで、俺。死にたない。竹、見て。既読つけて。俺を助けにきて。竹、いつも助けてくれたやん。死にたないねん。怖いねん。傍におってや。二番目に好きな竹におってもらったら、痛みましなるかもしれん。死にたない。助けて、助けて、助けて、助けて。ごめん。竹やからこんなんゆうてる。家族には、幸せやったって嘘ついた。九你臣にも大丈夫、怖ないって嘘ついた。だって、竹に送った文章見たらみんな苦しむやん。竹を苦しめてごめん】

俺は、若の死に目には、会えた。

外回りやったから、九(きゅう)からの電話とって直帰にして向かった。

若、怖いのましやったか?

喋られんぐらいゼェーゼェー言うてた。

やけど、俺の手を離さんかったんわ。

死にたくなかったからやろ?

今でも、このLime見る度苦しくなる。

でも、絶対消さへん。

若を見てると、穏やかに死ぬって嘘やなって思った。

未練ありすぎやったんやないか?

49日に突然届いた60サイズの段ボール。

俺は、それを開けて見つめる。

なぜか、八(はち)の後に俺にした事からの懺悔の手紙やらが送られてきた。

若が、母親に49日に送ってくれと言ってきた。と若のお母さんからのメモが入っていた。

俺は、この手紙をどないしたらいいねん。

まだ、全部を読めていなかった。

読んだ物は、輪ゴムで纏めていた。

一枚目の手紙に書いていたのは、Limeが消える事を考えて手紙にしたとゆう事やった。

「後、何通あんねん」

今日は、これかな

ナンバーもふられていないから、ランダムで読むしかない。

【竹へ】

俺の秘密を教えます。今、俺は、三(さん)と付き合っています。
八(はち)への気持ちを消す為に利用しました。
あの世で、呪われますね。
ただ、最近は三(さん)を少しずつ好きになってきています。
恋のそれです。
そこで、竹にお願いがあります。
三(さん)の恋人になって下さい

【若】


何で、急に三(さん)と付き合えって…。

俺は、もう一度手紙をひく。

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