女性だらけの世界に迷い込んだショタが、年上のお姉さん達に色々されてドロドロに溶かされるまで

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第83話 恵美さんは目の付け所が違う

 高速道路と下道を走って1時間くらい過ぎた頃、海が見えてきた。雲一つない綺麗な青空が広がり、青い海がキラキラと光り輝いていた。

「うわぁ~! キレイな海ですね~」

 車のナビの地図を見ていた限り、横浜の方へ進んでいた。横浜の南の方にある孤島が海のテーマパークになっているらしく、東京から1時間ちょっとで行くことが出来るそうです。

 そして何よりも驚いたのが、海の青さだった。ボクの知っている関東の海は濁っていて、青い海と呼べない感じだったけど、目の前に広がる海は綺麗な青い海に見えたのだ。

「ここら辺はそんなに綺麗って言う程の海じゃないけどね~。次は南の島に行こうよ、友達が島持ってるから借りちゃおう! ここの海とは比べ物にならないくらいに澄んだ青い海でね、貸し切りだからユウ君も泳げるよ~」

「おお! 行ってみたいですね~。ビーチでバーベキューとか楽しそうです」

 青い海、白い砂浜、そして貸し切りだから人目を気にせずウェーイ出来る! 浜辺にパラソル並べてバーベキューしてお酒飲んでウェーイって叫ぶなんて、まるでパリピみたいじゃないか!! ボクに縁の無いパリピだと思ってたけど、これでボクもパリピになれるのか!?

「じゃあ夏っちゃんに相談しようね♪」

「はい! みんなで旅行とか凄く楽しそうです」 

 貸し切りビーチに美女をはべらせてウェーイって騒いでお酒を飲むのか……。うん、良いかもしれない!!







 そして『マリンパーク』にやってきた。海の匂いがしてワクワクする。まずは島の周りを散策するコースを歩く事にしました。海から流れて来る風が気持ち良いです。

「気持ち良いですね~」

「最高のロケーションだねっ! 男の子とこうして手を繋いで歩けるなんて、私は幸せ者だな~」

 恵美さんと手を繋いでお散歩です。途中で写真を撮ったりしました。後で『つぶやいたー』に投稿しようかな。南国をイメージしたテーマパークのようで、普段とは違った植物が植えられています。

 少し日差しが強いけど、植物が作り出す木陰が良い感じに遮熱してくれていて、適度に風が吹いて気持ちが良いです。ああ、癒される……。

「あ、浜辺に降りられますよ! ちょっと行きましょう」

 散策コースから外れて浜辺に出られるところがあった。そして水着姿で海水浴を楽しむ女性が沢山いたのだった。ビキニ姿のお姉さんが良いですね! やはり予想した通り、男性なんてどこにも居ませんね……。

 浜辺を歩いているとサラサラの細かい砂がサンダルに入って来るけど、それもまた楽しいのだ。この世界に迷い込んでから、こんなに自然と触れ合う事が無かったから嬉しかった。

「うへへ、ちょっとだけ海に入っちゃおうぜ!」

「あ、待ってくださ~い」

 Tシャツにスカート姿の恵美さんを追い掛ける。砂浜に足を取られながら進んで行くと、波打ち際に辿り着いた。やはり近くで見ると少し濁っている。けど、恵美さんとキャッキャウフフしながら浜辺でイチャイチャするのが楽しかった。

「こうやって波打ち際に立ってるだけでも楽しいですね。こう、どんどん足が沈んで行く感じが癖になります」

「泳げないのが残念だけど、これだけでも気持ち良いね~」

 手を繋いで海に入り、波打ち際で足が沈むのを楽しんでいた。

「そうだ、写真撮ろう~。ほらほら、ユウ君こっち来て。いくよ、笑って~」

 肩を寄せて海をバックパシャパシャと撮影です。ふふ、恋人同士で旅行に来てる感じで楽しいです。

「よし、夏っちゃんに送っちゃおう」

「……」

 ふと、自分だけがこんなに楽しんでいる事に罪悪感を覚えてしまった。今朝はギクシャクしてしまい、いつもの笑顔でお見送り出来ていなかったかもしれない……。

 夏子さんも桜さんも、今朝はちょっと寂しそうな顔をしていた。それもこれも、ボクが不甲斐ないからだ。ああ、二人に会いたいな……。

「もう、ユウ君ったら今は私とのデートでしょう!? 夏っちゃん達には後で会えるんだから、今は私とのデートを楽しもう?」

「ご、ごめんなさい! その、ボクだけがこんなに楽しんでて申し訳ないなって思っちゃって。今朝は夏子さんや桜さんとその……ちょっとギクシャクしちゃったから……」

「大丈夫だって! 夏っちゃんも桜ちゃんも心配していただけだよ。ユウ君が笑顔でいたら大丈夫だから、いっぱい楽しもう?」

「……はい、そうですね!」

 そうだ、お尻の1発や2発なんて気にする事じゃない。あんな美人なお嫁さんにグチョグチョにして貰えるのだ。もうご褒美でしょ!!

 そして恵美さんと波打ち際で追い掛けっこしたり、砂遊びをして楽しみました。……水着姿のお姉さんに目移りして怒られたのは内緒です。

「よ~し、日差しが強くなってきたから海はお終い! お昼ご飯食べたら水族館行こう♪」

「はい、お腹が減りましたね」

 軽くタオルで足を拭いてから散策コースに戻り、水族館エリアに到着しました。館内に入るとエアコンの涼しい風が気持ち良いです。

 平日なのでそこまで混んでないけど、フードコートは行列が出来ていました。ハンバーガーショップやファミリーレストラン、海鮮料理のお店などなど、色々なお店があって目移りしますね。

「ユウ君はどれ食べたい?」

「えっと、そうですね……海鮮丼とか食べたいです」

「じゃあそれにしよう~」

「あの、良いんですか? 恵美さんの食べたいやつでも良いですよ?」

「うふふ、ユウ君が食べたい物が私の食べたいものだから気にしないで」

「あ、ありがとうございます……」

 手を繋いでお店に入り、マリンパーク丼なるものを注文しました。どうやらこのお店の名物らしく、マグロにサーモン、エビに釜揚げしらすがたっぷりと乗った海鮮丼です。かなりお高いお値段だったけど、恵美さんがご馳走してくれました。

 鮮度が良いのかプリプリしていて最高です!

「このお魚ってここの水族館で泳いでるやつなのかな?」

「えっと、どうなんでしょうか? 近くの漁港じゃないですかね?」

「そっか~」

 さすがに水族館に展示されてるお魚じゃないよね? ちょっと考えてしまいました。

「その、ご馳走になっちゃってすみませんでした。美味しかったです」

「うへへ、デートだからねっ!」

 どうやらデートで女性がご馳走してくれるのが普通なようです。ボクの常識だとご馳走するのは男性だから、ちょっと申し訳なく思ってしまう。でもご馳走するのが嬉しいらしく、ニコニコの笑顔です。そう言えば夏子さんも男性にご馳走するのが楽しいって言ってた気がする。

「よ~し、水族館に行こう!」

「はい!」





 手を繋いでやってきた水族館は、入口から大迫力だった。

「うわぁ、凄いですね!」

「あ、マグロいた! さっき食べたマグロもここのやつかな?」

「どうなんでしょうね……」

 海中を進むように、エレベーターが透明なチューブに包まれていたのだ。チューブの周りに小魚が泳ぎ回り、遠くには大きな魚が泳いでいるのが見えた。

 入場券を購入して通路を進むと、大広間に辿り着いた。大広間は周囲が全て海になっているようで、小魚の大群が気持ち良さそうに泳いでいた。あれはイワシの群れって書いてありました。

「これは絶景ですね~」

「このアクリルが割れたらどうなっちゃうんだろね~」

「えっ!? そこですか?」

 どうやら恵美さんは目の付け所が違うようです。さっきからあの魚は美味しそうとか、カニ食べたいとかそんな事を言っている。この大迫力の群れを見ても、水族館のアクリルパネルが壊れる心配をしていたのだ。まあ確かにこんな水圧に耐えるアクリルパネルも凄いけど、お魚を見て下さい……。

 そんな感じでぐるっと水族館を見て回りました。クラゲがフワフワ泳いでて気持ち良さそうだった。恵美さんとキャッキャウフフと歩き回っていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 カフェで休憩しながらこれからの事を話し合いです。

「ユウ君、楽しかったね~」

「はい、最高でした。その、ありがとうございました!」

「どういたしまして。楽しかったけど泳ぎたかったね~。やっぱり次は南の島に行くしかないね!」

「そうですね。海で泳いだら楽しそうです」

 みんなで水着姿になって海で泳ぐのか。そういえばボクの水着とか売ってるのかな? まあ夏子さんなら用意してくれるだろう。そして南の島でボクのプロモーションビデオを撮って『見て見てTube』に投稿すれば視聴者が増えるかもしれない!!

「さて、さっき夏っちゃんから連絡あったんだけど、夕飯はお外で食べようって話らしいわよ。という事で、そろそろお土産買って行きましょうか」

「はい、分かりました! お土産何が良いかな~」

 夕飯は外食ですか。お昼は海鮮だったから違うものが良いな~。そんな事を考えながらカフェを出てお土産売り場へやってきました。

 イルカやペンギンのぬいぐるみ、クッキーなどの食べ物もたくさんありました。……よし、二人にはクジラとジンベエザメの巨大なぬいぐるみを買って行こう! 抱き枕くらいの大きさだけど、持って帰れるかな?

 そして恵美さんにはペンギンのぬいぐるみとキーホルダーを購入です。

「うわ、ユウ君ったらそんなに買ったの!?」

「えっと、可愛くて買っちゃいました! 恵美さんは何を買ったんですか?」

「私はアヤちゃん、えと、会社の子にクッキー買って来たよ」

「なるほどー!」

 駐車場へ行きトランクにぬいぐるみをギューギューに詰め込んだ。顔が潰れて可愛いですね!

「えっと、恵美さん。これ、ボクからプレゼントです!」

「えっ!? いいの?」

 ペンギンの巨大なぬいぐるみとキーホルダーを手渡しました。恵美さんの体と同じくらい大きなペンギンのぬいぐるみです。ギュッと抱き締めると恵美さんが隠れちゃってます。

「その、今日の御礼です。凄く楽しくてリフレッシュ出来ました。これも全部恵美さんのお陰です。どうもありがとうございました!」

「ユウ君……」

 ペンギンのぬいぐるみから恥ずかしそうに顔を出して笑顔を向けてくれた。今みたいに気分が晴れやかなのも全部恵美さんのお陰だ。最初の予定通り一人でカフェ行ってラーメン食べても、きっとモヤモヤしていただろう。そんな気がした。

「うへへ、ユウ君ありがとうね! これ大事にするから!!」

「はい!」

 こうして恵美さんとのドライブデートは終了した。





「あれ、トランクに入りませんね……」

「もうユウ君ったら、大きいの買い過ぎよ!」

「あちゃー、じゃあボクが抱いて帰りますね」

 帰りの車では、真っ赤なスポーツカーの助手席には大きなペンギンが座っていたのだった。
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