サッカー部はモテない

ゴカンジョ

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2章

おまわりさん、ココです

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 何をやってんだオレは――。

 うんざりするほどゴキゲンになった太陽が、頂点からギンギラギンの日差しを容赦なく降り注ぐ、期末試験終わりの校庭。

 そこに学校指定の水着(ブーメランパンツ)一丁になった一団が、頭にねじり鉢巻き、両手には木の小枝を握り締め、等間隔の三列になってずらりと並んでいた。

 まだ七月上旬だというのに、六月の半ばころから連日ピーカンだったせいで、謎の海パン集団は全員、肌をほんのり焦がしている。ただ、それがセクシーかといえば、まったくそんなことはない。いわゆる「Tシャツ焼け」「短パン焼け」である。

 半袖とショートパンツで覆われていた部分だけが白いため見るからに間抜けで、特に自慢の.44フォーティーフォーマグナムを忍ばせもっこりと膨らむビキニライン周辺は、日焼けした脚とのコントラストで妙に目立ってしまい、ナマ足魅惑のマーメイドもかくやといわんばかりの羞恥プレイをお天道様に晒している。

 おまけにこの炎天下で全員汗だくなもんだから、頭からサラダ油でもかぶったみたいに、全身テッカテカのヌメヌメだ。

 見る者全てが思わず「おまわりさん、ココです」と通報したくなること請け合いの、まごうことなき変質者集団。この「話しかけても目を合わせてもダメな人」スタイルの正装でパシッと決めた猛者ヘンタイたちこそ、FH高校サッカー部の一年生部員である。

 誰よりも良識あるジェントルマンを自負しながら、その迷惑防止条例違反集団の末席を汚すこととなった僕の頭の中には、入部以来ずっと頭をよぎっては必死に打ち消し続けてきた、「本当にこの高校でよかったのか」という疑念が再び、今目の前でとぐろを巻いているグラウンドの土ぼこりのように、モヤモヤと大きく膨らみ始めていた。
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