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2章
人はこうしてカルトにハマる
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「ア・ソーレ、ア・ソーレ、よいよいよいよい」
僕らの「雨降れ」を見物した後も、グラウンドの一角にある鉄棒近辺に残っていた野次馬男子生徒の一人が、校内で「ア・ソーレ音頭」と揶揄される僕らの声出しをイジって、盆踊り風のへんてこなダンスを披露していた。そいつのツレである一人の男子生徒と二人の女子は、そのチョケた踊りを見てクスクス笑う。
底抜けに明るい真夏の放課後の校庭で、学校指定の夏服に身を包み、真っ白なポロシャツやワイシャツをキラキラと輝かせている二組の男女は、お互いを親しげに見つめながら、満面の笑みを浮かべ、いかにも「青春の一ページ」みたいな仲睦まじさをキャッキャと爆発させている。
愉快な高校生活を満喫する彼らにとって、いつぶっ倒れてもおかしくない炎天下の中、汗だくになってわけわからない掛け声を延々と発している今の僕は、彼らのステキな青春の思い出を彩る、滑稽なピエロに過ぎないのだろう。
「声出すぞぉうっ!」
サッカー部の一団が鉄棒近くに差し掛かるタイミングで、ちょうど声出しの順番が回ってきた僕は、「てめえらにオレの気持ちがわかってたまるか!」というやけくそ的なやる気がみなぎり、今日イチとなるでかく野太い声で咆哮した。
他のサッカー部員も同じ想いだったのか、僕の憤怒に皆が呼応すると、「うおおおおおい!」と怨念一〇〇%の暑苦しい重低音ボイスを四人組に向けて轟かせる。サッカー部全員の気持ちが一つになった瞬間だ。
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレイッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
その声出しが明らかに自分たちに向けられていると気づいた四人組は、両目を真っ黒にしながらやばいヴァイブス滾らせるサッカー部の威圧感に怯み、シュンと黙ってしまった。
ざまあみろ! 俺たちの勝ちだ!
なんだかよくわからない高揚感に包まれた僕は、心の中で会心のガッツポーズを決めた。
ただ、自分がどんどんドツボにはまっていくように感じるのは気のせいだろうか。僕たちが遠ざかると、後方で四人が「怖かったねぇ」などとクスクス言い合っているのが聞こえた。
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底抜けに明るい真夏の放課後の校庭で、学校指定の夏服に身を包み、真っ白なポロシャツやワイシャツをキラキラと輝かせている二組の男女は、お互いを親しげに見つめながら、満面の笑みを浮かべ、いかにも「青春の一ページ」みたいな仲睦まじさをキャッキャと爆発させている。
愉快な高校生活を満喫する彼らにとって、いつぶっ倒れてもおかしくない炎天下の中、汗だくになってわけわからない掛け声を延々と発している今の僕は、彼らのステキな青春の思い出を彩る、滑稽なピエロに過ぎないのだろう。
「声出すぞぉうっ!」
サッカー部の一団が鉄棒近くに差し掛かるタイミングで、ちょうど声出しの順番が回ってきた僕は、「てめえらにオレの気持ちがわかってたまるか!」というやけくそ的なやる気がみなぎり、今日イチとなるでかく野太い声で咆哮した。
他のサッカー部員も同じ想いだったのか、僕の憤怒に皆が呼応すると、「うおおおおおい!」と怨念一〇〇%の暑苦しい重低音ボイスを四人組に向けて轟かせる。サッカー部全員の気持ちが一つになった瞬間だ。
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレイッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
「ソーレィッ!」
「ソーレッ!」
その声出しが明らかに自分たちに向けられていると気づいた四人組は、両目を真っ黒にしながらやばいヴァイブス滾らせるサッカー部の威圧感に怯み、シュンと黙ってしまった。
ざまあみろ! 俺たちの勝ちだ!
なんだかよくわからない高揚感に包まれた僕は、心の中で会心のガッツポーズを決めた。
ただ、自分がどんどんドツボにはまっていくように感じるのは気のせいだろうか。僕たちが遠ざかると、後方で四人が「怖かったねぇ」などとクスクス言い合っているのが聞こえた。
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