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明かされる内容
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この部屋に閉じ込められてからどれくらい経ったのだろう。1日や2日でないことは確かだが、暗く明かりのないここでははっきりとは分からない。このままここで死ぬのだろうか…。嫌な考えばかりが頭をよぎる。
「何を考えているんだい?」誰?扉が開いた気配すら感じなかった。ぼんやりとした意識の中暗闇になれたその瞳で声の主を探す。
「…シア」ついこの前私を断罪し、ここに閉じ込めた存在がそこにいた。無意識に愛称を呟き、はっとする。
「あぁ…やっとだ…。可愛いリア」恋焦がれた様な声、しかしその瞳はどこか闇を含んでいる様にも見える。何故?本当に分からない。一言呟いてから微動だにしなくなったシアにどうするのが正解なのか分からない。静かな空間でふと頭に浮かぶ思い出、あぁ…小さい時はとても大切に愛されていた気がする。
「……どうして」とても掠れていて聞き取りづらい声だったが、ここにはシアしかいない様なのでしっかりと聞こえたのだろう。動き出す気配にそのまま手を引かれ、勘違いしそうなほど優しく隣の部屋へとエスコートされた。
「うぁ…」久しぶりに感じる日の光、暖かい…。隣でふふと微笑むシアの声に意識が浮上する。エスコートされるままに私たちは隣り合ってソファーに座った。
「さて、どこから話そうかな…。ふふ、リアが隣にいる」心底嬉しそうにシアは私の手を握り、顔を見ながらゆっくりと話し始めた。
「私はね、リアのことが大好きなんだ(今も昔も)ずっとね。でも、君は危なっかしい…私はこのままではいけないと気付いたんだ」
だから、クリュナさんが嘘ついていると知っていて私に罪を…。あれ?じゃあクリュナさんは?
「あぁ…あれはよくやってくれたよ。利用するにはもってこいだった」どうやら私の考えは言葉に出ていたらしい。いやそれよりも、何故人の命を何でもないように言えるの。シアは嘘を言うような人ではない、なら…クリュナさんは踊らされて、3日と経たず罪を着せれている。
「役目は終わったし…」何より邪魔だったからね。
「……話してくれればもっとほ「無理だよ、私にはね」…」あの話は悪役令嬢の国外追放で話が終わっていた。その先にこんな結末が待っているなんて知らない!駄目、駄目、心が叫んでいる。!!出口に、外に出れれば…。それを見透かす様にシアは手をより強い力で握る。
「私から離れてどこに行くつもり?…まさか逃げようとか思ってないよね」冷や汗が止まらない。感情を抑えて必死に頭を働かせる。
「陛下は、陛下はご存知なのですか?」
「いや、恐らくご存知ないよ。そうだ!リアはこれを覚えているかな?」水晶体?急に何なの…。
「ふふ、これはね…人の記憶を弄ることのできる魔道具だよ」私が数年かけて作ったんだ。無駄に賢い頭が私に欲しくもない理解を与えてくれる。焦りと恐怖でシアの声が遠い。…カチッ。え?首に手を持っていく、ナニコレ。
「ふふ、これでよしっと。リアの声は私にだけ聞こえればいいからね」!!魔道具。付けた人しか外せず、言葉を他者へと繋げない。私は、助けを呼べない…!?
さぁ、邪魔者もいない。誰の目にも入れずに閉じ込めて…「私だけを頼って生きてくれるよね?」
「何を考えているんだい?」誰?扉が開いた気配すら感じなかった。ぼんやりとした意識の中暗闇になれたその瞳で声の主を探す。
「…シア」ついこの前私を断罪し、ここに閉じ込めた存在がそこにいた。無意識に愛称を呟き、はっとする。
「あぁ…やっとだ…。可愛いリア」恋焦がれた様な声、しかしその瞳はどこか闇を含んでいる様にも見える。何故?本当に分からない。一言呟いてから微動だにしなくなったシアにどうするのが正解なのか分からない。静かな空間でふと頭に浮かぶ思い出、あぁ…小さい時はとても大切に愛されていた気がする。
「……どうして」とても掠れていて聞き取りづらい声だったが、ここにはシアしかいない様なのでしっかりと聞こえたのだろう。動き出す気配にそのまま手を引かれ、勘違いしそうなほど優しく隣の部屋へとエスコートされた。
「うぁ…」久しぶりに感じる日の光、暖かい…。隣でふふと微笑むシアの声に意識が浮上する。エスコートされるままに私たちは隣り合ってソファーに座った。
「さて、どこから話そうかな…。ふふ、リアが隣にいる」心底嬉しそうにシアは私の手を握り、顔を見ながらゆっくりと話し始めた。
「私はね、リアのことが大好きなんだ(今も昔も)ずっとね。でも、君は危なっかしい…私はこのままではいけないと気付いたんだ」
だから、クリュナさんが嘘ついていると知っていて私に罪を…。あれ?じゃあクリュナさんは?
「あぁ…あれはよくやってくれたよ。利用するにはもってこいだった」どうやら私の考えは言葉に出ていたらしい。いやそれよりも、何故人の命を何でもないように言えるの。シアは嘘を言うような人ではない、なら…クリュナさんは踊らされて、3日と経たず罪を着せれている。
「役目は終わったし…」何より邪魔だったからね。
「……話してくれればもっとほ「無理だよ、私にはね」…」あの話は悪役令嬢の国外追放で話が終わっていた。その先にこんな結末が待っているなんて知らない!駄目、駄目、心が叫んでいる。!!出口に、外に出れれば…。それを見透かす様にシアは手をより強い力で握る。
「私から離れてどこに行くつもり?…まさか逃げようとか思ってないよね」冷や汗が止まらない。感情を抑えて必死に頭を働かせる。
「陛下は、陛下はご存知なのですか?」
「いや、恐らくご存知ないよ。そうだ!リアはこれを覚えているかな?」水晶体?急に何なの…。
「ふふ、これはね…人の記憶を弄ることのできる魔道具だよ」私が数年かけて作ったんだ。無駄に賢い頭が私に欲しくもない理解を与えてくれる。焦りと恐怖でシアの声が遠い。…カチッ。え?首に手を持っていく、ナニコレ。
「ふふ、これでよしっと。リアの声は私にだけ聞こえればいいからね」!!魔道具。付けた人しか外せず、言葉を他者へと繋げない。私は、助けを呼べない…!?
さぁ、邪魔者もいない。誰の目にも入れずに閉じ込めて…「私だけを頼って生きてくれるよね?」
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