【完結】転生令嬢は玉の輿に乗りました

hikari

文字の大きさ
12 / 12

エピローグ

しおりを挟む
エレオノーレはついにこの日を迎えた。

サウルと共にバージンロードを歩く。


まさか、自分がこんな日を迎えるだなんて思わなかった。

しかも、王族と結婚だなんて……。

前世は貧困に遭い、わずか4年でこの世を去った。

貧困から王族へ。

王子様と結婚だなんて夢想した事も無かった。

否、王族云々より、結婚すら考えた事が無かった。


王太子とヴィルジニアは隣国ズッシン王国に流罪になった。

ズッシン王国はそれこそ弱者に住みにくい国。

二人は罪人となり、社会的弱者へと成り下がった。


王太子が投資を持ちかけているなど、知らなかった。

王太子と別れて良かった……と心底感じた。


「おめでとう、エレオノーレ」

ジョヴァンナだった。

ジョヴァンナはかねてより婚約していたレックス・ヴォルネーゼと一緒だった。

新緑を思わせるようなうぐいす色の髪に切れ長の目。通った鼻に健康的な褐色の肌。

二人は既に結婚をしていた。

ジョヴァンナはヴォルネーゼ公爵に嫁いだのだ。

ヴォルネーゼ公爵は筆頭公爵。


「ありがとう、ジョヴァンナ」

「おめでとうございます」

「ありがとう、レックス」

レース編みと宝石が施されたウェディングドレスには感無量だった。

貧民時代は宝石とは全く無縁だったからだ。


「本当に幸せそうね、エレオノーレ」

「ありがとう」

でも、やはり新婚のジョヴァンナとレックスも幸せそうだ。


「おめでとうございます、エレオノーレ」

カタリーナだった。

「ありがとうございますわ、カタリーナ王女殿下」

「サウルと離れて良かったわね」

「本当にそうですわ」

「塞翁が馬ね」

「そう思いますわ」

「サウルがエレオノーレを不快にさせた分、パウルが幸せにしてくれるはずよ」

カタリーナはウインクした。

「サウルは今、貧民になったわ。ズッシン王国の国王陛下は独裁。しかも、貧民には容赦無い弱肉強食の国。この国と違って治安も良くないらしいからね」

未だに存在する弱肉強食の国。

エレオノーレは国に殺されたようなものだった。

対してこの国は弱者にやさしい。

貧民に対しては定期的に炊き出しを行っている。

炊き出しはなんと、サウルや宰相などが行っている。

食べ物の配給も滞る事が無い。


「パウルは純粋な心の持ち主。とってもやさしいわよ。サウルとは違うわ」

サウルと言って頭の上に指を二本突き立てた。

確かに……と思った。


「わたくし、パウル王子殿下のお陰でとっても幸せですわ」

ドレスをたくしあげた。

「エレオノーレは私の妹みたいな存在だからね」

カタリーナの優しさにも触れた。


皆から祝福され、充実した1日だった。











しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

婚約破棄歴八年、すっかり飲んだくれになった私をシスコン義弟が宰相に成り上がって迎えにきた

鳥羽ミワ
恋愛
ロゼ=ローラン、二十四歳。十六歳の頃に最初の婚約が破棄されて以来、数えるのも馬鹿馬鹿しいくらいの婚約破棄を経験している。 幸い両親であるローラン伯爵夫妻はありあまる愛情でロゼを受け入れてくれているし、お酒はおいしいけれど、このままではかわいい義弟のエドガーの婚姻に支障が出てしまうかもしれない。彼はもう二十を過ぎているのに、いまだ縁談のひとつも来ていないのだ。 焦ったロゼはどこでもいいから嫁ごうとするものの、行く先々にエドガーが現れる。 このままでは義弟が姉離れできないと強い危機感を覚えるロゼに、男として迫るエドガー。気づかないロゼ。構わず迫るエドガー。 エドガーはありとあらゆるギリギリ世間の許容範囲(の外)の方法で外堀を埋めていく。 「パーティーのパートナーは俺だけだよ。俺以外の男の手を取るなんて許さない」 「お茶会に行くんだったら、ロゼはこのドレスを着てね。古いのは全部処分しておいたから」 「アクセサリー選びは任せて。俺の瞳の色だけで綺麗に飾ってあげるし、もちろん俺のネクタイもロゼの瞳の色だよ」 ちょっと抜けてる真面目酒カス令嬢が、シスコン義弟に溺愛される話。 ※この話はカクヨム様、アルファポリス様、エブリスタ様にも掲載されています。 ※レーティングをつけるほどではないと判断しましたが、作中性的ないやがらせ、暴行の描写、ないしはそれらを想起させる描写があります。

死を回避するために筋トレをすることにした侯爵令嬢は、学園のパーフェクトな王子さまとして男爵令嬢な美男子を慈しむ。

石河 翠
恋愛
かつて男爵令嬢ダナに学園で階段から突き落とされ、死亡した侯爵令嬢アントニア。死に戻ったアントニアは男爵令嬢と自分が助かる道を考え、筋トレを始めることにした。 騎士である父に弟子入りし、鍛練にいそしんだ結果、アントニアは見目麗しい男装の麗人に。かつての婚約者である王太子を圧倒する学園の王子さまになったのだ。 前回の人生で死亡した因縁の階段で、アントニアは再びダナに出会う。転落しかけたダナを助けたアントニアは、ダナの秘密に気がつき……。 乙女ゲームのヒロインをやらされているダナを助けるために筋トレに打ち込んだ男装令嬢と、男前な彼女に惚れてしまった男爵令嬢な令息の恋物語。 ハッピーエンドです。 この作品は、他サイトにも投稿しております。表紙は、写真ACよりチョコラテさまの作品(作品写真ID:23786147)をお借りしております。

婚約破棄されて自由になったので、辺境で薬師になったら最強騎士に溺愛されました

有賀冬馬
恋愛
「愛想がないから妹と結婚する」と言われ、理不尽に婚約破棄されたクラリス。 貴族のしがらみも愛想笑いもこりごりです! 失意どころか自由を手にした彼女は、辺境の地で薬師として新たな人生を始めます。 辺境で薬師として働く中で出会ったのは、強くて優しい無骨な騎士・オリヴァー。誠実で不器用な彼にどんどん惹かれていき…… 「お前が笑ってくれるなら、それだけでいい」 不器用なふたりの、やさしくて甘い恋が始まります。 彼とのあたたかい結婚生活が始まった頃、没落した元婚約者と妹が涙目で擦り寄ってきて―― 「お断りします。今さら、遅いわよ」

料理大好き子爵令嬢は、憧れの侯爵令息の胃袋を掴みたい

柴野
恋愛
 子爵令嬢のソフィーには、憧れの人がいた。  それは、侯爵令息であるテオドール。『氷の貴公子』と呼ばれ大勢の女子に迫られる彼が自分にとって高嶺の花と知りつつも、遠くから見つめるだけでは満足できなかった。  そこで選んだのは、実家の子爵家が貧乏だったために身につけた料理という武器。料理大好きな彼女は、手作り料理で侯爵令息と距離を詰めようと奮闘する……! ※小説家になろうに重複投稿しています。

身代わり令嬢、恋した公爵に真実を伝えて去ろうとしたら、絡めとられる(ごめんなさぁぁぁぁい!あなたの本当の婚約者は、私の姉です)

柳葉うら
恋愛
(ごめんなさぁぁぁぁい!) 辺境伯令嬢のウィルマは心の中で土下座した。 結婚が嫌で家出した姉の身代わりをして、誰もが羨むような素敵な公爵様の婚約者として会ったのだが、公爵あまりにも良い人すぎて、申し訳なくて仕方がないのだ。 正直者で面食いな身代わり令嬢と、そんな令嬢のことが実は昔から好きだった策士なヒーローがドタバタとするお話です。 さくっと読んでいただけるかと思います。

気がついたら婚約者アリの後輩魔導師(王子)と結婚していたんですが。

三谷朱花
恋愛
「おめでとう!」 朝、職場である王城に着くと、リサ・ムースは、魔導士仲間になぜか祝われた。 「何が?」 リサは祝われた理由に心当たりがなかった。 どうやら、リサは結婚したらしい。 ……婚約者がいたはずの、ディランと。

【完結・短編】婚約破棄された悪役令嬢は、隣国でもふもふの息子と旦那様を手に入れる

未知香
恋愛
 フィリーナは、婚約者の護衛に突き飛ばされここが前世の乙女ゲームの世界であることに気が付いた。  ……そして、今まさに断罪されている悪役令嬢だった。  婚約者は憎しみを込めた目でフィリーナを見て、婚約破棄を告げた。  ヒロインであろう彼女は、おびえるように婚約者の腕に顔をくっつけて、勝ち誇ったように唇をゆがめた。  ……ああ、はめられた。  断罪された悪役令嬢が、婚約破棄され嫁がされた獣人の国で、可愛い息子に気に入られ、素敵な旦那様と家族みなで幸せになる話です。

天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎ ギルドで働くおっとり回復役リィナは、 自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。 ……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!? 「転ばないで」 「可愛いって言うのは僕の役目」 「固定回復役だから。僕の」 優しいのに過保護。 仲間のはずなのに距離が近い。 しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。 鈍感で頑張り屋なリィナと、 策を捨てるほど恋に負けていくカイの、 コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕! 「遅いままでいい――置いていかないから。」

処理中です...