9 / 19
聖女として生きる
聖女デビュー
聖女の職場へ行くと、1人の女性が現れた。燃えるようなうねった赤い髪に茶色い瞳。ローサと目が合った時、瞬間目を細めてきた。見たところ、見覚えのある顔。
「初めまして。私はローサ・マリソナです。宜しくお願い致します」
「初めまして。ティナです。私がここの指導者です。宜しくお願いします」
燃えるような髪とは裏腹に小声で甲高い声をしている。
「ティナ。ローサは一身上、コーンウォールで聖女を務めるように父に言われたの。色々ワケアリだけど宜しくね」とソフィア。
「わかりました、ソフィア様」
そう言ってソフィアは部屋を出た。
「もしや、ティナって私の家で以前聖女として?」
やはり、見知った顔だ。そうだ。ローサは思い出した。ティナは以前マリソナ家に仕えていた聖女だ。しかも、かなりの優秀な聖女だった。しかし、ある日突然マリソナ家からいなくなっていたのだ。
ローサは密かにティナを探していた。どこにいたかと思えばコーンウォール家に仕えていたのだ。
ティナはほっとした笑顔を見せた。
「私は以前マリソナ家に仕えていました。それが諸事情コーンウォール家に仕えるようになりました」
「そうだったんですか。その節はお世話になりました」
「はい。しかし、なぜローサ様マリソナ家を?」
やはり聞かれると思った。
「色々あって……」
そう言うとティナは「もうそれ以上は聞きません。失礼しました」と言った。
察したようだ。
「ところでティナ様、仕事とは具体的に何をすれば良いのでしょうか?」
そう言うとティナは萎縮した。
「考えてみれば私はローサ様の職場の上司なんですよね。元主君のご令嬢を使うなんてなんだか」
ティナからすればローサは元主君の令嬢。その令嬢を部下とするわけだから、複雑な気持ちであろう。
「私の事はローサで良いです。それに今、ティナはコーンウォール家に仕えている。マリソナ家との主従関係はもう無いのだから、ローサで良いです。私もティナ様とお呼びさせて頂きます」
そう言うとティナは落としていた肩を元通りにした。
「はい。ローサ」
そう言ってティナは「まずはこの部屋を見学してみる?」と言ってきた。
「はい」
ティナは説明をし始めた。
「ここは薬草を集める段階。薬草を集めて振り分ける。そして、重さを量り比率を合わせてブレンドしていくの。そして次に瓶詰めをして完成。とまあ大雑把に説明したけど、だいたいわかったかな?」
何となく飲み込めたような気がする。
「大丈夫です」
ローサは小さく手を上げて言った。
「初めまして。私はローサ・マリソナです。宜しくお願い致します」
「初めまして。ティナです。私がここの指導者です。宜しくお願いします」
燃えるような髪とは裏腹に小声で甲高い声をしている。
「ティナ。ローサは一身上、コーンウォールで聖女を務めるように父に言われたの。色々ワケアリだけど宜しくね」とソフィア。
「わかりました、ソフィア様」
そう言ってソフィアは部屋を出た。
「もしや、ティナって私の家で以前聖女として?」
やはり、見知った顔だ。そうだ。ローサは思い出した。ティナは以前マリソナ家に仕えていた聖女だ。しかも、かなりの優秀な聖女だった。しかし、ある日突然マリソナ家からいなくなっていたのだ。
ローサは密かにティナを探していた。どこにいたかと思えばコーンウォール家に仕えていたのだ。
ティナはほっとした笑顔を見せた。
「私は以前マリソナ家に仕えていました。それが諸事情コーンウォール家に仕えるようになりました」
「そうだったんですか。その節はお世話になりました」
「はい。しかし、なぜローサ様マリソナ家を?」
やはり聞かれると思った。
「色々あって……」
そう言うとティナは「もうそれ以上は聞きません。失礼しました」と言った。
察したようだ。
「ところでティナ様、仕事とは具体的に何をすれば良いのでしょうか?」
そう言うとティナは萎縮した。
「考えてみれば私はローサ様の職場の上司なんですよね。元主君のご令嬢を使うなんてなんだか」
ティナからすればローサは元主君の令嬢。その令嬢を部下とするわけだから、複雑な気持ちであろう。
「私の事はローサで良いです。それに今、ティナはコーンウォール家に仕えている。マリソナ家との主従関係はもう無いのだから、ローサで良いです。私もティナ様とお呼びさせて頂きます」
そう言うとティナは落としていた肩を元通りにした。
「はい。ローサ」
そう言ってティナは「まずはこの部屋を見学してみる?」と言ってきた。
「はい」
ティナは説明をし始めた。
「ここは薬草を集める段階。薬草を集めて振り分ける。そして、重さを量り比率を合わせてブレンドしていくの。そして次に瓶詰めをして完成。とまあ大雑把に説明したけど、だいたいわかったかな?」
何となく飲み込めたような気がする。
「大丈夫です」
ローサは小さく手を上げて言った。
あなたにおすすめの小説
妹に婚約者を奪われたけど、婚約者の兄に拾われて幸せになる
ワールド
恋愛
妹のリリアナは私より可愛い。それに才色兼備で姉である私は公爵家の中で落ちこぼれだった。
でも、愛する婚約者マルナールがいるからリリアナや家族からの視線に耐えられた。
しかし、ある日リリアナに婚約者を奪われてしまう。
「すまん、別れてくれ」
「私の方が好きなんですって? お姉さま」
「お前はもういらない」
様々な人からの裏切りと告白で私は公爵家を追放された。
それは終わりであり始まりだった。
路頭に迷っていると、とても爽やかな顔立ちをした公爵に。
「なんだ? この可愛い……女性は?」
私は拾われた。そして、ここから逆襲が始まった。
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
ヒロインが私の婚約者を攻略しようと狙ってきますが、彼は私を溺愛しているためフラグをことごとく叩き破ります
奏音 美都
恋愛
ナルノニア公爵の爵士であるライアン様は、幼い頃に契りを交わした私のご婚約者です。整った容姿で、利発で、勇ましくありながらもお優しいライアン様を、私はご婚約者として紹介されたその日から好きになり、ずっとお慕いし、彼の妻として恥ずかしくないよう精進してまいりました。
そんなライアン様に大切にされ、お隣を歩き、会話を交わす幸せに満ちた日々。
それが、転入生の登場により、嵐の予感がしたのでした。
【完結】妹ばかり愛され追い出された姉ですが、無口な夫と暮らす日々が幸せすぎます
コトミ
恋愛
セラフィナは、実の親と、妹によって、家から追い出されることとなった。セラフィナがまだ幼い頃、両親は病弱なカタリナのため設備環境が良い王都に移り住んだ。姉のセラフィナは元々両親とともに住んでいた田舎に使用人のマーサの二人きりで暮らすこととなった。お金のない子爵家な上にカタリナのためお金を稼がなくてはならないため、子供二人を王都で暮らすには無理があるとセラフィナだけ残されたのだ。そしてセラフィナが19歳の時、3人が家へ戻ってきた。その理由はカタリナの婚約が上手くいかず王宮にいずらくなったためだ。やっと家族で暮らせると心待ちにしていたセラフィナは帰宅した父に思いがけないことを告げられる。
「お前はジェラール・モンフォール伯爵と結婚することになった。すぐに荷物をまとめるんだ。一週間後には結婚式だ」
困惑するセラフィナに対して、冷酷にも時間は進み続け、結婚生活が始まる。
幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ
猫カレーฅ^•ω•^ฅ
恋愛
ずっと付き合っていると思っていた、幼馴染にある日別れを告げられた。
そこで気づいた主人公の幼馴染への依存ぶり。
たった一つボタンを掛け違えてしまったために、
最終的に学校を巻き込む大事件に発展していく。
主人公は幼馴染を取り戻すことが出来るのか!?
特殊能力を持つ妹に婚約者を取られた姉、義兄になるはずだった第一王子と新たに婚約する
下菊みこと
恋愛
妹のために尽くしてきた姉、妹の裏切りで幸せになる。
ナタリアはルリアに婚約者を取られる。しかしそのおかげで力を遺憾なく発揮できるようになる。周りはルリアから手のひらを返してナタリアを歓迎するようになる。
小説家になろう様でも投稿しています。
妹に裏切られた聖女は娼館で競りにかけられてハーレムに迎えられる~あれ? ハーレムの主人って妹が執心してた相手じゃね?~
サイコちゃん
恋愛
妹に裏切られたアナベルは聖女として娼館で競りにかけられていた。聖女に恨みがある男達は殺気立った様子で競り続ける。そんな中、謎の美青年が驚くべき値段でアナベルを身請けした。彼はアナベルをハーレムへ迎えると言い、船に乗せて隣国へと運んだ。そこで出会ったのは妹が執心してた隣国の王子――彼がこのハーレムの主人だったのだ。外交と称して、隣国の王子を落とそうとやってきた妹は彼の寵姫となった姉を見て、気も狂わんばかりに怒り散らす……それを見詰める王子の目に軽蔑の色が浮かんでいることに気付かぬまま――
公爵令嬢ですが、実は神の加護を持つ最強チート持ちです。婚約破棄? ご勝手に
ゆっこ
恋愛
王都アルヴェリアの中心にある王城。その豪奢な大広間で、今宵は王太子主催の舞踏会が開かれていた。貴族の子弟たちが華やかなドレスと礼装に身を包み、音楽と笑い声が響く中、私——リシェル・フォン・アーデンフェルトは、端の席で静かに紅茶を飲んでいた。
私は公爵家の長女であり、かつては王太子殿下の婚約者だった。……そう、「かつては」と言わねばならないのだろう。今、まさにこの瞬間をもって。
「リシェル・フォン・アーデンフェルト。君との婚約を、ここに正式に破棄する!」
唐突な宣言。静まり返る大広間。注がれる無数の視線。それらすべてを、私はただ一口紅茶を啜りながら見返した。
婚約破棄の相手、王太子レオンハルト・ヴァルツァーは、金髪碧眼のいかにも“主役”然とした青年である。彼の隣には、勝ち誇ったような笑みを浮かべる少女が寄り添っていた。
「そして私は、新たにこのセシリア・ルミエール嬢を伴侶に選ぶ。彼女こそが、真に民を導くにふさわしい『聖女』だ!」
ああ、なるほど。これが今日の筋書きだったのね。