従姉妹に婚約者を奪われました。どうやら玉の輿婚がゆるせないようです

hikari

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8 オスカル王子とランチ

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私はオスカル王子殿下とカリーナと3人でランチに行く事にした。

ランチはオスカル王子殿下のおごりという事でした。

王立公園の中のライオンの像のある場所で12時に待ちあわせだった。


夏の日差しはアスファルトを焦がすような勢いだった。

「カリーナ!」

「オスカル王子殿下は?」

「まだだけど?」


そしてオスカル王子殿下が現れた。

「いや~、いや~待たせたね。ごめんね」


花時計は長い針も短い針も12を指していた。


「ギリギリの滑り込み、セーフだった」


オスカル王子殿下はきっかりの時間で来たのです。

「いや~。途中で殴り合いの喧嘩やっている人間がいてね、喧嘩の仲裁に入ったんだよ」

流石はオスカル王子殿下。

殴り合いの喧嘩の仲裁に入れるとは!

「二人共ぼくの体型を見てたじろいで逃げていったよ」

「王子殿下! 今回は相手が凶器を持っていなかったから良かったものの、凶器を持っていたら命が無かったかもしれませんよ」

カリーナが眉をひそめてそう言った。

「カリーナ。ご心配ありがとう。でも僕ね、護身術も習得しているから相手がナイフだろうが爆弾だろうが持っていても大丈夫だ」


「それに……今回はたまたま相手が怯んで逃げていったから良かったものの、中には挑戦してくる人間もいますよ」

「いや。市井が騒がしい時は王子が止めるのが相応しいんだよ、カリーナ」

「オスカル王子殿下は勇猛精進(ゆうみょうしょうじん)しているんですわ!」

私は王子殿下を立てるように言いました。

確かに王子殿下は無謀な事をしました。

しかし、本人は果敢に挑んでいったからです。

本来は警察の仕事ですが、近場に警察がおらず黙っていられなかったのでしょう。


「じゃあ3人揃ったところで、レストランへと向かいましょうか。なあ、カトリーヌ。これはきみの気晴らしのためだ。沢山食べるんだぞ! 遠慮するなよな」

と肩を叩いてきた。


「ありがとうございます。オスカル王子殿下!」





「どこで食べるか?」

「そうですねぇ。どこも皆美味しそうですわ」





前世の私はカレーライスが大好きだった。

特にビーフカレーは絶品!

でも、牛は高いからっていつも豚で我慢させられていたっけ?



それに、貴族に転生したとは言え、下級貴族だから贅沢はさせてもらえない。

牛肉はやはり高級品でしたわ。



オスカル王子殿下のおごりとは言え、牛肉をねだるのは……。


「何独り言ブツブツ言っているんだよ。丸聞こえだったぞ」

刹那、私は背筋が凍りついた。

「えっ!? えええ!? 気のせいですわ」

「牛肉が食べたいって顔に書いてあるぞ。よーし! カトリーヌのリクエストによりステーキの美味しいお店に行こう!」

まさか聞かれているとは思いませんでしたわ。

独り言には要注意!


「牛肉なんてカリーナにとっても貴重な肉だよな。王侯貴族ご用足しの店だけど、僕は顔パスだから安心して」

と言って三人は城下町を歩いた。


「よし、ここだ」


どこぞの貴族のお屋敷風の店だった。

外装からしていかにも高級そうなお店だった。

「入っていいよ」

店に入ると、一人のメイドが現れた。

「僕だ。今日は王立学園の同級生とお茶しに来た。いいかな?」

すると、メイドは

「今日はたまたますいていますので、どうぞ」

と言って席を案内してくれた。


場所は窓側のボックス席だった。

4人用のテーブルだった。


「僕は通路側に座るから、カトリーヌもカリーナも窓側の席にどうぞ」

促されるまま私は窓側の席に腰掛けた。


そして、隣にオスカル王子殿下が座ってきました。


座席は革張りでいかにも高級品。

しかも、シャンデリアも大きく眩しい位。


さらに、飾ってある絵も私の描く絵には遠く及びません。

ゴッホやピカソのようなレベルです。


いかにも王侯貴族ご用足しのお店という感じだ。


メイドがメニュー表を持ってきた。


私は胸踊らせながらメニュー表を開いた。


すると……。





ステーキが私を凝視してくる。



「私を食べて!」


そう感じる。


カリーナも興味津々でメニューを見ている。


やはり定番のステーキだよね。


勿論、高級なお店のステーキだから、ファミレスのステーキとは違うはず。


私は前世、試験前によく友達とファミレスに入ってステーキを食べていたっけ?


ファミレスのステーキは安くて美味しいがウリだったけど……。


「きまったわ! 私はこの分厚いステーキにするわ」

とカリーナ。


私は……。


ランプステーキが目に入った。

決まり!


「私はランプステーキ」

「そして僕がしんしんのステーキ。はい、決まりだね」

そこへメイドが現れ、注文を聞いた。

そしてメイドは去っていった。




「カリーナは今後どうするの? 結婚とか」

オスカル王子が聞いている。

「私は平民だから平民と結婚するわ」

そう言った。

「今日はカトリーヌを励ますためのお食事会だからね」

とオスカル。



料理が運ばれてきた。

最初はカリーナの注文したステーキだった。


次に私のステーキが、最後にオスカル王子殿下のステーキが運ばれてきました。


















◆◇◆◇


食事が終わり、私達は解散しようとしました。



三人は別々の帰路を辿っていった。


するとオスカル王子が私を追いかけてきました。

そして言いました。


「またここに来ないか? 今度は二人きりで」


私は一瞬心臓のドクンという強い鼓動を感じました。


二人きり……。


どういう事なのでしょうか?


「きみに聞きたい話があるから」
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