変えられないもの

tomo

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第1話

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   夕日が眩しく輝いているなか、階段を上がりながら、「またやってしまった。」と反省している。

 俺は〇〇高校に通う高校2年生だ。いつも目立たないように日々努力しているのだが、困ってるいる人を見ると後先考えずに行動してしまい、結果その度に「またやってしまった」と反省する。

 わかってるよ。人助けをする事はいいことだというのは、けど俺の場合は無意識にやっちゃうから、後々後悔するんだよねー。怒らせちゃったりとかキモがられちゃったりとか。

 今日も、またやってしまい反省をしている。ノートの山を重そうに運んでいる1年生がバランスを崩して倒れそうな所を助けてた。そこまでは良かったんだが、何を思ったのか「どこまで運べばいいかな」
 なんて、さりげなくノートの山を代わりに持ち、似合わない台詞まで言って結局手伝ってきてしまった。顔が赤くなってたし、あれ怒ってたよな。絶対「こいつ何カッコつけてんの?」「お前がそんな事言ってもキモイから」とか思ってるんだよ。運んでる最中相手が気まずそうだったから、運んだ後相手に気づかれないように全力で逃げてきた。そして今に至る。

 ほんと、いつになったら治るのか、そもそも治るものなのか。はたからすればどうでもいいような事を悩む17歳です。

 どうでもいい事を考えていると上から階段を降りてきた女子が目に入る。けど、どこか考え事をしているのか、ぼーっとしているの様子に見えた。そんな事を考えながら、どうやったら治るのか本気で考えていると、

「きゃっ」

という声と同時に、さっきの女子が階段を踏み外し上から落ちてくる。ここでもまた俺の悪い癖がでるてしまう。二次元物語でない限り、階段をから落ちてくる子を助けて無事で済まないのは分かっているのに、無意識に動いてしまった。

 「いっ!!」

 どれくらいの高さから落ちたのだろうか。落ちてきたあの子は大丈夫なのだろうか。そんなことを考えていると、さっきまで見えていた夕日の光が少しずつ見えなくなっていき、目の前が真っ暗になった。

 目を覚ました時は、真っ白い天井だった。心の中で「知らない天井だ。」と言ってみたかった台詞を言ってみた。声に出さないのは、なっ。言わなくてもわかるだろ?

 まー、そんな事はどうでもよくて。この場所を確認しようと体を起こそうとすると、

 「いっっ!」

 と声がでてしまった。それもそう腰に今まで味わったことの無いような激痛が走った。思わず泣いちゃうレベルの痛みだ。

 「ん?」

 隣から、誰かの声が聞こえてきた。顔をそちらに向けてみると、女子がいた。腕を枕にして寝ていたのだろうか、頬やおでこにかたが赤くついていた。

 「ぷっ。コホン。で、ここどこ教えてくれます?」

 かたのついた顔をみて少し笑ってしまったが、わかりきった誤魔化しの咳払いをして、率直な疑問を投げかけると、

 「ねー、今笑ったよね?全然誤魔化せてないからね?ねー、何で笑ったの?教えてくれなきゃ、ここがどこか教えないから。」

 顔を赤くしながら、頬を膨らまして起こってきた。あざといと分かっているのに可愛いくて惚れそうになったが悔しい。そんな事を考えてると

 「ねー、ねってば。聞いてるの?なんで笑ったか教えてよ。ねー、はやく」

 催促する声でようやく脳内から、現実に意識が戻ってきた。

 「あっ、ごめんなさい。じ、実はですねー・・・」

 そう言って鏡の方を指さす。

 「ん?鏡のがどうしたの?なんか関係あるの?誤魔化さないで早くいいなさい。」
 
 と、さらに怒りのボルテージが上がりすぎて、俺の行動の意味をどうも理解していないようだ。
 
 「あ、あのですね。鏡を見ればわかると思いますよ・・・」

 らちがあかないと思い、素直に教えた。さらに怒られるのを覚悟して。

 俺が怒られるの準備をしている間に、鏡の方へと彼女は歩いていく。

 鏡を見た途端、彼女はさっきより顔を真っ赤にしてこっちを向いた。ほら、やっぱりな。と心の中で自分で呟いたと同時に、

 「ねー、この事言わないでよ。言ったら殺すからね。わかった?」

 「は、はい!」

 殺意オーラが漏れ漏れで本当に殺しそうな勢いで睨んできた姿をみて、本能的に危険と察したのか、「はい」の一言しか思い浮かばなかった。

 怯えた返事を聞くと彼女は、さっきの顔からは考えられない優しそうな顔に変わり

 「よろしい。わかればいいのよ。あー、それと、ここは保健室ね。私が階段から落ちた所を助けてもらったみたいで、私が起きても君がなかなか起きないから、運んできたの。」

 「あっ、そうだったんですか。わざわざ運んでもらってありがとうございます。それで、あなたは大丈夫でした?」

 「私は大丈夫。あなたのおかけで。助けてくれてありがとう。あなたこそ大丈夫なの?起きた時には私の下敷きになってたみたいだけど。」

 本当は腰が泣けるほど痛かったが、下手に言うと面倒な事になりそうだったから、ここは痩せ我慢をした。

 「お気になさらず。俺は大丈夫です。特にどこかが痛いわけでも、動けないわけでもないですし。なんせ、男ですしね。」

 「男でも、普通階段から落ちたら無事ですまないと思うけど、無事なら良かった。けど本当にありがとうね。命の恩人さん」

 「そんな大げさにしなくても、」

 「でも、危うく入院か、下手したら死んじゃってたかもしれないのよ。それを大袈裟だなんて。むしろ、これぐらいのお礼では全然足りないくらいよ」

 「まーまー、たまたま通りのかかって、たまたま助ける事が出来たんです。それにどちらも無事で済んだんですし、そんなに気にしなくてもいいじゃないですか。」

 「で、でも・・・」

 「あんまり気にしすぎると良くないですよ。あっ、そういえば階段降りてる時なんか考えるこんでたぽかったんですけど何を悩んでたんですか?」

 これ以上言っても引かなさそうだったので、話をそらすためにさりげなく話題展開をする。
 誰もわからないレベルの話題転換。俺天才かもw

 「えっ、なんでわかったの?悩んでるって。」

  彼女は不意をつかれたかのように、目を見開だ。

 彼女は当てらた事に動揺したのか、俺の渾身の話題転換はバレずに済んだ。

 へっ、チョロいもんだキリッ。なんて心の中で呟きながらさらに質問する。

 「あれなら、たぶん誰でもわかりますよ。魂ここに有らずって感じでしたもん。」

 「そんなにだったの?ちゃんと歩いたたつもりだったんだけどねー。」

 「そんなに大きな悩み事だったんですか?」

 「そうでもないよ。ただ恋の悩みだよ」

 「もしかして、イケメン先輩ですか?」

 「なんで分かるの?もしかしてストーカー?」

 「なわけないじゃないですか。恋って言って、この学校ではあの人以外にいないじゃないですか。すごいモテモテですしw」

 「そう。それが問題なのよ。競争率高すぎなのよ。どんなに頑張ってアピールしても、何も効果がないのよ。」

 「あたなみたいな可愛い子でもダメとか、イケメン先輩は人間なんですか?」

 「可愛いっ///」ボソ

 「それとも、あれですか?実は男が・・・」

 「それ以上言ったら分かるわよね?」ギロ

 「は、はい。すみませんでした。」

 「ともかく、どうやったら振り向いて貰えるか考えてたの。」

 「なるほど。なら、諦めて新しい恋を探すべきですねw」

 「は?喧嘩売ってる?」

 「い、いいえ。ごめんなさい命だけは勘弁を」

「簡単に諦められたらこんなに悩んでないわよ。」

 「はぁー、そうなんですか。なら、俺にはどうにも出来なさそうですね。では、今のは聞かなかったという事に」

 「そこは、男なら「俺でよければ相談のりますよ。キリッ」でしょうが。」

 「そんなの、2次元の世界だけですよ。そもそも、その台詞はイケメンのみに許された台詞なので、俺が言ってもただキモイだけかと。それに、面倒事はごめんなので。」

 「君ひねくれ過ぎ。じゃーなんで、何を悩んでるか聞いたの?聞いたには理由があるよね?」

 「うっ、・・・そ、そんなの適当ですよ。」

 「言い訳するなら、もう少し頑張りなさいよ。もうそれ、言い訳になってないからね」

 「ちっ。」

 「あー、今舌打ちしたなー。いいのかなー女の子に舌打ちしちゃって。今ここで叫んでもいいんだよ。さぁー、どうなるかなぁー?」

 「のるのる。相談にのります。のらせてくださいお願いします。」

 「わぁー、嬉しい。ありがとう。」

 「覚えとけよ。絶対後悔させてやるからな。」

 「あー、なんか叫びたい気分だな。どーしよーかなー。」ニコ

 「ごめんごめん。すみません。もうしません。許してください。」

 「わかればよろしい。それじゃー、明日の放課後からよろしくね。バイバーイ」

 彼女は、軽くスキップしながら機嫌良さそうに帰って行こうと扉を閉めようとした時、

 「あー、あと最後に。話をそらすならもっと上手にそらさないとバレバレだぞ♪」

 小悪魔がイタズラを成功させたようなそんな顔をして、扉を閉めた。

 あれれぇー、おかしあなぁー。バレてましたかぁー。じゃー、勘違いしてあんな痛い台詞言ってたの?馬鹿じゃん。アホじゃん。自意識過剰じゃん。結構自信あったのに。てか、あの人どんな観察力してんだよ。ほんと何者だよ。

 「はぁ・・・、これからどうなることやら。あと、腰痛いよぉー。」

 俺は、これからどうやって逃げようか、腰はどうしようかなどと考え、せめて学年だけでも聞いとけば良かったと後悔する俺だった。

 


 彼女との出会いで俺の高校ライフを大きく変わるとは知らずに。
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