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いつもの仕事、いつもの日常
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「ありがとうございましたー」
機械的な店員の声に押されて、ムーンはコーヒーショップの自動ドアを潜る。外に出た途端、吹き付けてきたビル風が彼の柔らかな金髪を乱した。どこからか飛んできた新聞紙が、肩にかけた長方形のケースに張り付く。仕方なく指で引き剥がすと、紙面にデカデカと印刷された旧友の顔が満面の笑みを向けてきた。
「っ、ごほっ……」
見慣れた友人の見慣れぬビジネス用の表情に、思わず咽せてしまう。手に持ったカフェモカのカップが揺れ、木の葉の形のラテアートが歪んだ。
「相変わらず、外面だけはいいんだよね……」
『ちょっとムーン!どこで道草食ってんのよ!!』
堪えきれずに呟くと、装着したイヤホンから女性の怒鳴り声が聞こえてくる。
『早く合流して!もうすぐで目標地点に到達しちゃうわよ!?』
あまりの声量に、ムーンは鼓膜がキーンと震えるような感覚を覚え、思わず耳を押さえた。
「ムーン、こっちだ!」
タイミングよくやってきた一台のセダンが、彼の目の前に停車する。音もなく窓が開いて、運転手のマティーニが腕を伸ばして合図を送った。ムーンはにこやかな微笑を浮かべると、早足で車に歩み寄り、助手席へと滑り込む。
「レジーナ、大分お怒りだぞ?」
「みたいだね。はいこれ、運転のお礼だ」
手早く荷物を仕舞いシートベルトを締めているムーンに、マティーニは揶揄いの眼差しを注いだ。ムーンは至って平然と応じながら、湯気の立つカップを彼に渡す。
「ありがたいけど、何を買ったんだよ?」
「キャラメルマキアート、エクストラキャラメルソース、キャラメルシロップ追加」
「おい!ムーン、俺が甘いもの苦手だって分かってて頼んだよな!?」
「ふふっ、さぁ、どうかな」
さらりと呪文を口にしたムーンに、マティーニは分かりやすく眉を顰め、咎めるように指を突き付けた。ところが、ムーンは悪びれもせず、肩を震わせて悪戯の成功を喜んでいる。
『あんたたちいい加減にしなさい!!』
再び、またもやレジーナの絶叫が割り込んだ。二人は同時に目を瞑って、それぞれ大袈裟に耳を押さえて嘆いてみせる。
『時間がないって言ってるわよね!?駄弁ってないで、指定した場所に急行して!!急いで!!』
彼女の言葉は、もはやマイクでは拾いきれずに音割れを起こしていた。叱責に紛れて時折、物が落ちたり、書類が散らかったりする音も聞こえてくる。どうやら怒りと焦りのあまり、相当激しく身振り手振りを繰り返しているようだ。その様子をはっきりと瞼の裏に描くことが出来、二人はつい苦笑いをこぼす。
「はいはい、女王の仰せのままに、っと」
とはいえ、いつまでも雑談してはいられない。マティーニがハンドブレーキを下げて、速やかに発進の準備を始めた。こちらの音声は相手に届いていないため、彼の飛ばした冗談はあっさりとレジーナの報告に掻き消されてしまう。
『ターゲットが目標地点に近付いてる!そろそろ範囲内に突入するわ!!』
「オッケー。行くぞ、ムーン」
「頼んだよ、マティーニ」
ムーンは唇で弧を描いたまま、シートに体重を預けてくつろいだ。マティーニが躊躇いなくアクセルを踏んだ直後、魔法的な改造を施された愛車は、凄まじいスピードで公道へと飛び出した。矢のような勢いに、歩道を行き交う者たちの驚きと悲鳴が響く。
『射撃効力圏到達まであと五秒!』
レジーナのカウントダウンが、イヤホン越しに二人を急かした。ムーンとマティーニは逸る気持ちを必死に抑え、狩りの前の高揚を沈めながら、目的地点を確かめる。ゴールであるT字の交差点は、もはやすぐそこだ。花屋の影に隠れて見えない右の道から、ターゲットが現れる予定となっている。街一番の大企業のトップに、危機をもたらした凶悪犯が。
『あと四秒!!』
またもレジーナの声。ムーンはカーナビに素早くパスワードを打ち込み、秘密のモードへと画面を移行させる。等間隔に並んだ色とりどりのボタンを見遣り、赤色の一つに指を伸ばした。そして、車に搭載された驚くべき機能を起動させようとする。
『三!!に』
ところが、彼女のカウントが終わる前に、セダンの鼻先を漆黒のバンが通り過ぎた。予期しない出来事に、マティーニが焦ってブレーキを踏む。車はすぐに停まったものの、抑えきれない慣性によって、盛大な反動を受けてしまった。だが、ムーンたちは全く気にかける余裕もなく、ただ口をポカンと開けて眼前の光景を眺めている。
突如、物陰から現れた車が凄まじい速度で交差点を突っ切り、混雑した大通りを駆け抜けていった。かなりのスピードが出ていた上、どの窓ガラスにも緑がかったスモークが貼られていたが、ムーンの狙撃手としての優れた視力は、はっきりと車内の様子を観察することが出来た。
中にいるのは、体格のいい黒ずくめの男が四人。防弾仕様のプロテクターに身を包み、各々複数の武器を携えている。そしてもう一人、果敢に彼らの肩を突き飛ばして、抵抗している人物がいた。その者は咄嗟に窓ガラスにへばりつくと、恐怖に強張った顔で外の誰かに助けを求める。
「!!」
すれ違いざま、ムーンの視線は彼のそれとバッチリぶつかった。ムーンの姿を認めるなり、黒い眼が驚きに見開かれ、次いで唇が忙しなく開閉する。
『ムーン、助けろ!!』
多分、大体そんなことを言いたかったのだろう。しかし、即座に周りの者に勘付かれて、彼は座席に戻されてしまった。未練がましくガラスにくっついた掌を、ムーンは呆気に取られた表情で見送る。まさか、誘拐された会社の要人とやらが、社長のガイアモンド本人だとは聞かされていなかったからだ。
「……え~っと、レジーナ?」
『くそッ!!やられたわ!!』
どういうことかと、彼は困惑の強い口調で尋ねた。その声に被せるようにして、レジーナのいつになく粗野な罵倒と悪態が聞こえてくる。
『なんて卑劣なの!位置座標をずらす魔法を使うなんて!!』
彼女の一言で、今し方目撃した不可解な光景の原因はすぐに分かった。
恐らく、レジーナは逃走する車に魔法のレーダーを取り付け、監視していたのだろう。車の位置情報とムーンの狙撃の射程とを照らし合わせ、確実なタイミングで敵を仕留めるために指示を飛ばしていた。相手はそのことに気が付き、魔法による妨害工作を講じたのだ。剰え、完全に追跡を逃れるのではなく、数秒前のデータを送信するという姑息な手段を用いた。これでは、レジーナが惑わされるのも仕方がない。だが、ムーンが尋ねたかったのはその点ではなかった。
「マティーニ、追うぞ」
とはいえ、被害に遭ったのが誰であろうと、彼らの行動は変わらない。ムーンは速やかに思考を切り替えると、隣にいる相棒の肩を小突く。
「りょ、了解」
マティーニは若干慌てたものの、すぐに冷静さを取り戻しハンドルを握り直した。流石は長年ムーンと共に働いているだけあって、彼は急なトラブルにも慣れていることが窺える。彼は躊躇いなくアクセルをベタ踏みにすると、追跡を再開した。
「その調子だ、マティーニ。あ~ぁ、コーヒーが……」
ムーンは他人事のように喋りながら、袖口についたコーヒーをティッシュで雑に拭う。先程急ブレーキをかけた反動で、車内には点々と茶色の飛沫が付着してしまっていた。
「何で、わざわざ人が苦手なものを渡すかな……」
口の中に残るキャラメルの味に眉を寄せて、マティーニがしつこく文句をこぼした。二人の耳元では、さっきからずっとレジーナが金切り声で喚き続けている。
『ムーン、マティーニ、計画変更よ!あの車を追って!!どんな手段を使ってもいいわ!必ず、社長を助けなさい!!』
「大体、君だって甘いものはそんなに好きじゃないんだろう?」
彼女の叫びを無視して、マティーニはちらりともう一つのカップを一瞥した。その間も、彼の手は忙しなくハンドルを切って、前方の車を次々と追い越し続けている。彼の乱暴な運転に耐える傍ら、ムーンはにこりと優しげな笑みを浮かべた。
「まぁ、そうだね」
「じゃあ何で買ったんだよ!」
「それは……こうするためさ」
彼はそう言って、おもむろにカップを取り上げた。そして次に、左耳に嵌めていたイヤホンを外す。
『でも、いい!?街の人々は、絶対に危険に巻き込まないで!!絶対よ!?約束しなさ』
イヤホンからは未だにレジーナの全力の訴えが流れていたが、ムーンは迷いなくカップの中にそれを投入する。温かくて甘い液体に包まれて、繊細な電子機器は呆気なく絶命した。
「……ほらね」
ムーンは意味もなく得意げに、肩を竦めて相棒に目配せする。マティーニはそれを何とも言えない顔付きで見ると、自分も同じことをした。
「……わぉ、これは全く、いいアイディアだな」
機械的な店員の声に押されて、ムーンはコーヒーショップの自動ドアを潜る。外に出た途端、吹き付けてきたビル風が彼の柔らかな金髪を乱した。どこからか飛んできた新聞紙が、肩にかけた長方形のケースに張り付く。仕方なく指で引き剥がすと、紙面にデカデカと印刷された旧友の顔が満面の笑みを向けてきた。
「っ、ごほっ……」
見慣れた友人の見慣れぬビジネス用の表情に、思わず咽せてしまう。手に持ったカフェモカのカップが揺れ、木の葉の形のラテアートが歪んだ。
「相変わらず、外面だけはいいんだよね……」
『ちょっとムーン!どこで道草食ってんのよ!!』
堪えきれずに呟くと、装着したイヤホンから女性の怒鳴り声が聞こえてくる。
『早く合流して!もうすぐで目標地点に到達しちゃうわよ!?』
あまりの声量に、ムーンは鼓膜がキーンと震えるような感覚を覚え、思わず耳を押さえた。
「ムーン、こっちだ!」
タイミングよくやってきた一台のセダンが、彼の目の前に停車する。音もなく窓が開いて、運転手のマティーニが腕を伸ばして合図を送った。ムーンはにこやかな微笑を浮かべると、早足で車に歩み寄り、助手席へと滑り込む。
「レジーナ、大分お怒りだぞ?」
「みたいだね。はいこれ、運転のお礼だ」
手早く荷物を仕舞いシートベルトを締めているムーンに、マティーニは揶揄いの眼差しを注いだ。ムーンは至って平然と応じながら、湯気の立つカップを彼に渡す。
「ありがたいけど、何を買ったんだよ?」
「キャラメルマキアート、エクストラキャラメルソース、キャラメルシロップ追加」
「おい!ムーン、俺が甘いもの苦手だって分かってて頼んだよな!?」
「ふふっ、さぁ、どうかな」
さらりと呪文を口にしたムーンに、マティーニは分かりやすく眉を顰め、咎めるように指を突き付けた。ところが、ムーンは悪びれもせず、肩を震わせて悪戯の成功を喜んでいる。
『あんたたちいい加減にしなさい!!』
再び、またもやレジーナの絶叫が割り込んだ。二人は同時に目を瞑って、それぞれ大袈裟に耳を押さえて嘆いてみせる。
『時間がないって言ってるわよね!?駄弁ってないで、指定した場所に急行して!!急いで!!』
彼女の言葉は、もはやマイクでは拾いきれずに音割れを起こしていた。叱責に紛れて時折、物が落ちたり、書類が散らかったりする音も聞こえてくる。どうやら怒りと焦りのあまり、相当激しく身振り手振りを繰り返しているようだ。その様子をはっきりと瞼の裏に描くことが出来、二人はつい苦笑いをこぼす。
「はいはい、女王の仰せのままに、っと」
とはいえ、いつまでも雑談してはいられない。マティーニがハンドブレーキを下げて、速やかに発進の準備を始めた。こちらの音声は相手に届いていないため、彼の飛ばした冗談はあっさりとレジーナの報告に掻き消されてしまう。
『ターゲットが目標地点に近付いてる!そろそろ範囲内に突入するわ!!』
「オッケー。行くぞ、ムーン」
「頼んだよ、マティーニ」
ムーンは唇で弧を描いたまま、シートに体重を預けてくつろいだ。マティーニが躊躇いなくアクセルを踏んだ直後、魔法的な改造を施された愛車は、凄まじいスピードで公道へと飛び出した。矢のような勢いに、歩道を行き交う者たちの驚きと悲鳴が響く。
『射撃効力圏到達まであと五秒!』
レジーナのカウントダウンが、イヤホン越しに二人を急かした。ムーンとマティーニは逸る気持ちを必死に抑え、狩りの前の高揚を沈めながら、目的地点を確かめる。ゴールであるT字の交差点は、もはやすぐそこだ。花屋の影に隠れて見えない右の道から、ターゲットが現れる予定となっている。街一番の大企業のトップに、危機をもたらした凶悪犯が。
『あと四秒!!』
またもレジーナの声。ムーンはカーナビに素早くパスワードを打ち込み、秘密のモードへと画面を移行させる。等間隔に並んだ色とりどりのボタンを見遣り、赤色の一つに指を伸ばした。そして、車に搭載された驚くべき機能を起動させようとする。
『三!!に』
ところが、彼女のカウントが終わる前に、セダンの鼻先を漆黒のバンが通り過ぎた。予期しない出来事に、マティーニが焦ってブレーキを踏む。車はすぐに停まったものの、抑えきれない慣性によって、盛大な反動を受けてしまった。だが、ムーンたちは全く気にかける余裕もなく、ただ口をポカンと開けて眼前の光景を眺めている。
突如、物陰から現れた車が凄まじい速度で交差点を突っ切り、混雑した大通りを駆け抜けていった。かなりのスピードが出ていた上、どの窓ガラスにも緑がかったスモークが貼られていたが、ムーンの狙撃手としての優れた視力は、はっきりと車内の様子を観察することが出来た。
中にいるのは、体格のいい黒ずくめの男が四人。防弾仕様のプロテクターに身を包み、各々複数の武器を携えている。そしてもう一人、果敢に彼らの肩を突き飛ばして、抵抗している人物がいた。その者は咄嗟に窓ガラスにへばりつくと、恐怖に強張った顔で外の誰かに助けを求める。
「!!」
すれ違いざま、ムーンの視線は彼のそれとバッチリぶつかった。ムーンの姿を認めるなり、黒い眼が驚きに見開かれ、次いで唇が忙しなく開閉する。
『ムーン、助けろ!!』
多分、大体そんなことを言いたかったのだろう。しかし、即座に周りの者に勘付かれて、彼は座席に戻されてしまった。未練がましくガラスにくっついた掌を、ムーンは呆気に取られた表情で見送る。まさか、誘拐された会社の要人とやらが、社長のガイアモンド本人だとは聞かされていなかったからだ。
「……え~っと、レジーナ?」
『くそッ!!やられたわ!!』
どういうことかと、彼は困惑の強い口調で尋ねた。その声に被せるようにして、レジーナのいつになく粗野な罵倒と悪態が聞こえてくる。
『なんて卑劣なの!位置座標をずらす魔法を使うなんて!!』
彼女の一言で、今し方目撃した不可解な光景の原因はすぐに分かった。
恐らく、レジーナは逃走する車に魔法のレーダーを取り付け、監視していたのだろう。車の位置情報とムーンの狙撃の射程とを照らし合わせ、確実なタイミングで敵を仕留めるために指示を飛ばしていた。相手はそのことに気が付き、魔法による妨害工作を講じたのだ。剰え、完全に追跡を逃れるのではなく、数秒前のデータを送信するという姑息な手段を用いた。これでは、レジーナが惑わされるのも仕方がない。だが、ムーンが尋ねたかったのはその点ではなかった。
「マティーニ、追うぞ」
とはいえ、被害に遭ったのが誰であろうと、彼らの行動は変わらない。ムーンは速やかに思考を切り替えると、隣にいる相棒の肩を小突く。
「りょ、了解」
マティーニは若干慌てたものの、すぐに冷静さを取り戻しハンドルを握り直した。流石は長年ムーンと共に働いているだけあって、彼は急なトラブルにも慣れていることが窺える。彼は躊躇いなくアクセルをベタ踏みにすると、追跡を再開した。
「その調子だ、マティーニ。あ~ぁ、コーヒーが……」
ムーンは他人事のように喋りながら、袖口についたコーヒーをティッシュで雑に拭う。先程急ブレーキをかけた反動で、車内には点々と茶色の飛沫が付着してしまっていた。
「何で、わざわざ人が苦手なものを渡すかな……」
口の中に残るキャラメルの味に眉を寄せて、マティーニがしつこく文句をこぼした。二人の耳元では、さっきからずっとレジーナが金切り声で喚き続けている。
『ムーン、マティーニ、計画変更よ!あの車を追って!!どんな手段を使ってもいいわ!必ず、社長を助けなさい!!』
「大体、君だって甘いものはそんなに好きじゃないんだろう?」
彼女の叫びを無視して、マティーニはちらりともう一つのカップを一瞥した。その間も、彼の手は忙しなくハンドルを切って、前方の車を次々と追い越し続けている。彼の乱暴な運転に耐える傍ら、ムーンはにこりと優しげな笑みを浮かべた。
「まぁ、そうだね」
「じゃあ何で買ったんだよ!」
「それは……こうするためさ」
彼はそう言って、おもむろにカップを取り上げた。そして次に、左耳に嵌めていたイヤホンを外す。
『でも、いい!?街の人々は、絶対に危険に巻き込まないで!!絶対よ!?約束しなさ』
イヤホンからは未だにレジーナの全力の訴えが流れていたが、ムーンは迷いなくカップの中にそれを投入する。温かくて甘い液体に包まれて、繊細な電子機器は呆気なく絶命した。
「……ほらね」
ムーンは意味もなく得意げに、肩を竦めて相棒に目配せする。マティーニはそれを何とも言えない顔付きで見ると、自分も同じことをした。
「……わぉ、これは全く、いいアイディアだな」
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