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夫婦の絆
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「すまない、ミヤさん……もっと早く、頻繁に、帰るべきだった。僕の怠慢だよ」
少しの沈黙の後、彼はボソボソと呻くような調子で歯切れの悪い謝罪を紡いだ。
家庭のあるなしに関わらず、特級エージェントたちは大抵、自宅と別の隠れ家を持っている。で化ければ、万が一敵対勢力に尾行された場合に、自分自身や身内を守ることが出来なくなってしまうからだ。だからこそ、ムーンは家庭があってもあまり彼らには近付かないできた。しかし、今回ばかりは多少の危険を冒してでも、娘のそばにいるべきだったのかも知れない。少なくとも、妻の精神的負担を軽減することにはなったであろう。仕事にかまけて家を空けていたムーンは、彼女の苦しみも娘の心の闇が想像以上に膨らんでいたことも、何一つ知らなかったのだから。
「あなたを責めるつもりはないわ。忙しいことは分かってたもの。私が、隠してたのよ、意図的に……あなたに頼らなくても、私一人でやれるんだって、証明したくて息巻いてた。それが、結局このザマってわけ」
ところが、ミヤはゆっくりと首を振って、彼の懺悔を否定した。むしろ、彼に非はないのだと言わんばかりに、柔らかな両手で彼の手を掴む。
「私が勝手に仕事を詰め込んで、全部自分で背負おうとしてただけなのよ。あなたには、心置きなく仕事に集中してほしかった。この街には、あなたが必要だから。この前のことで、より一層強く、そう思ったの」
彼女は彼のことを大切に思っていた。家族に優しい夫、街や友人たちのために身を粉にして働くムーンを愛し、彼の価値と存在意義を誰よりも理解していた。だからこそ、家庭の問題は出来る限り自分で対処し、ただでさえ忙しい彼に余計な心配を抱かせたくなかったのだ。そしてその思いは、先日のメレフとかいう狂人の一件があってから尚更強くなっていた。
「だから、私が頑張って、アスカの塾代とか家庭教師のお給料とかを賄うことにしたの。あなたには甘えずに、自分でやり遂げたかった。それに、あの子は勉強することを望んでいたから。費用なんか考えずに、好きなだけ頑張ってほしかったの。それが私の役目だと思った!妻であり、母としての……要するにね、つまり、全部アスカのためだったのよ。だけど結局、私はアスカを見ていなかった。実用的なことばっかりで、あの子が本当に求めていたことを、何もしてやれなかった。気付けなかった!叱る時だって、いつもいつも、きつい言葉を……」
失敗に気付いた時には、もう遅かった。娘は完全に心を閉ざし、交友関係も振る舞いも別人のように変わり果てていた。二人の仲は致命的に決裂し、娘の一生は大きく軌道を変えてしまった。彼女自身の、怠慢と努力不足のせいで。
「私のせいよ。アスカが……アスカに、何かあったらどうしよう!あの子はもう、私とろくに口も聞いてくれないの!ケンタロウは、全寮制高校に入って、中々話す機会もないし……あぁ、どうしたらいいの?私、私があの子を変えてしまった!もしかしたら、永久によ!!」
「違うよ、ミヤさん。だって……そうだな、何と言ったらいいのか……」
取り乱す彼女に、ムーンは穏やかな芯のある声で語りかける。しかしながら、すぐには適当な表現を見つけられずに、彼はしばし言い淀んだ。すると、ミヤは一人合点して卑屈な笑みを浮かべる。
「やめて、マディー。無理に慰めなくたっていいわ。私、十分分かってるから」
「いいや、分かっていない。ミヤ、この世に、完璧な人格なんてないんだよ。同時に、完璧な父親も、母親も、存在しない」
ムーンは言葉を絞り出すと、ハッキリと首を振って、彼女の無為な自己否定を打ち消した。そして、驚きに目を見張る彼女を敬称なしに呼んで、率直に正対する。
「確かに、客観視出来る部外者は、君を咎めるかも知れない。もちろん、僕のこともね。だが、それに何の意味がある?犯人探しがアスカの役に立つのか?今大事なのは、これからのことだというのに、君と、僕と、子供たちの」
彼は両手を広げ、論理的な調子で説いた。大人しく耳を傾けていたミヤは、その主張に胸を打たれ、目尻に新たな涙を滲ませる。
「君は、常にあの子を思いやっていた。立派な母親だよ。僕には褒める資格もないくらいだ。それなのに、アスカは君の気持ちを理解しない。問題はそこにある。ましてや、暴言暴力に訴えるなんて論外だ。我が娘ながら、許されざる行いだね」
ムーンは彼女の肩に手を置き、励ましの意を込めて撫でた。同時に、確固たる態度で娘の過ちを非難することも忘れない。いくら大切な子供でも、否、故にこそ咎めないわけにはいかなかった。彼女には、家族というものの有り難みを歪みなく認識し、慈しんでほしい。もっと言えば、たとえ実の娘であっても、彼の最も愛する妻を否定することは容認出来なかった。
「少し、アスカと話してみるよ。今夜は早く帰れそうなんだ」
「マディー……ありがとう。でも、そんなの、いいのかしら?」
これ以上妻と娘の絆が絶たれる前に、自分が間に立って対応をするべきだとムーンは決断する。家庭の円満のためとはいえ、進んで嫌われ者を演じるつもりの彼を気遣い、ミヤは嬉しさと不安を湛えた眼差しを注いだ。彼女を安心させようと、ムーンは唇で柔和な微笑を形作る。
「もちろんだよ。父親なんてものは、こういう時以外まともな使い道がないんだからね」
「もう、それじゃまるで、私があなたのこと、困った時にだけ思い出す道具だと思ってるみたいじゃない」
「違うのかい?」
「マディー!」
「ふふっ、冗談だよ」
わざとらしく憤慨してみせるミヤに、ムーンは悪戯っぽく瞳を輝かせて返した。尤も、ジョークだと誤魔化した言葉は、決して嘘偽りではなかったが。彼は愛する者のためなら、どれだけ惨い扱いをされても喜べるし、犠牲の羊となることにも無限の幸福を感じられる性質なのである。
「それに、しばらくは時間が出来そうなんだ。最近はあまり任務がなくてね」
「あら、本当?とっても嬉しいわ。でも、社長さんにちゃんと確認しないと駄目よ?あなたの仕事のこと、私も誇りにしてるんだから」
「ありがとう、ミヤさん」
彼の本音など知る由もない妻は、どこまでも献身的に彼を支える姿勢を示していた。ムーンは思わず立ち上がり、彼女に親愛の情を見せる。
「とにかく、待っていてくれるかい?必ず帰るから」
「えぇ……って、何よ。ちょっと、やめて!」
以前何かの小説で読んだ台詞と共に、彼女を抱き寄せ額に唇を落とそうとするも、ミヤは素早く逃げ出した。腰に回した手を外され、頬に掌を当てて押し退けられて、ムーンは不満げな息を吐く。だが、彼女の目から涙が引っ込んだだけでも幸いなので、深追いは諦めることにした。
ムーンがドアを開けてやると、器用に荷物をまとめた彼女は会議室から退出する。廊下に足を踏み出した時にはもう、ミヤの瞼はいつもと変わりなく閉ざされ、雰囲気も普段のものに戻っていた。
「それじゃ、待ってるわね、あなた」
彼女は慎重に調整した声で、二人きりの場では使わない呼称を用いた。決してうるさくはなかったのに、その言葉は確かに響き、廊下を行き交う社員たちの注意を引き付ける。彼らの視線を意識しつつ、彼女はごく親しげな動作でムーンの腕に触れた。そして、タイミングよく到着したエレベーターにしずしずと乗り込む。
「えっ、あの人、ムーンさんの奥さん?」
「可愛いー。癒し系だ」
「お似合い夫婦って感じ」
その様子を眺めてい社員の数人が、密やかな囁きをいくつも交わした。ムーンはそれを耳にし、ようやく妻の意図を理解する。ミヤの強かさとあざとさに敬服し、内心畏怖の感情まで生じてきた。だが、彼もまた表向きはにこやかさを保ったまま、扉が完全に閉まる瞬間まで、妻を見つめ手を振り続けていた。
少しの沈黙の後、彼はボソボソと呻くような調子で歯切れの悪い謝罪を紡いだ。
家庭のあるなしに関わらず、特級エージェントたちは大抵、自宅と別の隠れ家を持っている。で化ければ、万が一敵対勢力に尾行された場合に、自分自身や身内を守ることが出来なくなってしまうからだ。だからこそ、ムーンは家庭があってもあまり彼らには近付かないできた。しかし、今回ばかりは多少の危険を冒してでも、娘のそばにいるべきだったのかも知れない。少なくとも、妻の精神的負担を軽減することにはなったであろう。仕事にかまけて家を空けていたムーンは、彼女の苦しみも娘の心の闇が想像以上に膨らんでいたことも、何一つ知らなかったのだから。
「あなたを責めるつもりはないわ。忙しいことは分かってたもの。私が、隠してたのよ、意図的に……あなたに頼らなくても、私一人でやれるんだって、証明したくて息巻いてた。それが、結局このザマってわけ」
ところが、ミヤはゆっくりと首を振って、彼の懺悔を否定した。むしろ、彼に非はないのだと言わんばかりに、柔らかな両手で彼の手を掴む。
「私が勝手に仕事を詰め込んで、全部自分で背負おうとしてただけなのよ。あなたには、心置きなく仕事に集中してほしかった。この街には、あなたが必要だから。この前のことで、より一層強く、そう思ったの」
彼女は彼のことを大切に思っていた。家族に優しい夫、街や友人たちのために身を粉にして働くムーンを愛し、彼の価値と存在意義を誰よりも理解していた。だからこそ、家庭の問題は出来る限り自分で対処し、ただでさえ忙しい彼に余計な心配を抱かせたくなかったのだ。そしてその思いは、先日のメレフとかいう狂人の一件があってから尚更強くなっていた。
「だから、私が頑張って、アスカの塾代とか家庭教師のお給料とかを賄うことにしたの。あなたには甘えずに、自分でやり遂げたかった。それに、あの子は勉強することを望んでいたから。費用なんか考えずに、好きなだけ頑張ってほしかったの。それが私の役目だと思った!妻であり、母としての……要するにね、つまり、全部アスカのためだったのよ。だけど結局、私はアスカを見ていなかった。実用的なことばっかりで、あの子が本当に求めていたことを、何もしてやれなかった。気付けなかった!叱る時だって、いつもいつも、きつい言葉を……」
失敗に気付いた時には、もう遅かった。娘は完全に心を閉ざし、交友関係も振る舞いも別人のように変わり果てていた。二人の仲は致命的に決裂し、娘の一生は大きく軌道を変えてしまった。彼女自身の、怠慢と努力不足のせいで。
「私のせいよ。アスカが……アスカに、何かあったらどうしよう!あの子はもう、私とろくに口も聞いてくれないの!ケンタロウは、全寮制高校に入って、中々話す機会もないし……あぁ、どうしたらいいの?私、私があの子を変えてしまった!もしかしたら、永久によ!!」
「違うよ、ミヤさん。だって……そうだな、何と言ったらいいのか……」
取り乱す彼女に、ムーンは穏やかな芯のある声で語りかける。しかしながら、すぐには適当な表現を見つけられずに、彼はしばし言い淀んだ。すると、ミヤは一人合点して卑屈な笑みを浮かべる。
「やめて、マディー。無理に慰めなくたっていいわ。私、十分分かってるから」
「いいや、分かっていない。ミヤ、この世に、完璧な人格なんてないんだよ。同時に、完璧な父親も、母親も、存在しない」
ムーンは言葉を絞り出すと、ハッキリと首を振って、彼女の無為な自己否定を打ち消した。そして、驚きに目を見張る彼女を敬称なしに呼んで、率直に正対する。
「確かに、客観視出来る部外者は、君を咎めるかも知れない。もちろん、僕のこともね。だが、それに何の意味がある?犯人探しがアスカの役に立つのか?今大事なのは、これからのことだというのに、君と、僕と、子供たちの」
彼は両手を広げ、論理的な調子で説いた。大人しく耳を傾けていたミヤは、その主張に胸を打たれ、目尻に新たな涙を滲ませる。
「君は、常にあの子を思いやっていた。立派な母親だよ。僕には褒める資格もないくらいだ。それなのに、アスカは君の気持ちを理解しない。問題はそこにある。ましてや、暴言暴力に訴えるなんて論外だ。我が娘ながら、許されざる行いだね」
ムーンは彼女の肩に手を置き、励ましの意を込めて撫でた。同時に、確固たる態度で娘の過ちを非難することも忘れない。いくら大切な子供でも、否、故にこそ咎めないわけにはいかなかった。彼女には、家族というものの有り難みを歪みなく認識し、慈しんでほしい。もっと言えば、たとえ実の娘であっても、彼の最も愛する妻を否定することは容認出来なかった。
「少し、アスカと話してみるよ。今夜は早く帰れそうなんだ」
「マディー……ありがとう。でも、そんなの、いいのかしら?」
これ以上妻と娘の絆が絶たれる前に、自分が間に立って対応をするべきだとムーンは決断する。家庭の円満のためとはいえ、進んで嫌われ者を演じるつもりの彼を気遣い、ミヤは嬉しさと不安を湛えた眼差しを注いだ。彼女を安心させようと、ムーンは唇で柔和な微笑を形作る。
「もちろんだよ。父親なんてものは、こういう時以外まともな使い道がないんだからね」
「もう、それじゃまるで、私があなたのこと、困った時にだけ思い出す道具だと思ってるみたいじゃない」
「違うのかい?」
「マディー!」
「ふふっ、冗談だよ」
わざとらしく憤慨してみせるミヤに、ムーンは悪戯っぽく瞳を輝かせて返した。尤も、ジョークだと誤魔化した言葉は、決して嘘偽りではなかったが。彼は愛する者のためなら、どれだけ惨い扱いをされても喜べるし、犠牲の羊となることにも無限の幸福を感じられる性質なのである。
「それに、しばらくは時間が出来そうなんだ。最近はあまり任務がなくてね」
「あら、本当?とっても嬉しいわ。でも、社長さんにちゃんと確認しないと駄目よ?あなたの仕事のこと、私も誇りにしてるんだから」
「ありがとう、ミヤさん」
彼の本音など知る由もない妻は、どこまでも献身的に彼を支える姿勢を示していた。ムーンは思わず立ち上がり、彼女に親愛の情を見せる。
「とにかく、待っていてくれるかい?必ず帰るから」
「えぇ……って、何よ。ちょっと、やめて!」
以前何かの小説で読んだ台詞と共に、彼女を抱き寄せ額に唇を落とそうとするも、ミヤは素早く逃げ出した。腰に回した手を外され、頬に掌を当てて押し退けられて、ムーンは不満げな息を吐く。だが、彼女の目から涙が引っ込んだだけでも幸いなので、深追いは諦めることにした。
ムーンがドアを開けてやると、器用に荷物をまとめた彼女は会議室から退出する。廊下に足を踏み出した時にはもう、ミヤの瞼はいつもと変わりなく閉ざされ、雰囲気も普段のものに戻っていた。
「それじゃ、待ってるわね、あなた」
彼女は慎重に調整した声で、二人きりの場では使わない呼称を用いた。決してうるさくはなかったのに、その言葉は確かに響き、廊下を行き交う社員たちの注意を引き付ける。彼らの視線を意識しつつ、彼女はごく親しげな動作でムーンの腕に触れた。そして、タイミングよく到着したエレベーターにしずしずと乗り込む。
「えっ、あの人、ムーンさんの奥さん?」
「可愛いー。癒し系だ」
「お似合い夫婦って感じ」
その様子を眺めてい社員の数人が、密やかな囁きをいくつも交わした。ムーンはそれを耳にし、ようやく妻の意図を理解する。ミヤの強かさとあざとさに敬服し、内心畏怖の感情まで生じてきた。だが、彼もまた表向きはにこやかさを保ったまま、扉が完全に閉まる瞬間まで、妻を見つめ手を振り続けていた。
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