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第2章
不要品を片付ける方法
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らなくなった物を片付ける方法には、良い方法と悪い方法があります。
悪い方法とはあまりにも物が散乱している状況にうんざりして全てのものを捨ててしまう方法です。
整理整頓術を教える本の中には捨てることを奨励している本もありますが、それは必ずしも正しい整理整頓術ではありません。
全てのものを捨ててしまう方法は、確かに手っ取り早く家の中をスッキリさせることができます。
しかしこの方法では学生時代の思い出や、親や祖父母からから譲り受けた大切な物までごみとして捨ててしまう可能性があります。
これらは捨ててしまうと二度と取り戻すことができないものです。
しかし大切なものかどうかも確認しないで不要品を捨てたいという情熱は、ある意味買いたいところです。
誤解の無いように申し上げておきますが、整理整頓をする時になにも捨ててはいけないと言っているわけではありません。
ひとつも捨てずに整理整頓をすることなどできませんから。
ただ不要品だと思うものでも、捨てる前には本当に捨てるべきものなのかどうかを今一度確認する必要があります。
また他の人に譲れるものなどが無いかどうかも仕分けると良いでしょう。
他の人に譲ることができれば不要品を有効に活用でき、現在大きな問題 になっている省資源にも貢献できます。
不要品を片付けた際の具体例として、著者が大きな家から小さなアパートに引っ越したときのお話をしましょう。
この時は子供の使わなくなったおもちゃが山のように出ました。
これは子供のいるご家庭ではどこでも経験していることだと思います。
本当に子供のおもちゃというのはいつの間にかたまるものですね。
著者の場合は結局ごみの収集車に全て持っていってもらいました が、後でこうしたおもちゃは様々なチャリティーに寄贈ずれば良かったと後悔しました。
ただ当時はあまりの量に圧倒されてしまい、とにかく目の前から物をなくすことで手一杯でした。
しかしごみの収集車に全て持って行ってもらう方法の良いところ は、近所の人達が無料で我々が出したごみの山の中から必要な物を持って行ってくれたというところでしょう。
著者の近所の人達は富裕層なので、通常は中古品を購入するところを見られたくないという思いからフリーマーケットなどには来たがりませんが、そうした人達が著者の捨てたごみの山に登って物を取っていく姿を見ることは喜ばしいことでもありました。
もっとも最近ではリサイクルというのは資源の有効利用の面から良いこととされていますので、富裕層でも人の捨てた物を拾っていくのは特に恥ずかしいとは思っていないのかも知れませんね。
まあそれにお金持ちほどケチだとも言いますし・・・・・。
余談はともかくとして、重要なことはこうしたおもちゃは寄贈すべきであったということと、不要品を整理する際にしっかりとした仕分けをすればよかったということです。
不要品を片付ける良い方法は、現在著者が利用している方法です。
著者は定期的に家を一通り見回して、クローゼットの中など物がたまり易い場所のいらないものを整理するようにしています。
その場合のいらない物を選別する基準は、衣類などについては「1年ルール」を採用しています。
コートや他の衣類は1年間使用しなければ著者には不要とみなし、チャリティー用として一つの袋の中にまとめてしまいます。
中にはあまりにも着古してしまっているものもありますが、そうしたものはチャリティーには出せません。
またシミが付いたり、ジッパーが壊れたりしているものも同じです。
ですから不要品の整理で著者が行っていることは、二つの袋を用意することです。
一つは寄贈するためのものを入れる袋、そしてもう一つはゴミとして捨てるものを入れる袋です。
このように二つの袋を用意して仕分けをすれば、比較的簡単に不要品を処理できます。
家の中にある不要品にも色々な種類があります。 例えば全くの不要品と長年収集してきたものです。
収集品というのはある時期熱心に収集したものでもなにかの拍子に
熱が冷めて、その後は見向きもしなくなることはよくあることです。
ただ今は興味を失っていても、一度は熱心に収集した物はなぜか捨てがたいものです。
だから現実にはもうただの不要品なのに毎年の大掃除でも生き残って、家の中に存在し続けています。
著者もかつては収集を行っていたこともあり、そのころはよく不要品がたくさんあるお宅に出向いていって、必要な物をもらってきたものでした。
今になって考えて見れば、よそのお家のゴミをせっせと我が家に運んでいました。
そうした経験から押入れの中などに、古い雑誌や新聞が詰まっている家に住む人達をよく目にしてきました。
家の中の移動が困難になる程物があり過ぎる家もたくさんありました。
こうなると不要品が生活者を圧迫する状況になってしまいます。
人が不要品をため込んでしまう理由は二つあります。
理由の一つは、自分が持っている物は価値があると思い込んでおり、他の人から見れば無価値のものでも持ち続けてしまうということです。
こうしたタイプの人は後々必要になったときに困らないようにと、物を一切捨てることができません。
多くの人達が古雑誌や古新聞など、人々が通常捨てるようなものまで万が一必要になる時が来ることを恐れて捨てられないという、脅迫的な精神状態になっています。
著者の近所にもそうした人がいて、著者が捨てたゴミの中からいつも物を拾って帰っていました。
いうまでもなく彼の家はゴミの山でした。
さらに悪いことにはその大半が著者の持ち物であったということです(もっともそれは著者が責任を感ずることではありませんが)。
物を捨てられなくて他人から見れば無価値な物まで持ち続ける人の中には、ある特定の強烈な経験がトラウマになって物が捨てられなくなった人もいます。
例えば戦時中、そしてそれに続く戦後の物不足の時代に思春期や青春期を送ったお年寄りの中には、絶対に物を捨てることができない人が大勢おられます。
このようなお年寄りはスーパーで食品を入れているトレーや、飲み物が入っているペットボトルなども捨てることができずに家の中にため込んでいます。
あなたの周りにもそういうお年寄りはおられませんか?
ただ一番食べ盛りの時代に食事も満足にできずに、現在の飽食の時代に育った若い世代にはとても信じられない、餓死者が都会の片隅で道路に転がっていたような時代を生き抜いてきた人たちが、物を捨てられない気持ちはよく分かります。
この様なお年寄りは多分生涯物を簡単に捨てる、今の時代にはついていけないでしょうね。
二つ目の理由は不要品があまりにも多くて、どこから手を付けたら良いか分からない状態にあるということです。
洋服が一杯詰まったクローゼットを見るとやる気が萎えてしまい、全く手を付けることができません。
ついつい整理整頓を1日延ばしにしてしまいます。 そうしていく内に不要品が更にたまっていくのです。
そしていつの日か不要品も大切な物も区別なく全て破棄してしまうという、強硬手段に出るしか選択肢が無くなってしまうのです。
このタイプに属する人は実際には非常に大勢おられます。
大勢と言うよりも、整理整頓が苦手だという人のほぼ全員がこのタイプの人と言っても良いでしょうね。
家の中の不要品を処分する最も簡単な方法は、何をどのような理由で残 したいのかをあらかじめ決めておくことです。
つまり残すものの基準を決めておくのですね。
そしていったん整理整頓を始めたらその基準は杓子定規に守ることです。
そうしないといざ整理整頓を始めると「あれも残しておこう、これも残しておこう」になって、せっかく整理整頓をしたのに終わってみれば、結局は家の中は元の状態とほとんど変わらないという状態になってしまいます。
では具体的にはどのような基準で残す物を決めれば良いのでしょうか?
当然思い出の品やコレクションは残しておきます。使用する衣類も残します。
しかし大きくなって、もはや使用しない子供のおもちゃや数年間利用していない衣類、体形の変化で着られなくなってしまった衣類、装飾品、見なくなったビデオ、ミュージックCDや本はチャリティーとして寄贈するなどして処分しましょう。
インターネットで調べればチャリティーはフリーマーケット形式のものも含めて、結構あちこちで開催されています。
ですからもし気持ちがあるなら、近くで開かれるチャリティーに寄贈すれば良いと思います。
もちろんその時は衣類などはきちんと洗濯しておくのは、社会人としての常識です。
実際にチャリティーの寄贈品などをチエックすると、中には明らかにゴミを捨てる感覚で寄贈したと思われるようなボロボロの衣服 や、汚れたままの衣服を送ってくる人もいます。
子供の古いおもちゃなどは、一度オークションに出品してみるのも良いかも知れません。
おもちゃの中にはマニアの間で「レア物」と呼ばれるような限定品などがあり、そのようなおもちゃはびっくりするような高値で売れることがあります。
おもちゃの他にも「これは」と思うものがあれば、デジカメで写真を撮ってオークションに出してみれば良いと思います。
自分で出品するのに慣れていない人には、ネットオークションの代行をしてくれる業者もいます。
このような代行業者に依頼すれば写真撮影なども全部業者が代行してくれます。
手数料は売買が成立したものに付いてのみ発生する、いわゆる「成功報酬型」が一般的です。
また私達が使っている物の中には、法律でリサイクルの対象になっている ものもあります。
電化製品はこうしたリサイクル品のカテゴリーに属します。
デジタルタイプのテレビを購入したために使用しなくなった、アナログテレビなどを持っていませんか?
基本的にチャリティーでは電化製品の受け取りはしません。
また古いブラウン管式のアナログテレビなどは、オークションに出品してもたぶん売れないと思います。
ですから近所の人や友人に欲しいという人がいれば、無料で提供するのも良いでしょう。
親元を離れて新しく生活をする若い人の中にはお金が無い人も多いので、知り合いに声をかけておけば、電化製品などは結構利用してくれます。
著者の場合は、電化製品は全て近所の人にもらってもらいました。
最近のテレビ通販業者などの中には自社の通販で新しくテレビを購入する場合、古いテレビは例え壊れたものでも○万円で引き取るというような宣伝をしている業者もいます。
現在古いブラウン管式のテレビを使っていていずれ近い内に買い換える予定の人は、このような下取りを利用して新しいテレビに買い換えるのも良いかも知れません。
不要品の処分には十分時間をかけましょう。
気持ちが滅入ってしまう時には1時間だけ不要品の仕分けに時間を費やし、また翌日続きを行うようにしましょう。
たとえ1日に30分だけでも、何を残し、何を破棄するのか決めることに費やせば、十分整理整頓生活が始められます。
誰も1日でこれまでの不要品を完全に処分することを期待していません。
先にも申し上げましたが整理整頓をしなければいけないという気持ちが強すぎて、それが強迫観念のようになるのは好ましくありません。
そもそも整理整頓というのは毎日習慣的になにげなくできるようになるのが理想ですから、それが気持ちの上で大きな負担になるのは好ましくありません。
あなたのお家ではどのような不要品が多いですか?
本と雑誌が不要品のほとんどを占めています。
全ての本に目を通して、二度と読まないと思われる本は古本屋に持っていきます。
最近は都市部には大きな古本屋がたくさんお店を出していますので、古本はそこへ持っていくのが一番です。
例えわずかでもお小遣いになりますから。
ただ古本屋では雑誌類は引き取ってくれませんので、自分で処分方法を考える必要があります。
著者の家では4種類の雑誌を定期購読していますが、読まなくなったものは住所と名前の部分をはがして古紙回収に出します。
1年に1度映画や音楽関係のものに目を通し、不要な物はチャリティーに寄贈します。
家族は非常に多くの映画を見ますし、音楽も聴ききますので1 年も経つとかなりの数の品になります。
中には将来のためにとっておくものもありますが、他の物はチャリティーに寄贈しています。
小さな子供を抱える人は特におもちゃや、ぬいぐるみ、子供の洋服に警戒しなければなりません。
こうしたものは子供の成長と共にどんどん不要になっていくものですから、いつの間にか不要品が積み重なっていきます。
そしてクローゼットや子供部屋がどんどん不要品の山になっていくのです。
実際子供の持ち物というのは使う期間は非常に短いですね。
子供の成長は早いので洋服などは1年で着られなくなりますし、おもちゃも子供はすぐに飽きて見向きもしなくなります。
使わなくなったおもちゃや、ぬいぐるみ、洋服も使えそうなものはきれいなうちにリサイクルショップなどに持っていくと良いでしょう。
もちろんフリーマーケットやネットオークションなどを利用して、誰かに売っても良いでしょう。
そうすることで必要な人が低額で購入することができますし、省資源にもなって多少なりともエコロジーに貢献できます。
この行動は子供に思いやりの気持ちを教えたり、物をため込まないということを教えたりする良い機会にもなります。
最近は地球環境に関する問題が世界的な関心事になっていますの で、子供の内からエコロジーに関心を持たせるのも良いことです。
もちろん子供にとっても思い出の品物はあり、捨てたくないものもあります。
こうした品物は取っておかなければなりません。
そういうなにか思い入れのある品物は誰でもあるものです。こうした思い出の品は取っておきましょう。
子供の成長記録の写真やビデオなどはデジタル化してDVDなどにしておくと、保管するのに場所を取りません。
最近は街の写真屋さんなどで古いアナログのフイルムやビデオテープを、デジタル化するサービスをしているところもあります。
少しお金はかかりますが、子供の成長記録などは子供が大人になっても長く保管しておくものですから、多少のお金は払ってでもデジタル化して保管することをお勧めします。
ご存知の人も多いと思いますが、アナログの写真フイルムやビデオテープは時間が経過すると劣化します。
その点デジタル化したものは通常の状態で保管すれば劣化しませんので、古いフイルムやビデオテープなどで長く残しておきたいものは、早めにデジタル化しておくのが良いでしょうね。
コンピュータに強い人は自分でスキャナなどの機器や編集ソフトを購入して、撮影したものを次々にDVDなどにしておけば良いと思います。
現代はコンピュータの外部媒体に記録できるものは最大限これに記録して、紙媒体など嵩張るものでは保管しないのが常識です。
CDやDVDなどの外部媒体は価格も安く記録したものは半永久的に変質しませんので、写真やビデオだけでなく書類などもスキャナで読み取って保管するのが一番良い方法です。
一度不要品を片付けてしまうとその後の家の片付けは楽になり、整理整頓上手になります。
どこに何がしまってあるのかがはっきりし、間違って大切なものを捨ててしまうこともなくなります。
あなたもまずは身近なものから順に整理整頓をしてみましょう。
但し、先にも申し上げたようにあまり何もかも一度に片付けようとは考え ずに、気持ちに余裕を持って順番に整理整頓していきましょう。
悪い方法とはあまりにも物が散乱している状況にうんざりして全てのものを捨ててしまう方法です。
整理整頓術を教える本の中には捨てることを奨励している本もありますが、それは必ずしも正しい整理整頓術ではありません。
全てのものを捨ててしまう方法は、確かに手っ取り早く家の中をスッキリさせることができます。
しかしこの方法では学生時代の思い出や、親や祖父母からから譲り受けた大切な物までごみとして捨ててしまう可能性があります。
これらは捨ててしまうと二度と取り戻すことができないものです。
しかし大切なものかどうかも確認しないで不要品を捨てたいという情熱は、ある意味買いたいところです。
誤解の無いように申し上げておきますが、整理整頓をする時になにも捨ててはいけないと言っているわけではありません。
ひとつも捨てずに整理整頓をすることなどできませんから。
ただ不要品だと思うものでも、捨てる前には本当に捨てるべきものなのかどうかを今一度確認する必要があります。
また他の人に譲れるものなどが無いかどうかも仕分けると良いでしょう。
他の人に譲ることができれば不要品を有効に活用でき、現在大きな問題 になっている省資源にも貢献できます。
不要品を片付けた際の具体例として、著者が大きな家から小さなアパートに引っ越したときのお話をしましょう。
この時は子供の使わなくなったおもちゃが山のように出ました。
これは子供のいるご家庭ではどこでも経験していることだと思います。
本当に子供のおもちゃというのはいつの間にかたまるものですね。
著者の場合は結局ごみの収集車に全て持っていってもらいました が、後でこうしたおもちゃは様々なチャリティーに寄贈ずれば良かったと後悔しました。
ただ当時はあまりの量に圧倒されてしまい、とにかく目の前から物をなくすことで手一杯でした。
しかしごみの収集車に全て持って行ってもらう方法の良いところ は、近所の人達が無料で我々が出したごみの山の中から必要な物を持って行ってくれたというところでしょう。
著者の近所の人達は富裕層なので、通常は中古品を購入するところを見られたくないという思いからフリーマーケットなどには来たがりませんが、そうした人達が著者の捨てたごみの山に登って物を取っていく姿を見ることは喜ばしいことでもありました。
もっとも最近ではリサイクルというのは資源の有効利用の面から良いこととされていますので、富裕層でも人の捨てた物を拾っていくのは特に恥ずかしいとは思っていないのかも知れませんね。
まあそれにお金持ちほどケチだとも言いますし・・・・・。
余談はともかくとして、重要なことはこうしたおもちゃは寄贈すべきであったということと、不要品を整理する際にしっかりとした仕分けをすればよかったということです。
不要品を片付ける良い方法は、現在著者が利用している方法です。
著者は定期的に家を一通り見回して、クローゼットの中など物がたまり易い場所のいらないものを整理するようにしています。
その場合のいらない物を選別する基準は、衣類などについては「1年ルール」を採用しています。
コートや他の衣類は1年間使用しなければ著者には不要とみなし、チャリティー用として一つの袋の中にまとめてしまいます。
中にはあまりにも着古してしまっているものもありますが、そうしたものはチャリティーには出せません。
またシミが付いたり、ジッパーが壊れたりしているものも同じです。
ですから不要品の整理で著者が行っていることは、二つの袋を用意することです。
一つは寄贈するためのものを入れる袋、そしてもう一つはゴミとして捨てるものを入れる袋です。
このように二つの袋を用意して仕分けをすれば、比較的簡単に不要品を処理できます。
家の中にある不要品にも色々な種類があります。 例えば全くの不要品と長年収集してきたものです。
収集品というのはある時期熱心に収集したものでもなにかの拍子に
熱が冷めて、その後は見向きもしなくなることはよくあることです。
ただ今は興味を失っていても、一度は熱心に収集した物はなぜか捨てがたいものです。
だから現実にはもうただの不要品なのに毎年の大掃除でも生き残って、家の中に存在し続けています。
著者もかつては収集を行っていたこともあり、そのころはよく不要品がたくさんあるお宅に出向いていって、必要な物をもらってきたものでした。
今になって考えて見れば、よそのお家のゴミをせっせと我が家に運んでいました。
そうした経験から押入れの中などに、古い雑誌や新聞が詰まっている家に住む人達をよく目にしてきました。
家の中の移動が困難になる程物があり過ぎる家もたくさんありました。
こうなると不要品が生活者を圧迫する状況になってしまいます。
人が不要品をため込んでしまう理由は二つあります。
理由の一つは、自分が持っている物は価値があると思い込んでおり、他の人から見れば無価値のものでも持ち続けてしまうということです。
こうしたタイプの人は後々必要になったときに困らないようにと、物を一切捨てることができません。
多くの人達が古雑誌や古新聞など、人々が通常捨てるようなものまで万が一必要になる時が来ることを恐れて捨てられないという、脅迫的な精神状態になっています。
著者の近所にもそうした人がいて、著者が捨てたゴミの中からいつも物を拾って帰っていました。
いうまでもなく彼の家はゴミの山でした。
さらに悪いことにはその大半が著者の持ち物であったということです(もっともそれは著者が責任を感ずることではありませんが)。
物を捨てられなくて他人から見れば無価値な物まで持ち続ける人の中には、ある特定の強烈な経験がトラウマになって物が捨てられなくなった人もいます。
例えば戦時中、そしてそれに続く戦後の物不足の時代に思春期や青春期を送ったお年寄りの中には、絶対に物を捨てることができない人が大勢おられます。
このようなお年寄りはスーパーで食品を入れているトレーや、飲み物が入っているペットボトルなども捨てることができずに家の中にため込んでいます。
あなたの周りにもそういうお年寄りはおられませんか?
ただ一番食べ盛りの時代に食事も満足にできずに、現在の飽食の時代に育った若い世代にはとても信じられない、餓死者が都会の片隅で道路に転がっていたような時代を生き抜いてきた人たちが、物を捨てられない気持ちはよく分かります。
この様なお年寄りは多分生涯物を簡単に捨てる、今の時代にはついていけないでしょうね。
二つ目の理由は不要品があまりにも多くて、どこから手を付けたら良いか分からない状態にあるということです。
洋服が一杯詰まったクローゼットを見るとやる気が萎えてしまい、全く手を付けることができません。
ついつい整理整頓を1日延ばしにしてしまいます。 そうしていく内に不要品が更にたまっていくのです。
そしていつの日か不要品も大切な物も区別なく全て破棄してしまうという、強硬手段に出るしか選択肢が無くなってしまうのです。
このタイプに属する人は実際には非常に大勢おられます。
大勢と言うよりも、整理整頓が苦手だという人のほぼ全員がこのタイプの人と言っても良いでしょうね。
家の中の不要品を処分する最も簡単な方法は、何をどのような理由で残 したいのかをあらかじめ決めておくことです。
つまり残すものの基準を決めておくのですね。
そしていったん整理整頓を始めたらその基準は杓子定規に守ることです。
そうしないといざ整理整頓を始めると「あれも残しておこう、これも残しておこう」になって、せっかく整理整頓をしたのに終わってみれば、結局は家の中は元の状態とほとんど変わらないという状態になってしまいます。
では具体的にはどのような基準で残す物を決めれば良いのでしょうか?
当然思い出の品やコレクションは残しておきます。使用する衣類も残します。
しかし大きくなって、もはや使用しない子供のおもちゃや数年間利用していない衣類、体形の変化で着られなくなってしまった衣類、装飾品、見なくなったビデオ、ミュージックCDや本はチャリティーとして寄贈するなどして処分しましょう。
インターネットで調べればチャリティーはフリーマーケット形式のものも含めて、結構あちこちで開催されています。
ですからもし気持ちがあるなら、近くで開かれるチャリティーに寄贈すれば良いと思います。
もちろんその時は衣類などはきちんと洗濯しておくのは、社会人としての常識です。
実際にチャリティーの寄贈品などをチエックすると、中には明らかにゴミを捨てる感覚で寄贈したと思われるようなボロボロの衣服 や、汚れたままの衣服を送ってくる人もいます。
子供の古いおもちゃなどは、一度オークションに出品してみるのも良いかも知れません。
おもちゃの中にはマニアの間で「レア物」と呼ばれるような限定品などがあり、そのようなおもちゃはびっくりするような高値で売れることがあります。
おもちゃの他にも「これは」と思うものがあれば、デジカメで写真を撮ってオークションに出してみれば良いと思います。
自分で出品するのに慣れていない人には、ネットオークションの代行をしてくれる業者もいます。
このような代行業者に依頼すれば写真撮影なども全部業者が代行してくれます。
手数料は売買が成立したものに付いてのみ発生する、いわゆる「成功報酬型」が一般的です。
また私達が使っている物の中には、法律でリサイクルの対象になっている ものもあります。
電化製品はこうしたリサイクル品のカテゴリーに属します。
デジタルタイプのテレビを購入したために使用しなくなった、アナログテレビなどを持っていませんか?
基本的にチャリティーでは電化製品の受け取りはしません。
また古いブラウン管式のアナログテレビなどは、オークションに出品してもたぶん売れないと思います。
ですから近所の人や友人に欲しいという人がいれば、無料で提供するのも良いでしょう。
親元を離れて新しく生活をする若い人の中にはお金が無い人も多いので、知り合いに声をかけておけば、電化製品などは結構利用してくれます。
著者の場合は、電化製品は全て近所の人にもらってもらいました。
最近のテレビ通販業者などの中には自社の通販で新しくテレビを購入する場合、古いテレビは例え壊れたものでも○万円で引き取るというような宣伝をしている業者もいます。
現在古いブラウン管式のテレビを使っていていずれ近い内に買い換える予定の人は、このような下取りを利用して新しいテレビに買い換えるのも良いかも知れません。
不要品の処分には十分時間をかけましょう。
気持ちが滅入ってしまう時には1時間だけ不要品の仕分けに時間を費やし、また翌日続きを行うようにしましょう。
たとえ1日に30分だけでも、何を残し、何を破棄するのか決めることに費やせば、十分整理整頓生活が始められます。
誰も1日でこれまでの不要品を完全に処分することを期待していません。
先にも申し上げましたが整理整頓をしなければいけないという気持ちが強すぎて、それが強迫観念のようになるのは好ましくありません。
そもそも整理整頓というのは毎日習慣的になにげなくできるようになるのが理想ですから、それが気持ちの上で大きな負担になるのは好ましくありません。
あなたのお家ではどのような不要品が多いですか?
本と雑誌が不要品のほとんどを占めています。
全ての本に目を通して、二度と読まないと思われる本は古本屋に持っていきます。
最近は都市部には大きな古本屋がたくさんお店を出していますので、古本はそこへ持っていくのが一番です。
例えわずかでもお小遣いになりますから。
ただ古本屋では雑誌類は引き取ってくれませんので、自分で処分方法を考える必要があります。
著者の家では4種類の雑誌を定期購読していますが、読まなくなったものは住所と名前の部分をはがして古紙回収に出します。
1年に1度映画や音楽関係のものに目を通し、不要な物はチャリティーに寄贈します。
家族は非常に多くの映画を見ますし、音楽も聴ききますので1 年も経つとかなりの数の品になります。
中には将来のためにとっておくものもありますが、他の物はチャリティーに寄贈しています。
小さな子供を抱える人は特におもちゃや、ぬいぐるみ、子供の洋服に警戒しなければなりません。
こうしたものは子供の成長と共にどんどん不要になっていくものですから、いつの間にか不要品が積み重なっていきます。
そしてクローゼットや子供部屋がどんどん不要品の山になっていくのです。
実際子供の持ち物というのは使う期間は非常に短いですね。
子供の成長は早いので洋服などは1年で着られなくなりますし、おもちゃも子供はすぐに飽きて見向きもしなくなります。
使わなくなったおもちゃや、ぬいぐるみ、洋服も使えそうなものはきれいなうちにリサイクルショップなどに持っていくと良いでしょう。
もちろんフリーマーケットやネットオークションなどを利用して、誰かに売っても良いでしょう。
そうすることで必要な人が低額で購入することができますし、省資源にもなって多少なりともエコロジーに貢献できます。
この行動は子供に思いやりの気持ちを教えたり、物をため込まないということを教えたりする良い機会にもなります。
最近は地球環境に関する問題が世界的な関心事になっていますの で、子供の内からエコロジーに関心を持たせるのも良いことです。
もちろん子供にとっても思い出の品物はあり、捨てたくないものもあります。
こうした品物は取っておかなければなりません。
そういうなにか思い入れのある品物は誰でもあるものです。こうした思い出の品は取っておきましょう。
子供の成長記録の写真やビデオなどはデジタル化してDVDなどにしておくと、保管するのに場所を取りません。
最近は街の写真屋さんなどで古いアナログのフイルムやビデオテープを、デジタル化するサービスをしているところもあります。
少しお金はかかりますが、子供の成長記録などは子供が大人になっても長く保管しておくものですから、多少のお金は払ってでもデジタル化して保管することをお勧めします。
ご存知の人も多いと思いますが、アナログの写真フイルムやビデオテープは時間が経過すると劣化します。
その点デジタル化したものは通常の状態で保管すれば劣化しませんので、古いフイルムやビデオテープなどで長く残しておきたいものは、早めにデジタル化しておくのが良いでしょうね。
コンピュータに強い人は自分でスキャナなどの機器や編集ソフトを購入して、撮影したものを次々にDVDなどにしておけば良いと思います。
現代はコンピュータの外部媒体に記録できるものは最大限これに記録して、紙媒体など嵩張るものでは保管しないのが常識です。
CDやDVDなどの外部媒体は価格も安く記録したものは半永久的に変質しませんので、写真やビデオだけでなく書類などもスキャナで読み取って保管するのが一番良い方法です。
一度不要品を片付けてしまうとその後の家の片付けは楽になり、整理整頓上手になります。
どこに何がしまってあるのかがはっきりし、間違って大切なものを捨ててしまうこともなくなります。
あなたもまずは身近なものから順に整理整頓をしてみましょう。
但し、先にも申し上げたようにあまり何もかも一度に片付けようとは考え ずに、気持ちに余裕を持って順番に整理整頓していきましょう。
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