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異世界転生編
第40話 王都近郊地下洞窟ダンジョン(2)
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道は、少し狭い洞窟のようだった。下に続く道だとわかるのは、大して長くないから先が見えていることと、今までと比べてその空洞が下に傾いていたからである。
ご丁寧に一本道になっている。その為、ただ歩くだけで次の層に到達できた。
第2層も同じく、薄暗い洞窟のようだ。
道は先程より広い。そして何より分岐点がある。
ここに来てようやく、本格的なダンジョン化してきている。
「先程よりも薄暗いです。気をつけながら進みましょう」
先頭を行くのはアビーだ。
<暗視>のスキルを持っている彼女ならば迷うことなく進める上、彼女の持つスキル<|洞窟の導き《》>は分岐点の先が行き止まりの場合、それを知ることのできるものらしい。
低位のダンジョンではそれを対策するような仕掛けはない。その為、彼女に先導して貰えればスムーズにすすめるというのだ。
分岐点は右と左の二手に分かれているが、アビーは迷うことなく左の道へと進んでいく。
他の4人もそれに付いていく。
結局、何事もなく次の階層への道を見つけた。
魔獣が一匹も居なかったのは不自然だが、間違った道を進んだら居たのかもしれない。
最も簡単なダンジョンなだけあって、一行は止まることなく進めていた。
・ ・ ・
3層も相変わらず洞窟のような場所だった。
そろそろ変わり映えしないダンジョンに飽きてくる頃だろう。
2層との違いは、目視できる地点に既に魔獣がいるという事。
道を塞ぐのは人型のアンデッドたち。
スケルトンと違い、骨に革が張り付いている。怨死霊と呼ばれる魔獣だ。
弱点は他のアンデッドと同じく火。もしくは聖なるものだ。
数にして6体の怨死霊が道にはいた。
迂回ルートはない。
ダンジョンは一本道で、次の階層への道は見えている。
怨死霊たちを突破するしかないということだ。
「アーニャ、ルーナ。頼めますか?」
パーティーで火属性魔法、聖属性魔法が使える2人に怨死霊の処理を任せる。
スケルトンと違い、怨死霊は物理攻撃に対する高い耐性を持っているからだ。
相手がこちらを認識する前に魔法で殲滅するに限る。
アーニャは魔法の取得範囲が広い故に、火属性で大半いで使える魔法は<火炎>のみだ。<火炎>の魔法は人型であれば3体ほどを巻き込める範囲攻撃である。
ルーナが使うのは<聖光>。<火炎>と範囲は同じくらいだが、アンデッド特効の効果を持っている為、怨死霊へのダメージはかなり大きい。
支援系統を主に収めているルーナは攻撃手段が少ない。
「分かりました、任せてください。アーニャ、やりますよ」
「いっちょ頑張りますかね~」
2人とも武器を手に持ち、怨死霊に向かって構えた。
一本道を塞ぐように立っている怨死霊は、アーニャとルーナの姿に気付いていないのか、呑気にもあちこちを見回している。
「<火炎>!」
「<聖光>!」
そこで、2人からの魔法が放たれた。
赤い魔法陣から紅の炎が顕現し、3体の怨死霊を焼き払う。威力は凄まじいもので、抵抗する間もなく灰と化した。
もう3体の足元には巨大な1つの魔法陣が描かれた。
それは光を増し──神々しい光が魔法陣から溢れ出したかと思うと、治まった時には怨死霊たちの姿は無かった。
魔法の行使に成功したようで、盾を構えて警戒していたカイルもホッとした様子が見られた。
怨死霊が居なくなった道の先には4層に続くだろう小道が見られた。
怨死霊は本来、物理攻撃が効かず、有効な攻撃手段を持っていない冒険者にとっては厄介な敵なのだが、一流の冒険者と勇者のパーティーだ。
問題なく一掃できている。
流石にこのダンジョンは簡単過ぎではないか、と思うも、どちらかと言えば仲間たちとの交流目的だと思い込むことにする。
一行は第4階層へと向かっていった。
・ ・ ・
第4層。
ここに来てようやく、迷宮のような雰囲気を感じられてきた。
先頭は変わらずアビー。
入った瞬間から、3方向の分岐点に悩まされていた。
何故悩まされるのか。
アビーが居れば迷うことは無いはずだ。
今回、真っ直ぐ進む道と左に進む道、どちらも先があるというのだ。
何かの罠かと思うも、確証はない。
右には行かないとして、光輝たちは選択を迫られていた。
「光輝様、どうされますか?」
「こういう時は左だ。俺の故郷ではそう相場が決まっている」
「そうなのですね!流石は光輝様です!」
ルーナの過大評価に気を良くしつつ、光輝たちは左の道を冷静に進んでいく。
「ちょっと先…スケルトンが3体」
「私がやりましょう。<聖光>」
曲がった先にてスケルトンが待ち構えていたようだが、アビーの索敵によって事前に倒してしまう。
「また曲がり道……次は右」
アビーのスキルは便利だった。
どうやら盗賊なら使える者が多いらしいが、ここまでスムーズに進めているのを考えるとアビーの能力は非常に高い。
3つに分かれた分岐点を右に進む。
次は魔獣は居ないようで、アビーからの警告も無かった。
そしてまたすぐ、分岐点は訪れる。
「次は左。そしたら後は道なりだけど……先に怨死霊2体とスケルトン3体がいる」
「俺が行きましょう」
「怨死霊は私がやるわ」
光輝とアーニャは武器を構え、左へと曲がる。
アビーの言う通り、そこにはスケルトン3体と怨死霊2体が待ち構えていた。
光輝はスケルトンに向かい、一直線に走っていく。
「<火炎>!」
怨死霊の方は問題なく処理してくれるだろう。
スケルトンだけに集中できる。
スケルトンたちは手に持つ剣を振り回しながら近付いてくる。
ただその速度は遅く、簡単に避けることが出来てしまう。
1体目のスケルトンめがけ、剣を振り下ろす。
ズッという謎の音と共にスケルトンは崩れ落ちる。そんなことは気にもせず、振り下ろされた剣を切り返し、2体目のスケルトンも処理した。
ちょうど3体目が剣を振り回すが、体勢を整えている光輝には何の問題もない。
華麗な動きでそれを避け、仕上げと言わんばかりに剣を横薙ぎする。
3体目のスケルトンも崩れ、全ての処理が完了した。
「お疲れ様です。足を止めず、進みましょう」
戦闘は幾度か行っているが、ダンジョンに入ってからの経過時間は少ない。
順調なペースは崩したくない為、進んでいくことにする。
スケルトンの持ち物は大したことがないし、怨死霊に至っては何も持っていない。
ドロップアイテムのような物も無いので、淡々と進めるわけだ。
光輝たちは再び歩き始める。
索敵範囲を広げるため、道なりであったとしても先頭はアビーだ。
「この先…リッチが1体」
「リッチですか?どうします、皆さん」
リッチはアンデッドの魔法使い…魔法を使うスケルトンのようなものだ。
スケルトン・ウィザードという魔法使いも居るのだが下さいそれと明らかに違うのは、第2階級までの魔法を使ってくるという点だ。スケルトン・ウィザードは第1階級までしか使用しない。
相手にするにはかなり厄介だ。
索敵範囲も広く、範囲外から倒すという先程までの手段も通用しない。
弱点は、脆いこと。<聖光>一撃で倒せる程度には弱い。
「私が受け止め、ルーナさんに倒してもらう方針でどうでしょうか?」
提案したのはカイルだ。
「分かりました。お願いします」
アビーの言う通り、一本道の道中にリッチは待ち構えていた。
「それでは…行きましょう!」
カイルは盾を持ち、そのままリッチに向かって走っていく。
カイルに気が付いたリッチは魔法を使おうと、右手を前に出した。
炎系統の魔法だろう。赤い魔法陣が右手の前に描かれ──
「<盾突撃>ッ!」
──スキルによって加速したカイルには対応できず、魔法の発動はキャンセルされた。
「今です!」
「<聖光>ッ!!」
よろめくリッチの足元には聖なる魔法陣。
驚いたような仕草をするリッチは逃げようとするが、目の前にいる男がそれを許さない。
光を増した魔法陣──それが収まった時、リッチの姿は無かった。
───なるほど。死者にのみダメージを与える<聖光>だからこそ相性が良いのか。アーニャだと駄目だったわけだ。
「見事でした。流石です」
「いえいえ」
「ありがとうございます、光輝様」
2人が倒したリッチの方を見ると、道は下向きに傾いている。
次階層へと続く道だろう。
ボス部屋を守る存在だからこそ、先程よりも強力な魔獣が居たというのだ。
光輝はパーティーメンバーの優秀さを感じながらも、道を歩き出した。
ご丁寧に一本道になっている。その為、ただ歩くだけで次の層に到達できた。
第2層も同じく、薄暗い洞窟のようだ。
道は先程より広い。そして何より分岐点がある。
ここに来てようやく、本格的なダンジョン化してきている。
「先程よりも薄暗いです。気をつけながら進みましょう」
先頭を行くのはアビーだ。
<暗視>のスキルを持っている彼女ならば迷うことなく進める上、彼女の持つスキル<|洞窟の導き《》>は分岐点の先が行き止まりの場合、それを知ることのできるものらしい。
低位のダンジョンではそれを対策するような仕掛けはない。その為、彼女に先導して貰えればスムーズにすすめるというのだ。
分岐点は右と左の二手に分かれているが、アビーは迷うことなく左の道へと進んでいく。
他の4人もそれに付いていく。
結局、何事もなく次の階層への道を見つけた。
魔獣が一匹も居なかったのは不自然だが、間違った道を進んだら居たのかもしれない。
最も簡単なダンジョンなだけあって、一行は止まることなく進めていた。
・ ・ ・
3層も相変わらず洞窟のような場所だった。
そろそろ変わり映えしないダンジョンに飽きてくる頃だろう。
2層との違いは、目視できる地点に既に魔獣がいるという事。
道を塞ぐのは人型のアンデッドたち。
スケルトンと違い、骨に革が張り付いている。怨死霊と呼ばれる魔獣だ。
弱点は他のアンデッドと同じく火。もしくは聖なるものだ。
数にして6体の怨死霊が道にはいた。
迂回ルートはない。
ダンジョンは一本道で、次の階層への道は見えている。
怨死霊たちを突破するしかないということだ。
「アーニャ、ルーナ。頼めますか?」
パーティーで火属性魔法、聖属性魔法が使える2人に怨死霊の処理を任せる。
スケルトンと違い、怨死霊は物理攻撃に対する高い耐性を持っているからだ。
相手がこちらを認識する前に魔法で殲滅するに限る。
アーニャは魔法の取得範囲が広い故に、火属性で大半いで使える魔法は<火炎>のみだ。<火炎>の魔法は人型であれば3体ほどを巻き込める範囲攻撃である。
ルーナが使うのは<聖光>。<火炎>と範囲は同じくらいだが、アンデッド特効の効果を持っている為、怨死霊へのダメージはかなり大きい。
支援系統を主に収めているルーナは攻撃手段が少ない。
「分かりました、任せてください。アーニャ、やりますよ」
「いっちょ頑張りますかね~」
2人とも武器を手に持ち、怨死霊に向かって構えた。
一本道を塞ぐように立っている怨死霊は、アーニャとルーナの姿に気付いていないのか、呑気にもあちこちを見回している。
「<火炎>!」
「<聖光>!」
そこで、2人からの魔法が放たれた。
赤い魔法陣から紅の炎が顕現し、3体の怨死霊を焼き払う。威力は凄まじいもので、抵抗する間もなく灰と化した。
もう3体の足元には巨大な1つの魔法陣が描かれた。
それは光を増し──神々しい光が魔法陣から溢れ出したかと思うと、治まった時には怨死霊たちの姿は無かった。
魔法の行使に成功したようで、盾を構えて警戒していたカイルもホッとした様子が見られた。
怨死霊が居なくなった道の先には4層に続くだろう小道が見られた。
怨死霊は本来、物理攻撃が効かず、有効な攻撃手段を持っていない冒険者にとっては厄介な敵なのだが、一流の冒険者と勇者のパーティーだ。
問題なく一掃できている。
流石にこのダンジョンは簡単過ぎではないか、と思うも、どちらかと言えば仲間たちとの交流目的だと思い込むことにする。
一行は第4階層へと向かっていった。
・ ・ ・
第4層。
ここに来てようやく、迷宮のような雰囲気を感じられてきた。
先頭は変わらずアビー。
入った瞬間から、3方向の分岐点に悩まされていた。
何故悩まされるのか。
アビーが居れば迷うことは無いはずだ。
今回、真っ直ぐ進む道と左に進む道、どちらも先があるというのだ。
何かの罠かと思うも、確証はない。
右には行かないとして、光輝たちは選択を迫られていた。
「光輝様、どうされますか?」
「こういう時は左だ。俺の故郷ではそう相場が決まっている」
「そうなのですね!流石は光輝様です!」
ルーナの過大評価に気を良くしつつ、光輝たちは左の道を冷静に進んでいく。
「ちょっと先…スケルトンが3体」
「私がやりましょう。<聖光>」
曲がった先にてスケルトンが待ち構えていたようだが、アビーの索敵によって事前に倒してしまう。
「また曲がり道……次は右」
アビーのスキルは便利だった。
どうやら盗賊なら使える者が多いらしいが、ここまでスムーズに進めているのを考えるとアビーの能力は非常に高い。
3つに分かれた分岐点を右に進む。
次は魔獣は居ないようで、アビーからの警告も無かった。
そしてまたすぐ、分岐点は訪れる。
「次は左。そしたら後は道なりだけど……先に怨死霊2体とスケルトン3体がいる」
「俺が行きましょう」
「怨死霊は私がやるわ」
光輝とアーニャは武器を構え、左へと曲がる。
アビーの言う通り、そこにはスケルトン3体と怨死霊2体が待ち構えていた。
光輝はスケルトンに向かい、一直線に走っていく。
「<火炎>!」
怨死霊の方は問題なく処理してくれるだろう。
スケルトンだけに集中できる。
スケルトンたちは手に持つ剣を振り回しながら近付いてくる。
ただその速度は遅く、簡単に避けることが出来てしまう。
1体目のスケルトンめがけ、剣を振り下ろす。
ズッという謎の音と共にスケルトンは崩れ落ちる。そんなことは気にもせず、振り下ろされた剣を切り返し、2体目のスケルトンも処理した。
ちょうど3体目が剣を振り回すが、体勢を整えている光輝には何の問題もない。
華麗な動きでそれを避け、仕上げと言わんばかりに剣を横薙ぎする。
3体目のスケルトンも崩れ、全ての処理が完了した。
「お疲れ様です。足を止めず、進みましょう」
戦闘は幾度か行っているが、ダンジョンに入ってからの経過時間は少ない。
順調なペースは崩したくない為、進んでいくことにする。
スケルトンの持ち物は大したことがないし、怨死霊に至っては何も持っていない。
ドロップアイテムのような物も無いので、淡々と進めるわけだ。
光輝たちは再び歩き始める。
索敵範囲を広げるため、道なりであったとしても先頭はアビーだ。
「この先…リッチが1体」
「リッチですか?どうします、皆さん」
リッチはアンデッドの魔法使い…魔法を使うスケルトンのようなものだ。
スケルトン・ウィザードという魔法使いも居るのだが下さいそれと明らかに違うのは、第2階級までの魔法を使ってくるという点だ。スケルトン・ウィザードは第1階級までしか使用しない。
相手にするにはかなり厄介だ。
索敵範囲も広く、範囲外から倒すという先程までの手段も通用しない。
弱点は、脆いこと。<聖光>一撃で倒せる程度には弱い。
「私が受け止め、ルーナさんに倒してもらう方針でどうでしょうか?」
提案したのはカイルだ。
「分かりました。お願いします」
アビーの言う通り、一本道の道中にリッチは待ち構えていた。
「それでは…行きましょう!」
カイルは盾を持ち、そのままリッチに向かって走っていく。
カイルに気が付いたリッチは魔法を使おうと、右手を前に出した。
炎系統の魔法だろう。赤い魔法陣が右手の前に描かれ──
「<盾突撃>ッ!」
──スキルによって加速したカイルには対応できず、魔法の発動はキャンセルされた。
「今です!」
「<聖光>ッ!!」
よろめくリッチの足元には聖なる魔法陣。
驚いたような仕草をするリッチは逃げようとするが、目の前にいる男がそれを許さない。
光を増した魔法陣──それが収まった時、リッチの姿は無かった。
───なるほど。死者にのみダメージを与える<聖光>だからこそ相性が良いのか。アーニャだと駄目だったわけだ。
「見事でした。流石です」
「いえいえ」
「ありがとうございます、光輝様」
2人が倒したリッチの方を見ると、道は下向きに傾いている。
次階層へと続く道だろう。
ボス部屋を守る存在だからこそ、先程よりも強力な魔獣が居たというのだ。
光輝はパーティーメンバーの優秀さを感じながらも、道を歩き出した。
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