家族で異世界転生!!

arice

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初依頼へ!

チート、初依頼へ!スカルと夜空の場合

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スカルサイド

俺は、今一人の男と対峙していた。


「それで?名前なんて言ったっけ?」


「ジンだ!何回言えば覚えんだよ!」


  そう、こいつはジン。死んだダークドラゴンの内臓を抉ってた所を俺が、見つけてしまったって感じだ。


「まあ、いい。この雑魚どもじゃ物足りなくなって来た所だ。お前を殺せば少しは、満足出来るか?いや、満足出来なくても他の奴らと合流すればいいか」


あぁ、めんどくさい事に巻き込まれてしまったみたいだ。


「お前が死ぬの間違いじゃ無いのか?」


  俺が、挑発をするとあっさりと乗って来たジンが、色々な武器を飛ばして来た。


俺は、それを零の銃弾で全て撃ち落とした。


「なんだ、これ魔武器か?」


「ひゃはははは!あんな、雑魚武器と一緒にするんじゃねーよ!これは、俺の能力【武器祭り】だ!」


能力持ちだと?そうか、面白い。


「【ダークホール】」


  俺が、手をかざすとジンの足元に穴が広がった。


「なんだこれ?子供のままごとか?」


まあ、ふつうに避けられたがな。俺の想定内に飛んで避けてくれて助かったよ。


ジャンプした、ジンの背中に槍が突き刺さった。


「グハッ!なん…これ」


「【ダークスピア】俺が、ここに来たと同時に設置していた魔法だ。お前が、能力持ちだろうと、使いこなせなければ意味が無い。覚えとけ…まあ、もう聞こえてないだろうがな」


あ、殺す前に目的聞いとくべきだったな…下手打ったなこれは。


  俺は、一度ジンに目を向けその場を後にした。


これは、一度返って夜空に報告だな。


ん?待てよ、ジンは確か『あいつら』って言ったよな?


「他の奴らが危ない!」


ここから、一番近いのはミアか!


頼む、間に合ってくれよ!


俺は、属性強化を足にかけ走り出した。


夜空サイド


俺は今、依頼のあった村を散策していた。


「これは、あいつの体液…厄介な事になったな」


「あのう、それで原因とはなんなのでしょう」


  村長が、恐る恐ると言った様に俺に聞いて来た。


「お前ら、最近何か森に捨てたりしたか?もしくは、生け贄とかでもいい」


「はい、ついこないだ。村のしきたりに従って子供を一人森に生け贄として置いてきました」


この、ご時世に生け贄って…。


「それのせいだな。この辺には、聖なる魔力が溢れている、それが生け贄をした事によって、汚され最悪の魔物が目を覚ましたんだ」


「そんな…。それで、解決は出来るのでしょうか?このままじゃ、村が…」


正直な所、依頼じゃ無ければ助けたくは無いが…依頼だしやるか。


「解決は、出来る。その代わり、報酬として生け贄に捧げた子供を貰う」


  俺は、それだけを村長に伝え瘴気の溢れている場所へと向かった。


ついたのは、なんの変哲もない洞穴だった。


  俺が、その中を覗くと薄汚れた服を着て、ガタガタ震えている子が居た。


「誰?また、私に乱暴しに来たの?」


声からして、女の子だな。


「違う、お前を保護しに来た。」


「私を?」


女の子は、酷く怯えた目で俺を見ていた。


「そうだ、だからこっちへおいで」


  俺は、出来るだけ優しい声で女の子の目線に合わせ、手を差し出した。


「嫌っ!逃げて!あいつが…来る!」


  女の子が、体を震わせながら言うと、空から毒々しい光線が降り注いだ。


俺は、それを蹴りで吹き飛ばし空を見た。


「やっぱりお前か」


  空には、身体の所々が腐り落ちたドラゴンがこちらを睨みつけていた。


こいつの名前は、【腐敗龍  ベルドバルギネス】

生物の全てを腐らせ、根絶やしにする魔物で瘴気が、溜まってる場所にしか生息しない。


「ダメ!逃げて!」


「それは、了承しかねるな。家族を見捨てる程最低じゃないからな」


  俺は、ベルドバルギネスから目を離さず女の子の言葉を待った。


「…お願い…助けて…。」


  俺は、ニコッと笑い親指を女の子に向かって立てベルドバルギネスに向かって駆け出した。


  俺は、走りながら黒亜をだし、ドラゴンの翼を切り裂いた。


  そして、空中を蹴り反対側の翼も切り落とした。


  ドラゴンが、悲痛な叫びを上げながら俺に向かってブレスを吐いた。


  俺は、黒亜を前で扇風機の様に回しブレスを四方八方に弾いた。


「きゃあ!」


あ、やべ。女の子の方に、飛ばしてしまった…。


「大丈夫か?」


「うん、私は大丈夫だよ」


くそ、のんびりやってる場合でも無いなこれは、可笑しな気配もあるしさっさと終わらすか…。


「【ドラゴニックフレイム】」


  俺の、後ろから炎のドラゴンが現れドラゴンを、焼き尽くした。


「終わったぞ。」


「強いんだね」


まあ、神からの貰い物のお陰だがな。


そう言えば、名前決めないとな。個人的に日本名が良いな。


氷華は、月華と被るから氷翠ひすいでいいか。


「よろしくな。氷翠」


「氷翠?私の名前?やった!ありがとう!パパ!」


うん、可愛い…。


さてと、もう一つの方を片付けるか。


「氷翠?もうすこし、さっきの所に居てくれるか?」


「わかった!」


氷翠は、天使の様な笑顔で洞穴へと戻って行った。


「そこで、さっきから見てるやついい加減出てきたらどうだ?」


「あちゃあ、バレちゃったか」


あれだけ、殺気を出してたんだ気づいて下さいって言ってるもんだ。


「なにもんだ?」


「勝てたら教えてあげる【ラヴァボール】」


これは、火属性では無いな。


俺は、手でオレンジの球を弾き飛ばした。


「能力持ちか…」


「お、せいかーい」


また、ややこしい奴が出てきたもんだ。


「それで?何の用だ」


「ある人の命令でね邪魔になる奴らを殺しに来たのよ」


『奴ら』…か。


「白狐、リリィの所へ行ってやれ。」


「了解やで!行ってきまーす」


ミアの所にはおそらくスカルが向かってるだろうから大丈夫だな。


「行かせるわけ無いよね【ラブァズフィールド】」


俺と、白狐を包む様にマグマの壁が現れた。


「あちゃあ、これじゃ行けないやんかー」


「早く行けよ」


「もう!冗談通じないんやから」


白狐は、マグマの壁を尻尾で切り裂き何事も無かったようにリリィの元へ向かった。


「あれを、軽々と突破するなんて。もしかして、私外れ引いた?」


「もしかしなくても、外れだよバーカ」


俺は、早く帰って氷翠を風呂に入れて服を買ってやらなきゃ行けないんだよ。邪魔すんなよクソが。


俺は、黒亜を構え女を見ると女は真っ白な鎌を構えて居た。


俺と同タイプの魔武器か…。


まあ、そんなの関係無いんだけどな。


  俺は、なにも無いところで黒亜を、振ると女の腕が吹き飛んだ。


「え?あれ?なにが起こったの?」


「これが、分からなかったら諦めた方がいいぞ?どうする?まだ、やんの?」


「まだ、終われない!【ラブァズソウル】」


女の鎌が、女を飲み込み女の姿が変わった。


「魔装か…」


魔装は、魔武器を身体に取り込む事で姿が変わり、身体能力が大幅にアップするって代物だ。


「残念ながらもう終わってる」


  俺が、そういうと女の上半身と下半身が別れた。


「終われ…無いのよ」


まだ、生きてんの?ゴキブリかよ…。


俺は、ゆっくり女に近づき頭を踏み潰した。


「氷翠、もういいぞ」


「あの人は?」


「上に行ったよ」


さてと、他の奴らも気になるがとりあえずは、ギルドへ戻って報告だな。


「無事に帰って来いよ…。」

「パパ?」

「何でもない、さあ帰るか」


そして、俺は村に報告をしてから街へと帰還した。









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