家族で異世界転生!!

arice

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短編!日本へ

チート、日本へ!

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俺は、ある日ふと思った…。


「日本へ行きたい」


と。


久しぶりに会いたい奴らもいるし、子供が全員居なくなってしまった両親の事も気になる。


てなわけで俺は神へと念話する事にした。


「あー聞こえてる?」


「あれま、珍しいね。夜空君から連絡なんて」


「ちょっと、頼みたい事があるんだよ」


「なんだい?」


「俺を日本に連れて行ってくれ。短時間でもいいから」


「んー、本当はダメだけど夜空君が死んだのこっちのミスだし今回だけね」


と、言うと俺の身体を光が包み俺の姿を変えていく。


「な、なんだこれぇぇぇぇ!」


  俺の姿は、黒髪のロングになり目も黒服装は、白色のワンピースの女性だった。


「な、なんで、女に!?」


「向こうでは、君の肉体は既に火葬された後だからねー、流石に元の姿で戻す訳には行かないのだよ。あ、女性なのは面白そうだったから」


この野郎…。


「この際、そんなのはどうでも良い。早く連れてけ」



「それが、人に物を頼む態度なのかな?まあ、いいや。それじゃ行くよ」


  念話の向こうでパンっと言う音がなると俺の視界が変化した。


「あ、それとタイムリミットは日本の時間で日没までだからね?後、向こうで元の姿に戻るとその瞬間こっちの世界に強制的に帰ってきてもらうから」



  神が最後にそう言うと俺はどこかの路地に居た。


さて、着いたのか?


  俺が、路地を出ようとすると柄の悪い男達が道を塞いだ。


「ねーちゃん、こんな所でなーにしてるのかな?危ないから、俺達が安全な所まで連れて行って上げるよ」


これは、あれかナンパって奴か…。


さて、どうしたものか、今の身体能力がどうなっているか分からないから穏便に済ませたい所だが…。


「おいおい、無視は酷いんじゃねーか?」


そうも行かないみたいだな。


「あの、急いでるので通して頂けませんか?」


「ははは!そうは、行かないよな?」


  俺が通り過ぎようとすると、男に手を掴まれた。


めんどくさいな…。女性には優しくしろよな。


  俺はニコッと笑い手を掴んで居た男を蹴り飛ばした。


「汚い手で、触らないでくれる?」


ふむ、身体能力は生前の俺より少し強い位か。充分だな。


  殴ろうとしてきた男の手を掴みそのまま背負い投げで地面に叩きつけた。



「な、なんだこいつ!化け物か!?」


「あら、失礼ね。どうする?まだ、やりますか?」


  俺が、笑いながらそう言うと男は足早に路地を去って行った。



  俺もその後に続き路地を後にした。



「ふむ、ここか」


  路地を出ると、そこは家の近くの路地だった。



  俺は、自分の家を目指し鼻歌を歌いながら歩き出す。


歩く事数分



懐かしいな、あの頃からちっとも変わってない。


俺は、自分の元家である白い一軒家を見上げる。その際、少し目頭が熱くなったのは内緒だ。



表札もあの時のままか…。そりゃそうか。


などと、考えていると聞き慣れた声が聞こえた。


「あら?どちら様?」


  声をした方向に顔を向けると、散々お世話になった母の姿があった。


「あ、えっと私、夜空君の知り合いで双葉って言います」



「あらまぁ、あの子ったらこんな可愛い知り合いが居たなんて水臭いのね。でも、ごめんなさい、夜空は死んじゃったのよ」


「ええ、存じ上げております。夜空君から、ご両親宛に伝言を預かってますので、伝えに来ました。」


「…聞かせてもらえるかしら」


  母は顔を少し曇らせながら、俺を見つめる。


「はい、では「父さん、母さん。これを聞いてるって事は、俺は死んだって事だな。先、死んじまって悪い、二人には何もしてやれなかったけど、まあ楽しく元気で長生きしてくれ」との、事です」


「…夜空…うぅ」


  俺の言葉を聞いた、母さんが涙を流し崩れ落ちた。


「…うぅ、月華も星羅も夜空も先に逝っちゃって親不孝な子供達ね、でもそんな貴方達を愛していたわ…」


まずい、このままここにいると泣きそうだ。



「きっと、貴方達を見守っていると思います」


  俺は、母さんの肩を支え立ち上がらせニッコリ笑った。



「それじゃ、私は用事がありますのでこれで」


「えぇ、ありがとう。本当にありがとう」


  俺は、一度頭を下げ足早にその場を後にした。



さて、次は学校だな。


この時間だと、まだ学校にいる筈…。


正直、あまりいい思い出は無いが仕方ない。


  学校に着くと、ちょうど下校時間でバラバラと生徒が帰路に着いて居た。



えっと、あいつらは…みっけ。


ん?あいつらどこ行くんだ?家とは逆方向だぞ?着いて行ってみるか。



俺が、会いたかった二人で女の方が幼馴染の雪麗せつら、男の方が俺を雪麗と共に気遣ってくれた親友、響。全然、変わってないみたいで少し安心した。



  二人が、辿り着いたのはどこかの墓地だった。


「夜空?今日はね、テストがあったんだよ?私は全然ダメだったけどね」


と、雪麗が苦笑いをしながら呟いた。


あぁ、俺の墓か…なんか、自分の墓見るのって変な感じだな。もしかして、毎日来てんのか?



「なんで、先に死んじまうかなぁお前は…お前とやりたい事とかいっぱいあったのによ」


  響は、目に涙を浮かべながら手を合わせて居た。


雨風雪麗あめかぜせつら、俺の幼馴染で俺と仲良くしてた所為で、周りから孤立して居た。成績はそこそこ良かった筈。


音谷響おとやひびき、俺の勇逸の友達。楽器がすげぇうまい。喧嘩も強く目つきが悪い所為か、よく絡まれていた。



「なんで、死んじゃったのよ…夜空」



「…もう、行こうぜ」



しょうがない、このまま見て見ぬ振りをするのも目覚めが悪い。


  俺は、女の姿から元の姿に戻り二人の前に姿を見せた。


あ、身体が消え始めた…急ごう。


「んだよ、めそめそとお前ららしくない」


「え?嘘…」


「マジで?」


「俺の為に、悲しんでくれるのは有難いがそんな悲しむな、俺は俺で楽しくやってるから」


「待って!なんで、夜空がここに!」


「足は、あるみたいだな」


言ってもいいのか?まあ、いいか。


「いいか?母さん達には黙っとけよ?俺は、違う世界で楽しくのんびりやってる。だから、何も心配すんな」


俺の体の光が強くなる。


「そろそろ、時間か。最後にお前らと会えて本当に良かった…。二人共、大好きだぞ」


俺の姿が、光に包まれ消えて行く。



「やだ!夜空!行っちゃやだよ!」


「行くな!まだ、話したい事がいっぱいあるんだ!」


はは、いつでも見守っているさ。


っと、語りかけ空へと消えて行った。


「…夜空が、悲しむなって言ったんだもんね…これ以上悲しむと怒られちゃうね」


「だな」


こうして、俺の里帰りは終わりを告げた。
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