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第一章
入学3
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「全員マスクは選び終わったな。これから『学徒科』一人、『反忘却機関科』二人、計三人のチームを作ってもらう。速やかに相手を見つけて俺に報告しに来い。」
全員が部屋からで終わり、談笑の声が大きくなってきた頃、オレンジのマスクの人が言った。
「『学徒科』一人と『反忘却機関科』一人は決まったねえ。あと一人、どうする?」
僕はもうこいつと組むことが決まってしまったらしい。まぁいいや。
「気になる奴がいるんだ。説明会の時に僕の隣だった、17番。覚えてる?あいつがいいな。」
わかるのは試験番号と声だけだから見つかる気はしないけど、ダメ元で提案してみた。
翡翠が探そうと言ってくれたので、周りを見渡すといろいろな人がいた。もうチームを作り終えて話に花を咲かせている人、メンバーを探してとにかく声をかけている人、誰にも声をかけずに声をかけられることなくじっと立っている人。あの人、あのままずっと一人なのかな。
「翡翠、あの人に声かけてみようよ」
あの人がずっと一人ぼっちだったら可哀想だ、とか言うつもりはないんだけどどうしても彼が気になってしまう。もしかしたら彼が17番かもしれないし。
「あの青いマスクの子?なんか近寄りがたい雰囲気だと思うなあ。」
大丈夫なのお?と不安そうにする翡翠だったけど、僕が一人で行こうとすると慌ててついてきた。寂しがりやなのかな。
「ねえ、僕たちグループになってくれる人を探してるんだ。良かったら組まない?」
青いマスクの彼は少し悩んだ様子でこう返した。
「興味がない。」
思わず、えぇ…とつぶやいてしまった。なにこの人、物凄く気難しそう。でも、ここで引き下がるわけにはいかない。この声聞いたことがある。
「お前、17番だろ!?探してたんだよ!これは奇跡!組もう!いいな!!」
半ば強引に腕を引っ張って歩くと結構な力で反抗された。やめろ、とか離せ、って言ってる気がするけど聞こえない。周りの人が見てる気もするけどそれも見えない。あーあー見えない聞こえなーいと言いつつ、オレンジのマスクの人の所にたどり着くと翡翠が言った。
「これ、僕のチームの子達です。」
よくやった!翡翠もなかなかやるじゃないか。
オレンジのマスクの人は訝しげにこちらを見て言った。
「そいつめちゃくちゃ嫌がってないか?大丈夫なのか?」
僕が大丈夫です!照れ屋なだけなんです!と叫ぶと同時に翡翠が同じ事を叫んだ。思わず顔を見合わせて笑ってしまった。青いマスクの人がなにか言ってるのは聞こえない。
「そうか、照れ屋か。それは失礼したな。一人ずつ名前を言ってくれ。名簿に載せる。」
「白です!」
「翡翠です!」
先程まで必死に抵抗していた青いマスクの人は急に力を緩めて言った。
「群青です」
オレンジのマスクの人は頷いて、手に持っている電子版に記入していた。
「お前らはこれから寮の同じ部屋で暮らす事になるからな。」
仲良くしろよ、と部屋の番号とこの建物の地図らしきものを渡して、オレンジのマスクの人は去っていった。
群青くんの青いマスクが更に青くなった気がした。
全員が部屋からで終わり、談笑の声が大きくなってきた頃、オレンジのマスクの人が言った。
「『学徒科』一人と『反忘却機関科』一人は決まったねえ。あと一人、どうする?」
僕はもうこいつと組むことが決まってしまったらしい。まぁいいや。
「気になる奴がいるんだ。説明会の時に僕の隣だった、17番。覚えてる?あいつがいいな。」
わかるのは試験番号と声だけだから見つかる気はしないけど、ダメ元で提案してみた。
翡翠が探そうと言ってくれたので、周りを見渡すといろいろな人がいた。もうチームを作り終えて話に花を咲かせている人、メンバーを探してとにかく声をかけている人、誰にも声をかけずに声をかけられることなくじっと立っている人。あの人、あのままずっと一人なのかな。
「翡翠、あの人に声かけてみようよ」
あの人がずっと一人ぼっちだったら可哀想だ、とか言うつもりはないんだけどどうしても彼が気になってしまう。もしかしたら彼が17番かもしれないし。
「あの青いマスクの子?なんか近寄りがたい雰囲気だと思うなあ。」
大丈夫なのお?と不安そうにする翡翠だったけど、僕が一人で行こうとすると慌ててついてきた。寂しがりやなのかな。
「ねえ、僕たちグループになってくれる人を探してるんだ。良かったら組まない?」
青いマスクの彼は少し悩んだ様子でこう返した。
「興味がない。」
思わず、えぇ…とつぶやいてしまった。なにこの人、物凄く気難しそう。でも、ここで引き下がるわけにはいかない。この声聞いたことがある。
「お前、17番だろ!?探してたんだよ!これは奇跡!組もう!いいな!!」
半ば強引に腕を引っ張って歩くと結構な力で反抗された。やめろ、とか離せ、って言ってる気がするけど聞こえない。周りの人が見てる気もするけどそれも見えない。あーあー見えない聞こえなーいと言いつつ、オレンジのマスクの人の所にたどり着くと翡翠が言った。
「これ、僕のチームの子達です。」
よくやった!翡翠もなかなかやるじゃないか。
オレンジのマスクの人は訝しげにこちらを見て言った。
「そいつめちゃくちゃ嫌がってないか?大丈夫なのか?」
僕が大丈夫です!照れ屋なだけなんです!と叫ぶと同時に翡翠が同じ事を叫んだ。思わず顔を見合わせて笑ってしまった。青いマスクの人がなにか言ってるのは聞こえない。
「そうか、照れ屋か。それは失礼したな。一人ずつ名前を言ってくれ。名簿に載せる。」
「白です!」
「翡翠です!」
先程まで必死に抵抗していた青いマスクの人は急に力を緩めて言った。
「群青です」
オレンジのマスクの人は頷いて、手に持っている電子版に記入していた。
「お前らはこれから寮の同じ部屋で暮らす事になるからな。」
仲良くしろよ、と部屋の番号とこの建物の地図らしきものを渡して、オレンジのマスクの人は去っていった。
群青くんの青いマスクが更に青くなった気がした。
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