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規則は規則ですから
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頻繁に金縛りにあうせいで、慢性的に寝不足だ。
今朝も汗だくで目が覚めた。
でも、その日はいつものように圭太のシャツに包まる代わりに、名刺入れを握っていた。
飲みすぎたあの夜のことを思うと、顔が熱くなる。
でも、妙に部屋の空気が澄んでいたのは確かだ。
電話……してみようかな。
いくらかかるんだろう。
『たまに服脱がされて、全身ペロペロされていたでしょ?』
その言葉が頭をよぎり、私は慌ててシャワーを浴びに走った。
*
そんな睡眠不足の日々に加え、残業続きでぐったりして帰宅しようとした時。
警備室の前を通ると、バイトの警備員が窓口で揉めているのが目に入った。
何か不測の事態があったのかと、慌てて声をかける。
「原科くん、どうしたの?」
「あ、日下部さん! まだ残ってたんですか?」
顔を輝かせて、受け付け窓口から身を乗り出してくる。
「彼、今日入館予定の業者さんなんすけど、申請した様子がなくて」
従業員通路につくねんと立っていたのは、どこかで見た青年だ。
彼は私を見るなり、石像のように体を強ばらせた。
「あれ……」
「あ、あなたは──」
まさに今朝電話しようとした、合コンで出会った怪しい霊能者!
彼も驚いたように細い目を見開いていたが、すぐに視線を落とした。
「参ったな……」
苦々しい呟きが聞こえた。気まずいのはお互い様らしい。
「な、柳楽君……でしたっけ?」
「ええ……びっくりした。どうも、お姉さん。あれから気分はどうですか?」
何かをふっきったかのように顔を上げ、彼はにっこり笑う。私は狼狽しながらも、声が上ずらないように気をつけた。
「お陰様で……。すごい偶然ですね。お仕事ですか?」
「ですです。三日前に部下がやり残した仕事を引き継ぎまして。申請は通ってるはずなんですけどね」
原科君が窓口から差し出したタブレットを受け取り、画面を確認していると、柳楽君が体を寄せてきて一緒に覗き込んできた。
「駐車場の方は、申請されてますね」
近いな、と距離を取りつつ画面を切り替える。
「今日来る予定だったヤツの代わりに俺が来たので、多分名前が違うんです」
柳楽君がまた寄ってくる。息がかかってくすぐったい。
「作業するのは、どこの店舗ですか?」
「えーと……もみもみ喫茶とかいう」
「手揉みハンバーグですね」
申請が抜けていると、私の責任になる。焦って探している最中に、柳楽君がまた話しかけてきた。
「お姉さん、今帰り? 残業えぐいですね」
「明日の衛生検査の準備があって」
「ふーん……」
横顔に……正確には首筋に、やけに視線を感じる。
「消えてるな」
「え?」
「いえ、なんでも。……顔色、あまり良くないですけど?」
柳楽君こそ、目の下に隈があるけどね!? 彼は私の顔から視線を下げ、今度は検索する手をじっと見つめてくる。
「綺麗な指ですね。しゃぶりたい」
「ふ、ふぁっ!?」
サラッとセクハラ!? しかし柳楽君は、何事もなかったかのように、平然と急かした。
「無いですか?」
「え……ええ。おかしいですね」
「清掃業者として、NAGIRAコーポレーションの申請が入ってるはずなんだけどなぁ」
耳元で言われてヒッ! と声が出た。顔がくっつきそうな距離。
近いって!
「日下部さん、どうっすか?」
書類ケースを漁っていた原科君の声が聞こえ、柳楽君はパッと離れた。少しホッとする。
しかし原科君は、今度はFAX申請を疑って、複合機の部屋まで行ってしまった。まだアナログな申請書も受けつけているからだ。
私はノートPCを開き、管理室アカウントに切り替える。もしかすると、メールで来ているかもしれない。
……やっぱり見当たらない。もう一度タブレットを確認する。
「あ、分かった。日付が違ってます。深夜じゃなくて、昼の十二時になってる。渡来さんですね」
「ああ、それですね」
「緊急申請書を今書いていただければ、入れます。ただ──」
柳楽君に説明しながら、気になっていたことを聞く。
「作業内容が『店舗清掃』ってなってますけど、何するんですか?」
柳楽君は笑顔のまま、さーなんでしょうね、と流した。
定期清掃は今月もう入ってるし、スポット清掃も業者は決まっている。
「……やっぱり、例のあれなの?」
柳楽君は、合コンの時と同じくブラックフォーマル姿。清掃用具も持っていない。
「その……お祓いなの?」
彼の背後──駐車場に続く通路には、袴姿の男性が二人、手持ち無沙汰にブラブラしている。なんと、黒の紋付羽織袴だ。
絶対に清掃の格好じゃない。揃いも揃って葬儀か?
「まあ、そうですね。お祓いです」
「ごめんなさい」
「え?」
「疑っちゃって」
申請は業界最大手、SMホールディングス本社から来ている。
合コンの夜の印象で、霊感商法の詐欺師かと思っていたけど、企業から依頼を受けてお祓い業務をしているなら、本物なのかも。
きっと地鎮祭の、神主さんみたいなものなんだ。詐欺師と決めつけたのは、偏見だったわ。
「お姉さん、それで見方が変わるんだ。肩書とか権力に弱そう」
苦笑する柳楽君に、私は目を丸くする。あら、自然に笑うとエクボができるのね。
「まあ胡散臭いことには、変わりないですけどね」
私は小さく吹き出しかけ、咳払いしてごまかした。失礼だったわ。
「こちらも規則ですので、出し直しをお願いします」
私は申請書を取り出し、彼に渡す。
「面倒だけど手書きなの。Web申請は三日前で締め切りだから。作業責任者と……柳楽君でいいのかな? あと作業員二名の名前も記入して。入館時間はこの欄。退館時にも記入をお願いします」
柳楽君は用紙を見ながら、しばらく考え込んだ。
「作業員二名……」
周囲を見渡し、両腕を広げて見せる。
「それ……どこにいます?」
「え?」
今朝も汗だくで目が覚めた。
でも、その日はいつものように圭太のシャツに包まる代わりに、名刺入れを握っていた。
飲みすぎたあの夜のことを思うと、顔が熱くなる。
でも、妙に部屋の空気が澄んでいたのは確かだ。
電話……してみようかな。
いくらかかるんだろう。
『たまに服脱がされて、全身ペロペロされていたでしょ?』
その言葉が頭をよぎり、私は慌ててシャワーを浴びに走った。
*
そんな睡眠不足の日々に加え、残業続きでぐったりして帰宅しようとした時。
警備室の前を通ると、バイトの警備員が窓口で揉めているのが目に入った。
何か不測の事態があったのかと、慌てて声をかける。
「原科くん、どうしたの?」
「あ、日下部さん! まだ残ってたんですか?」
顔を輝かせて、受け付け窓口から身を乗り出してくる。
「彼、今日入館予定の業者さんなんすけど、申請した様子がなくて」
従業員通路につくねんと立っていたのは、どこかで見た青年だ。
彼は私を見るなり、石像のように体を強ばらせた。
「あれ……」
「あ、あなたは──」
まさに今朝電話しようとした、合コンで出会った怪しい霊能者!
彼も驚いたように細い目を見開いていたが、すぐに視線を落とした。
「参ったな……」
苦々しい呟きが聞こえた。気まずいのはお互い様らしい。
「な、柳楽君……でしたっけ?」
「ええ……びっくりした。どうも、お姉さん。あれから気分はどうですか?」
何かをふっきったかのように顔を上げ、彼はにっこり笑う。私は狼狽しながらも、声が上ずらないように気をつけた。
「お陰様で……。すごい偶然ですね。お仕事ですか?」
「ですです。三日前に部下がやり残した仕事を引き継ぎまして。申請は通ってるはずなんですけどね」
原科君が窓口から差し出したタブレットを受け取り、画面を確認していると、柳楽君が体を寄せてきて一緒に覗き込んできた。
「駐車場の方は、申請されてますね」
近いな、と距離を取りつつ画面を切り替える。
「今日来る予定だったヤツの代わりに俺が来たので、多分名前が違うんです」
柳楽君がまた寄ってくる。息がかかってくすぐったい。
「作業するのは、どこの店舗ですか?」
「えーと……もみもみ喫茶とかいう」
「手揉みハンバーグですね」
申請が抜けていると、私の責任になる。焦って探している最中に、柳楽君がまた話しかけてきた。
「お姉さん、今帰り? 残業えぐいですね」
「明日の衛生検査の準備があって」
「ふーん……」
横顔に……正確には首筋に、やけに視線を感じる。
「消えてるな」
「え?」
「いえ、なんでも。……顔色、あまり良くないですけど?」
柳楽君こそ、目の下に隈があるけどね!? 彼は私の顔から視線を下げ、今度は検索する手をじっと見つめてくる。
「綺麗な指ですね。しゃぶりたい」
「ふ、ふぁっ!?」
サラッとセクハラ!? しかし柳楽君は、何事もなかったかのように、平然と急かした。
「無いですか?」
「え……ええ。おかしいですね」
「清掃業者として、NAGIRAコーポレーションの申請が入ってるはずなんだけどなぁ」
耳元で言われてヒッ! と声が出た。顔がくっつきそうな距離。
近いって!
「日下部さん、どうっすか?」
書類ケースを漁っていた原科君の声が聞こえ、柳楽君はパッと離れた。少しホッとする。
しかし原科君は、今度はFAX申請を疑って、複合機の部屋まで行ってしまった。まだアナログな申請書も受けつけているからだ。
私はノートPCを開き、管理室アカウントに切り替える。もしかすると、メールで来ているかもしれない。
……やっぱり見当たらない。もう一度タブレットを確認する。
「あ、分かった。日付が違ってます。深夜じゃなくて、昼の十二時になってる。渡来さんですね」
「ああ、それですね」
「緊急申請書を今書いていただければ、入れます。ただ──」
柳楽君に説明しながら、気になっていたことを聞く。
「作業内容が『店舗清掃』ってなってますけど、何するんですか?」
柳楽君は笑顔のまま、さーなんでしょうね、と流した。
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「……やっぱり、例のあれなの?」
柳楽君は、合コンの時と同じくブラックフォーマル姿。清掃用具も持っていない。
「その……お祓いなの?」
彼の背後──駐車場に続く通路には、袴姿の男性が二人、手持ち無沙汰にブラブラしている。なんと、黒の紋付羽織袴だ。
絶対に清掃の格好じゃない。揃いも揃って葬儀か?
「まあ、そうですね。お祓いです」
「ごめんなさい」
「え?」
「疑っちゃって」
申請は業界最大手、SMホールディングス本社から来ている。
合コンの夜の印象で、霊感商法の詐欺師かと思っていたけど、企業から依頼を受けてお祓い業務をしているなら、本物なのかも。
きっと地鎮祭の、神主さんみたいなものなんだ。詐欺師と決めつけたのは、偏見だったわ。
「お姉さん、それで見方が変わるんだ。肩書とか権力に弱そう」
苦笑する柳楽君に、私は目を丸くする。あら、自然に笑うとエクボができるのね。
「まあ胡散臭いことには、変わりないですけどね」
私は小さく吹き出しかけ、咳払いしてごまかした。失礼だったわ。
「こちらも規則ですので、出し直しをお願いします」
私は申請書を取り出し、彼に渡す。
「面倒だけど手書きなの。Web申請は三日前で締め切りだから。作業責任者と……柳楽君でいいのかな? あと作業員二名の名前も記入して。入館時間はこの欄。退館時にも記入をお願いします」
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「え?」
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