ペンタゴンにストロベリー

桜間八尋

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ゲーセンに行こう

第9話

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     12

「またボクの勝ちだねっ」
「参りました」

 息を切らしながら、優雨が両手を挙げて降参のポーズをとる。運動神経には自信があったのだが、ことダンスゲームにおいては流歌に軍配が上がるようだ。周囲のギャラリーからまばらに起こった拍手に流歌が笑顔で応えると、二人はその場を後にした。

 画面のキャラクターに合わせてポーズをとるダンスゲームに流歌が興味を示したので二人で挑戦したのだが、すぐに要領を掴んで華麗な踊りを披露した流歌とは対照的に、優雨は思うように体が動かせず四苦八苦していた。加えて隣で踊る流歌が身を翻す度にスカートの裾が浮き上がるので気が散ってしょうがない。

「みんな見すぎ。下にはいてるから」

 流歌が苦笑しながら言うと、優雨はまるで自分のことを言われたかのようにどきりとしてしまった。実際には身長差があるため、彼女を上から見下ろす形になるせいでスカートの中身までは見えなかったのだが―――流歌は周囲の視線を集め易い容姿のためか、ペティコートを常用しているらしい。優雨は「はは」と乾いた笑い声で応えながら、流歌の言う「みんな」に自分が含まれていないことを祈った。

 二人はゲームセンターに来ていた。

      *

「結構動いたのに、オジョさんは全然疲れてないみたいですね」
「まーね。地元いたときはジム通わされてたから」

 ふふん、と得意げに彼女が腕を組んで言う。華奢なように見えて、実はかなり鍛えているらしい。あれだけ激しく動いたにも関わらず、ダンスの後はハンカチで軽く汗を抑えただけで今は息もすっかり整っている。なまじゲームを通じて知り合ったばかりに運動が得意な印象はなく、むしろ苦手なのではないかと勝手に考えていたのだが、それはとんでもない思い違いだったようだ。

 蘭子からの急な呼び出しに対応するためにやむなく帰宅部を選んだ優雨だったが、かといって運動不足に陥ったことはない。暇さえあれば筋力トレーニングに励んでいたし、そのせいで腕立て伏せする姿を妹に「フトアゴヒゲトカゲ」呼ばわりされたこともあった。そんな自分から見ても、流歌の運動能力は思わず関心させられるほどだ。

「次はこれにしようよ」

 ダンスゲームの次に流歌の目に留まったのは、拳銃型のコントローラーを画面に向けて遊ぶシューティングゲームだった。

「いいですね」

 これなら自分も遊んだことがある。反射神経であれば流歌にも引けを取らない自信があったので、彼女の提案に快く応じた。一方で流歌はこの類のゲームに触れたのが初めてらしく、コントローラーの重さを確かめるようにゲーム画面のいたるところへと狙いをつけては外しを繰り返している。

「やれそうですか」
「任せてよ」

 得意げに銃を構えながら、流歌が優雨に向かってウインクしてみせた。その愛らしさにこちらのハートまでも撃ち抜かれてしまいそうだ。それに優雨は動揺しまいとしながら、

「今度は負けませんよ」

 意気込むとコントローラーを手に取った。

      *

 流歌の存在はとにかく目立った。ただでさえ外国人のように見えるのに、しかもとびきりの美人ときている。そんな彼女が無邪気にはしゃいでいる姿は、誰の目にとっても魅力的に映るに違いなかった。

 店内でも二人に一人は流歌とすれ違うとその美貌を確かめようと振り返る。そのせいか恋人同然の距離感で彼女に同伴している優雨に僻むような目を向ける者もおり、そんな気配に彼は内心で戦々恐々としていた。それを知ってから知らずか、肝心の流歌は周囲の視線に相変わらず無頓着だった。自分がどう見られているか、意識した上ですっかりその空気に慣れてしまっているかのように。

「みてみてっ、めっちゃ盛れてる」

 そう言って流歌が差し出してきたのは、現像したてのプリントシールだった。もちろん二人で撮ったものである。

「こうして見ると俺も結構イケメンですね」
「そうだね」

 答えた流歌が我慢できずに吹き出した。

 二人して初めて撮ったプリクラは、恋人というよりも気の合う友人同士といった感じで面白おかしくポーズを決め合っているものばかりだ。二人で遊ぶうちにすっかり打ち解けた仲になり、優雨の方も冗談を言えるくらいには気持ちに余裕ができていた。ネット上で面識があったとはいえ、異性とこうした間柄になれるとは優雨にとって思ってもみないことだった。

 しかし、どうにも上手くいきすぎている。とんでもないしっぺ返しがあるのではないかと、心のどこかに不安があったのも否めなかった。だからこそ、恋仲に踏み出すのは早計だと思っていたが―――次第に大きくなる幸福感がそういった考えすらも少しずつ薄れさせていた。

「階段使おっか」
「いいですよ」

 最上階まで来ていた二人は、エレベーターを待たずに階下へ向かうことにした。様々なゲーム機が並ぶそれぞれのフロアには多くの人がいるというのに、階段には驚くほど人気がない。

 すると、人目がないせいか流歌への恋心が急激に刺激された優雨は、店内の賑わいがわずかに遠ざかった踊り場で早鐘のように鳴る自分の鼓動を意識した。それに呼応したかのように、流歌はその場に足を止めると彼に向かって手を伸ばした。

「オジョさん?」

 スーツの袖を引っ張られたことに気がついた優雨が振り返ると、彼女の潤んだ瞳に思わず目を奪われる。数秒か、数十秒か。長かったように思われた沈黙のあと、流歌の方から切り出した。

「ねえ、お稲荷は恋人とかいないの?」

 その質問に、思わず生唾を飲んだ優雨がごくりと喉を鳴らした。これではまるで、彼女の方から恋人関係を望まれているようではないか。

「いません」

 考えるまでもなく即答した。

「そうなんだ。意外」

 優雨の答えに、流歌は本心から驚いたようだった。大きく目を見開いたまま、後ろ手を組んでこちらを見上げている。

「彼女なんていた例がないですよ」

 おだてさせておいて悪いとは思うが、自分がモテる方ではないことなど重々承知している。謙遜しているふりをしながら、優雨は自虐的な気分になった。

「どうして?」

 すると、流歌が間髪を入れずに疑問を口にした。優雨は「どう、って」と口ごもる。それから、見ればわかるというように軽く手を広げると、

「こんな見た目だし」

 自分自身のコンプレックスを認めた。

 筋骨隆々とした肉体に、厳めしい顔つきは年の割に老けて見えるものだったし、それらは良く言えば「男らしさ」とも捉えられなくもないものだが、優雨の価値観からすれば同年代の女子に対してそれが魅力に直結するものとは到底思えなかった。

「だって、そうでしょう」

 自分でも情けなさを覚える心情の吐露に思いがけない苦痛を感じた優雨は、流歌の方を見ることに耐えかねて思わず彼女から目を逸らした。

 自分では彼女に不釣り合いであることを、考えるまでもない事実から今まで目を背けていた。それも見た目だけの話ではない。流歌に対する理解が深まるにつれ、彼女の魅力は内面・外見を問わず底なしに増していくのだから。

「そうかな。ボクは好きだけど」

 流歌が彼の頬を指でつつきながら、自分の方を見るように促した。

「嫌いなところなんて、ない」

 そう言って、彼女は優雨に微笑みかけた。そこで、彼の迷いも断ち切られる。

「もっと自信持ちなよ」

 流歌の言葉に、優雨は思わず信じられないものを見るような目を向けた。それを彼女が不思議そうに見つめ返す。

 次々と去来する感情の奔流に言葉を失った優雨は、ただひたすらに目の前の愛しい人へあらん限りの思いの丈を伝えようとして、しかし、それを果たすことは叶わなかった。これまでの人生で、そんな自分を未だかつてないほどに情けなく思う。

「お稲荷はボクのこと、好き?」
「っ、はい」

 唐突に聞かれ、緊張で口の中をからからにしながら優雨は答えた。流歌は「嬉しいな」と素直に喜び、逡巡する。それから、

「ボクも好きだよ」

 愛の告白は呆気なく交わされた。

 優雨はその事実に直面するも、狐につままれたような顔をしたままだ。

      *

「そうだ」

 それは、流歌にとってはほんの出来心だったに違いない。優雨が自分に自信を持つきっかけになるならと、咄嗟の思いつきを口にしてみたのだ。年頃の男子が思い描く明確なステイタス―――たとえそれが、幻想だったとしても。

「お稲荷って、エッチしたことある?」

      *

 唐突な流歌の言葉に、優雨が思わず絶句した。彼の中の常識に照らし合わせると、それがほぼ初対面の相手に聞くこととは到底思えなかったからだ。

「ねえ、どっちなの」

 流歌が悪戯っぽい笑みを浮かべながら、尚も優雨に迫る。冗談にしてはしつこい聞き方だった。お茶目な人だとは思っていたが、ここまで赤裸々にものを言うとは。

 見栄を張りたいという気持ちがなかったと言えば嘘になる。しかしながら、相手にとっては既に答えがわかりきった質問であることを思うと、それも胸の内にしまっておくしかなかった。まして自分が童貞であるという事実がそれで覆るわけでもない。

 すぐさま観念した優雨は、彼女の質問に正直に答えることにした。

「ありませんけど」
「だよね」

 面白がるように、流歌が優雨の顔を上目遣いに見る。優雨は自分の顔が熱くなるのを感じた。

「ボクもないよ」
「えっ」

 思わず聞き返してしまった優雨に対し、流歌がにやりとした。

「なに。ボクがそういうこと、経験あるって思ってたの」

 図星をつかれた優雨が再び言葉に詰まる。流歌はくすくすと笑いながら続けた。

「ないよ。だから興味あるんだ」

 彼女の白桃色の唇が言葉を紡ぐ動きに、思わず目が離せなくなる。

「お稲荷はどうなの」
「それは、」

 興味があるのかと聞かれれば、その答えは当然イエスだ。ありったけのプライドを脳みそに注入した結果、辛うじて彼の自制心が迂闊な返答を許さなかったが。

「じゃあ、こうすればやる気になる?」

 不意に緩めていたネクタイを引っ張られ、優雨が思わず顔を俯かせた。次の瞬間、彼の唇に添えられた流歌の人差し指越しに、二人はキスをしていた。

 お互いに目を見開いたまま、たっぷりと数秒を掛けてから二人の唇が離される。

「こういうの初めてしたけど、やっぱり恥ずかしいね」

 流歌はそう言ってから、こつんとその小さな額を優雨の厚い胸板に乗せた。

 激しい衝動に突き動かされるまま、気がつけば優雨は彼女の背中に手を伸ばしていた。優雨に抱き締められた流歌が、まるで肺の中身を絞り出されたかのようにひゅっと息を呑む。

      *

 流歌が緊張に目を丸くしたまま喘いでいると、背に回された腕の力が次第に緩んでいくのを感じた。この機に乗じ、流歌は自分の腕をお互いの密着した身体の間に急いで滑り込ませる。

「あのね、お稲荷」

 そう言って優雨の顔を見上げた瞬間、流歌は言葉に詰まってしまった。

 彼は口を真一文字に引き結び、まるで一世一代の大博打でも目前に控えているかのような表情をその顔に浮かべていた。鬼気迫るというか、まるで般若のような顔つきだ。

「えーと、その、」

 その迫力に思わず流歌がたじろぐ。

 相手にしてみれば童貞卒業のまたとない好機なのだ。必死になる気持ちもわかる。できることなら彼の望みを叶えさせてやりたいところだが、生憎とこちらにはその求めに応じて差し出せるものがないのだ。

      *

「準備が、その、ね」

 流歌が恥じ入るように顔を俯かせた。

 優雨にも避妊具の備えはない。そもそもこんな事態になることを想定していなかった。それに、もしかすると、女性には女性の準備が要るのかもしれない。そう思い至った優雨は、自分の情動に任せた行為を恥じた。なおも彼が悶々としていると、流歌が上目遣いに優雨の方を見やりながら消え入りそうな声で続ける。

「今から買いに行くのも、ほら、ムードないかな、って」

 彼女の言うことももっともだ。優雨のロマンチストな部分がそう囁いた。しかし、それとは別に彼の中で火の点いた部分があった。今も本能が叫び続けている。流歌を我が物にしたいという欲求が際限なく膨らむ一方で、それは理性との激しいせめぎ合いが始めていた。

 流歌は明らかに性急な行為に対して拒否感を示している。自分から誘いをかけておきながら、土壇場で怖気づいたのだろうか。だとすれば、ここで彼女に恭順の意を示せば、二人の力関係はそこで決するといっても過言ではない。

 あくまで紳士的な態度を貫くことで流歌の求めに甘んじ、千載一遇のチャンスをみすみす逃すか。

 本能の赴くままに彼女の純潔をこの手で奪い、二人の関係を決定的なものにするか。

 優雨は選択を迫られていた。

      *

 それまで苦しい言い訳を並べ立てていた流歌が、恐る恐る彼の顔を見やる。すると、苦悶に満ちた形相で下唇を噛む優雨と目が合った。

 無言。それが彼の答えだった。

 途端に自責の念にかられた流歌は、彼の純情を弄んだことを激しく後悔した。この後に及んで言い訳や誤魔化しでこの場を乗り切ろうなどとは。自分はとんだ卑怯者だ。優雨の恋心に付け込んで、自分の自尊心を満たすことに利用したのだ。

 お遊びはここまで。

 流歌は彼に真実を伝えることに決めた。それがどのような結果に転んだとしても、責任は自分にある。ただこれ以上、優雨を傷つけるような嘘はつくまいと決めた。

      *

「ねえ、お稲荷。聞いてほしいことがあるんだけど」

 流歌の言葉に、優雨が我に返った。理性と本能の間で生じていた苛烈な闘争は一時休戦となり、正常な思考力が戻ってくる。

「はい」

 優雨は何処かぼんやりとしながらも、彼女に言葉の続きを促した。本心では今すぐにでも情欲に身を任せたいところだったが、彼の実直な性格が辛うじてそれを阻んでいた。

 流歌は頷きを返すと、深呼吸を一つしてから意を決したように切り出した。

「最悪、上は脱いでもいいんだけど。触るのはお稲荷も嫌だろうし」

 何を言っているんだ。この人は。

「ほんとごめん。悪いことしちゃったとは思ってるんだよ。こんな騙すようなことして許してもらおうなんて思ってないし。ボクが調子に乗っちゃっただけで、お稲荷は何も悪くないから」

 流歌の話を聞いているうちに、言い知れない不安だけが募っていく。

「ボクとしては本気にしてもらっても構わないというか。その、個人の趣味嗜好の問題もあるけど。ただ、なんていうか、不意打ちっぽいのはよくないと思って」

 ここまで一気にまくし立ててから、流歌が一旦言葉を区切る。次に何を言うべきか悩んでいる様子だ。

「あの、オジョさん、一体何を」

 最早、絶世の美女を相手にホテルでいちゃつけるような展開を期待できる空気ではなかった。優雨は自分がからかわれただけならまだしもと思ったが、どうやらそれ以上の事情が彼女にはありそうだった。

「ボクの言うこと、信じてくれる?」

 神妙な面持ちで流歌が言った。優雨にはただ頷くことしかできない。突飛なことを言い出した目の前の少女が、急に得体の知れないもののように見えてくる。

「きっとお稲荷にはボクが女の子に見えてるんだよね」

 優雨にとって、それは答えるまでもないことだった。何しろ流歌を目の前にして、生まれて初めての一目惚れを経験したのだから。しかし、わざわざ彼女がそんな確認までする意味はなんだ。

 まさか。

 流歌の問い掛けに対し、優雨が一つの答えを思い浮かべた。その途端、彼は頭の中が真っ白になってしまう。

 ありえない。

 優雨が無言で立ち尽くす様子を、流歌が悲しげな目で見やる。そのまま辛抱強く彼の返答を待ったが、沈黙の時間は続いた。しかし、これ以上引き延ばす理由もなかったのだろう。優雨から答えを引き出すための決定的な一言を「彼女」は放った。

「ボクが男でも、好きになれる?」
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