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第10話
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「うーん……やっぱり、まだどこにも『God's Garden』の情報は出てないみたいだな」
おれは自分のノートパソコンで、昨日、初めてプレイしたMMORPGの『God's Garden』について、インターネットで情報を検索していた。
おれが勤めている会社は、カタログギフトを取り扱う会社で、時期によって忙しさの度合いがかなり違う。
ギフトシーズンになると、それはもう目の回る忙しさだ。お歳暮とクリスマスがある12月なぞ、14日間続けて出勤……なんていうのもざらである。
幸いにも、今はちょうどその繁忙期を脱した時期で、定時で帰宅することが出来た。
一人暮らしのアパートに帰った後は、豚肉とチンゲン菜のポン酢炒め、白飯にインスタントのみそ汁という簡単な夕食を取り、風呂に入った。そして、今は自室で『God's Garden』について調べている最中だ。
「先行体験まで出てるんだから、プレスリリースくらい出てそうなもんなのになぁ。動画サイトにPVもないし、ちゃんねる掲示板にもリーク情報もないか」
しかし、その結果は芳しくはなかった。
いくら調べても、『God's Garden』について情報は一切出てこないのである。
「MMORPGって言うからには、おれ以外にも先行体験で遊んでる人もいるはずだけど……でも、わざわざ『秘密保持契約書』なんていうのも書かされたもんな。匿名といえど、みんなちゃんと秘密を守ってるってことか」
ペットボトルのミネラルウォーターを飲みつつ、独り言ちる。
『God's Garden』をプレイする前に、ゲームの制作会社から送られてきた、先行体験への同意書・機材貸与使用契約書・秘密保持契約書の三点。
その内、『秘密保持契約書』には、ゲームに関する情報を他言しないこと、もしもこの契約書に違反した場合には、違約金を支払うこと、そして、停止措置の対象となる旨が記載されていた。
「やっぱり、このゲームの魅力を知っちゃうとなぁ。皆、リークはしないか」
もう二度とこのゲームで遊べなくなったら……と考えると、身震いがした。
違約金以上に、ゲームで遊べなくなるのが嫌だよなぁ。だって、このゲームは他のゲームとは比べものにもならない。
音、匂い、グラフィック、はたまた味の再現まで……もしも誰かに「本当に貴方は異世界にログインしているのです」と言われたら、すっかり信じてしまいそうなほどリアルで、迫力のあるrゲームなのだ。
だからきっと皆、契約書に記載通り、秘密を遵守しているのだろう。
なにか攻略情報や、ゲームのストーリーを進めるヒントがあればと思い、ネットサーフィンをしていたが……ま、自分でそういったことを探っていくのも、楽しいもんだよな。
「それに、NPCがかなり有能だしな。昨日出会ったノイン……彼なんか、本当に、本物の人間と喋ってるみたいだった」
昨日のことを思い出す。
ノインと名乗り、戦闘を終えた後、おれとパーティーを組んだNPC……そういえば、彼のクラスは「暗殺者」って出てたなぁ。
最初のクラス選択にない役職だったから、見た時はビックリしたけれど、ああいうのもあるんだな。
暗殺者かぁ……確かにノインの身のこなしは、暗殺者と言われれば頷けるものだった。
黒狼の攻撃を紙一重のところでかわし、ずっと注意を惹きつけてくれたのだ。ノインがいなかったら、ああも簡単には勝てなかっただろう。
「そうだよな。暗殺者とは出てたけど、親切だし、ノインはいい奴っぽいしな。そこまで気にしなくてもいいか」
RPGに「暗殺者」や「盗賊」、それに「詐欺師」なんて、よく見るクラスだしな。そこまで気にしなくてもいいだろう。
それに何より、「暗殺者」のクラスボーナスは、おれの持っている「騎士」とはかなり相性がいい。
クラスボーナスとは、取得したクラスにより受けられる恩恵だ。レベルが増加するごとに、そのクラスボーナスによって受けられる恩恵も高まっていく。そして、クラスボーナスの恩恵は、パーティーの仲間全体で共有できるのである。
おれの場合、『騎士』のクラスボーナスは、体力値アップ、攻撃力アップだ。そして、ノインの『暗殺者』のクラスボーナスは、敏捷値アップ、技量値アップ。
おれはノインのおかげで、戦闘中の回避や移動の素早さが増し、敵に与えるクリティカルダメージが上昇する効果が享受できる。逆に、ノインは体力と攻撃力の増加という恩恵を受けられる。
行き当たりばったりで組んだパーティーだが、こうして見ると、騎士と暗殺者のコンビはなかなか相性がいいのである。
「よし! 習うよりはやって慣れろ、だな! あー、それにしても昨日の戦闘はめちゃくちゃ楽しかったなぁ……今日は郊外に出て、他のモンスターと戦ってみたいなぁ。そうだ、今度はおれ一人で戦ってみようかな! ヒールも手に入れることができたし……あっ、それなら最初は冒険者ギルドに行かないといけないか」
よし、そうとなれば今日はノインと一緒に冒険者ギルドに行って、冒険者登録だな!
登録したら、さっそくモンスターと戦いに行くぞー!
おれは自分のノートパソコンで、昨日、初めてプレイしたMMORPGの『God's Garden』について、インターネットで情報を検索していた。
おれが勤めている会社は、カタログギフトを取り扱う会社で、時期によって忙しさの度合いがかなり違う。
ギフトシーズンになると、それはもう目の回る忙しさだ。お歳暮とクリスマスがある12月なぞ、14日間続けて出勤……なんていうのもざらである。
幸いにも、今はちょうどその繁忙期を脱した時期で、定時で帰宅することが出来た。
一人暮らしのアパートに帰った後は、豚肉とチンゲン菜のポン酢炒め、白飯にインスタントのみそ汁という簡単な夕食を取り、風呂に入った。そして、今は自室で『God's Garden』について調べている最中だ。
「先行体験まで出てるんだから、プレスリリースくらい出てそうなもんなのになぁ。動画サイトにPVもないし、ちゃんねる掲示板にもリーク情報もないか」
しかし、その結果は芳しくはなかった。
いくら調べても、『God's Garden』について情報は一切出てこないのである。
「MMORPGって言うからには、おれ以外にも先行体験で遊んでる人もいるはずだけど……でも、わざわざ『秘密保持契約書』なんていうのも書かされたもんな。匿名といえど、みんなちゃんと秘密を守ってるってことか」
ペットボトルのミネラルウォーターを飲みつつ、独り言ちる。
『God's Garden』をプレイする前に、ゲームの制作会社から送られてきた、先行体験への同意書・機材貸与使用契約書・秘密保持契約書の三点。
その内、『秘密保持契約書』には、ゲームに関する情報を他言しないこと、もしもこの契約書に違反した場合には、違約金を支払うこと、そして、停止措置の対象となる旨が記載されていた。
「やっぱり、このゲームの魅力を知っちゃうとなぁ。皆、リークはしないか」
もう二度とこのゲームで遊べなくなったら……と考えると、身震いがした。
違約金以上に、ゲームで遊べなくなるのが嫌だよなぁ。だって、このゲームは他のゲームとは比べものにもならない。
音、匂い、グラフィック、はたまた味の再現まで……もしも誰かに「本当に貴方は異世界にログインしているのです」と言われたら、すっかり信じてしまいそうなほどリアルで、迫力のあるrゲームなのだ。
だからきっと皆、契約書に記載通り、秘密を遵守しているのだろう。
なにか攻略情報や、ゲームのストーリーを進めるヒントがあればと思い、ネットサーフィンをしていたが……ま、自分でそういったことを探っていくのも、楽しいもんだよな。
「それに、NPCがかなり有能だしな。昨日出会ったノイン……彼なんか、本当に、本物の人間と喋ってるみたいだった」
昨日のことを思い出す。
ノインと名乗り、戦闘を終えた後、おれとパーティーを組んだNPC……そういえば、彼のクラスは「暗殺者」って出てたなぁ。
最初のクラス選択にない役職だったから、見た時はビックリしたけれど、ああいうのもあるんだな。
暗殺者かぁ……確かにノインの身のこなしは、暗殺者と言われれば頷けるものだった。
黒狼の攻撃を紙一重のところでかわし、ずっと注意を惹きつけてくれたのだ。ノインがいなかったら、ああも簡単には勝てなかっただろう。
「そうだよな。暗殺者とは出てたけど、親切だし、ノインはいい奴っぽいしな。そこまで気にしなくてもいいか」
RPGに「暗殺者」や「盗賊」、それに「詐欺師」なんて、よく見るクラスだしな。そこまで気にしなくてもいいだろう。
それに何より、「暗殺者」のクラスボーナスは、おれの持っている「騎士」とはかなり相性がいい。
クラスボーナスとは、取得したクラスにより受けられる恩恵だ。レベルが増加するごとに、そのクラスボーナスによって受けられる恩恵も高まっていく。そして、クラスボーナスの恩恵は、パーティーの仲間全体で共有できるのである。
おれの場合、『騎士』のクラスボーナスは、体力値アップ、攻撃力アップだ。そして、ノインの『暗殺者』のクラスボーナスは、敏捷値アップ、技量値アップ。
おれはノインのおかげで、戦闘中の回避や移動の素早さが増し、敵に与えるクリティカルダメージが上昇する効果が享受できる。逆に、ノインは体力と攻撃力の増加という恩恵を受けられる。
行き当たりばったりで組んだパーティーだが、こうして見ると、騎士と暗殺者のコンビはなかなか相性がいいのである。
「よし! 習うよりはやって慣れろ、だな! あー、それにしても昨日の戦闘はめちゃくちゃ楽しかったなぁ……今日は郊外に出て、他のモンスターと戦ってみたいなぁ。そうだ、今度はおれ一人で戦ってみようかな! ヒールも手に入れることができたし……あっ、それなら最初は冒険者ギルドに行かないといけないか」
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