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第35話
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「ひっ、ぁ」
――そして。
あれから一時間後、自分の目論見の甘さを思い知っていた。
「あははっ、今の声、マジ女の子みたいだったねぇ。かーわいい」
「ぁっ、もっ、そこやだっ……んっ、ひぅあッ!」
けらけらと笑うノインのからかい交じりの声に、反論する気力もない。
今――おれはベッドでうつ伏せの体勢で寝転がっていた。ノインはおれの両足を開かせて、その間に陣取っている。
いわゆる寝バックに近い体位なのだが、ノインは挿入はしていない。でも、されていた方がマシだったかもしれない。
ノインはおれをうつ伏せで寝かせると、指で後孔をほぐし始めたのだ。
もちろん、最初の内はなんだか違和感があったし、気持ちよくなんてなかった。前回のように媚薬を飲んでいるわけでもない。
だが、後孔を指でいじられて10分ほど経った時――ノインの指先がカリッとある一点を引っ掻いた。
びくりと身体を震わせるおれに、ノインが「あっ、そうそう! カナトちゃんのイイところ、ここだったよねぇ~」と楽し気な声を上げたのは覚えている。
――それからが地獄だった。
それからノインは指先で30分以上もの間、体内にあるしこりをグリグリと弄り続けたのだ。時には爪先でカリカリと引っ掻くようにしたかと思えば、指の腹でくにゅくにゅと圧し潰したり。
気が付けば、まったく気持ちよくなかったはずのそこは、ノインの指が動くだけでじんじんと熱くなっていた。
そして、ノインが指を二本に増やして、体内のしこりと一緒に肉壁全体をぐりぐりと指で弄り始めると、その熱はよりいっそう酷くなった。
『ひっ、ぁっ、あッ、ノ、ノインっ……?』
『んー?』
『な、なんでそこばっかり……んぁッ!』
『だって、これから俺のモンを咥えてもらう場所だしー? ちゃんとほぐしてあげないとね。カナトちゃんが怪我したら可哀想だもん』
『べ、別に、おれは少しぐらい怪我しても……ひっ、あぁ!』
『そんなの、駄目だよ。そういう怪我させるのは俺の好みじゃないもん。……だからほら、カナトちゃんのココがもっとほぐれて、トロットロになるまで頑張ろうねぇ~』
いつの間にか、おれの陰茎は勃ち上がっていた。身体を震わせる度、うつ伏せになっているせいで、陰茎がシーツにこすれて、それがもどかしい快感を生む。
思わずもじもじと腰を揺らしていると、ノインの手がおれの尻たぶを掌で掴み、からかうような声をかけた。
『カナトちゃん、その動きえっろ……自分から腰揺らして、俺のこと誘ってんの?』
『ち、違っ……! い、いいからノイン、もう挿れてくれよ。ずっと後ろだけ弄られてると、なんか……その、おれ……』
『んー?』
『……なんか、このままだと、おかしくなりそうで……なぁ、ノイン。おれは平気だから、もう……』
もどかしい快楽に、いつの間にか目にはうっすらと涙が滲んでいた。
おれは両腕で枕を抱え込みながら、後ろにいるノインの方へ視線を向ける。
『…………』
『ノイン? 黙ってどうし――ひゃッ!?』
黙っているノインをいぶかしげに思っていると、突然、ノインの指が激しく動き始めた。
指の本数も、二本から三本に増やされる。指先でごりごりとしこりを圧し潰されたかと思えば、今度は肉壁全体を三本の指でじっくりとねぶられる。
ようやく指がゆっくりと外に引き出されたかと思えば、再びゆっくりと中に挿入される。その挿入感に息つく隙もなく、挿入されたのとは反対の手が、後孔の縁を指先でこしょこしょとくすぐってくる。
「――ぃッ、あぁっ、ぁっ、ノイン、もうやめっ……ふぁっ、ぁっ、あッ!?」
そうして、ノインの指で後孔だけを弄られ続けること一時間。
おれの陰茎はとめどなく先走りを流し、シーツをびっしょりと濡らしてしまっていた。まるで、お漏らしでもしてしまった痕のようだ。
濡れそぼったシーツに陰茎がこすれる感覚がたまらないのに、決定的な刺激は決して与えられない。それがあまりにももどかしくて、耐えきれず、おれは自分から腰を動かして、シーツにぬるぬると陰茎をすりつけてしまう。
「あー、それは駄目だよ、カナトちゃん。めっ!」
「ぅあっ!?」
ぺちんっ、と音が響いたのは、ノインがおれの尻を叩いたからだ。
痛くはなかったかれど、その衝撃に、肉壁がきゅうううっと体内にあるノインの指を締め付けた。
締め付けたせいで、ノインの指によって愛撫されていたしこりがグニュリと圧し潰される。その快楽は今までで一番最大のもので、おれの腰が勝手にガクガクと揺れてしまう。
そんなおれを見下ろして、ノインがはしゃいだような声を上げた。
「……あれー? もしかしてカナトちゃん、今、お尻叩かれたメスイキしちゃった? ねぇねぇ」
「ち、違……っ。今のは、その……」
首を横に振って、必死に否定する。
認めたくなかった。まさか――ノインの指を後ろに受け入れて、尻を叩かれた衝撃でイってしまったなんて。
しかも、射精をせずにイってしまった。精液は出していないのに、身体の中を灼熱のような快楽が駆け巡っているのが分かる。
「……っ、ぅ……」
しかし、どんなに言いつくろっても、腰はいまだにカクカと揺れてしまっているし、肉壁は体内のノインの指にいまだにきゅうきゅうと絡みついてしまっている。
部屋中に響くグチュグチュという水音は、明らかに結合部から響いているものだ。
あまりの恥ずかしさに、両腕に抱いた枕に顔を埋める。
ノインの顔が見られない。それに、こんな顔を見られたくない。
どうしてノインの頼みを聞いてしまったんだろう。媚薬がないのにこんなに快楽に乱れる羽目になるなんて思わなかった。
無論、ログアウトすればこの状況からは脱出できる。でも、今回は前回とは状況が異なる。
今回はあくまでも、おれはノインの求めに自分から応じて、身体をゆだねたのだ。だから、自分からその約束を反故にすることはできなかった。
……しかし、ノインはどういうつもりなんだ? 『最後に一回だけ』って言ったくせに、なかなか本番行為に移ろうとしない。一体、何が目的で――
「ふふ、カナトちゃんのお耳真っ赤だねぇ」
ノインが笑い声を零しながら、おれの耳の内を指でなぞった。
触れられた場所は確かに熱い。背後にいるノインからはっきり見て取れるほど、おれは耳まで顔を赤くしているようだ。
「っ、ノ、ノイン……おまえ、一体。どういうつもり――」
「もうしばらくはこのままほぐすから、大人しくしててね。あと二時間くらいは続けようかなって思ってるから」
「二時間!?」
聞き間違いかと思い、枕からガバリと顔をあげて振り返る。
しかし、その瞬間、体内に埋まる指がよりいっそう激しく動き始めた。
「あっ、ァ!? やっ、ノイン、そこばっかり、もうやだっ……ひぁあッ!?」
「えー? でも、カナトちゃんのここは俺の指がすっごく気に入ったみたいだけど? ホラ、俺がこうやって指をゆーっくり引き抜くと……」
「ぁっ!? ぁっ、やっ、あッ……!」
「ねっ? まるで『いかないで~』っておねだりするみたいに、俺の指に絡みついてくるんだよ~。可愛いよね! でね、今度は逆に、こうやって指を一気に入れてあげるとねー」
「ふあァっ!?」
「ほら、今度は俺の指を離さないって言わんばかりに、きゅうきゅう締め付けてくるんだよー。カナトちゃんのココ、健気でかわいいよねぇ~、あははっ!」
「あっ、ぁッ、ぁっ~~~~ッ!」
「あれ、もしかして二回目のメスイキしちゃったぁ? あははっ、こんなに敏感なら、媚薬なんか最初からいらなかったかもねぇ。……あー、俺、あと二時間くらいは、カナトちゃんのここで飽きずに遊べるわー」
まるで、捉えたネズミをいたぶる猫のように、愉しげな声で後孔を弄り続けるノイン。
もう限界だった。おれはいまだに後ろを弄り続けるノインに振り返ると、ぐすぐすと泣きべそをかきながら懇願した。
「ノ、ノイン。おれ、もう無理……頼むから、もう……」
「えー? でも、カナトちゃんは今後はもう俺とセックスする気はないんでしょ? これが最後の機会なんだから、俺はめいっぱい時間かけたいしぃ~」
しかし、ノインはおれが頼んでも、肩をすくめて気乗りしない返事をするだけだった。
後ろにいれた指を止めてくれる気配もない。それどころか、おれを窘めるように、挿入しているのとは反対の手でぺしりと尻を叩いてきた。軽い衝撃にも関わらず、おれの口からは「んあァっ!?」と甲高い声が漏れてしまう。
「あっ、ノ、ノインっ……!」
「んー、どうしようっかなぁ~。ここで挿入しちゃったら、もうカナトちゃんとのセックスはそれっきりなんでしょ? そんなの俺はつまんないもーん」
「つ、つまんないって。だって、おれ、もうこれ以上、こんなの……もう、無理……」
もう、恥も外聞もない。おれは心の底から、涙声でノインに懇願した。
ノインのオッドアイは怪しく煌めくと、その手がおれの背中に伸びてきた。その指先は、背筋をなぞるようにゆっくりと触れてくる。
「じゃあさー、これを最後にしないって約束してくれんなら、今日はこの辺りで終わらせてあげるよ」
「……え」
「これからもずっと、俺とセックスするって約束してよ。そしたら、カナトちゃんの好きなところに触って、いっぱい射精させてあげる。……ふふ、どうする?」
――そして。
あれから一時間後、自分の目論見の甘さを思い知っていた。
「あははっ、今の声、マジ女の子みたいだったねぇ。かーわいい」
「ぁっ、もっ、そこやだっ……んっ、ひぅあッ!」
けらけらと笑うノインのからかい交じりの声に、反論する気力もない。
今――おれはベッドでうつ伏せの体勢で寝転がっていた。ノインはおれの両足を開かせて、その間に陣取っている。
いわゆる寝バックに近い体位なのだが、ノインは挿入はしていない。でも、されていた方がマシだったかもしれない。
ノインはおれをうつ伏せで寝かせると、指で後孔をほぐし始めたのだ。
もちろん、最初の内はなんだか違和感があったし、気持ちよくなんてなかった。前回のように媚薬を飲んでいるわけでもない。
だが、後孔を指でいじられて10分ほど経った時――ノインの指先がカリッとある一点を引っ掻いた。
びくりと身体を震わせるおれに、ノインが「あっ、そうそう! カナトちゃんのイイところ、ここだったよねぇ~」と楽し気な声を上げたのは覚えている。
――それからが地獄だった。
それからノインは指先で30分以上もの間、体内にあるしこりをグリグリと弄り続けたのだ。時には爪先でカリカリと引っ掻くようにしたかと思えば、指の腹でくにゅくにゅと圧し潰したり。
気が付けば、まったく気持ちよくなかったはずのそこは、ノインの指が動くだけでじんじんと熱くなっていた。
そして、ノインが指を二本に増やして、体内のしこりと一緒に肉壁全体をぐりぐりと指で弄り始めると、その熱はよりいっそう酷くなった。
『ひっ、ぁっ、あッ、ノ、ノインっ……?』
『んー?』
『な、なんでそこばっかり……んぁッ!』
『だって、これから俺のモンを咥えてもらう場所だしー? ちゃんとほぐしてあげないとね。カナトちゃんが怪我したら可哀想だもん』
『べ、別に、おれは少しぐらい怪我しても……ひっ、あぁ!』
『そんなの、駄目だよ。そういう怪我させるのは俺の好みじゃないもん。……だからほら、カナトちゃんのココがもっとほぐれて、トロットロになるまで頑張ろうねぇ~』
いつの間にか、おれの陰茎は勃ち上がっていた。身体を震わせる度、うつ伏せになっているせいで、陰茎がシーツにこすれて、それがもどかしい快感を生む。
思わずもじもじと腰を揺らしていると、ノインの手がおれの尻たぶを掌で掴み、からかうような声をかけた。
『カナトちゃん、その動きえっろ……自分から腰揺らして、俺のこと誘ってんの?』
『ち、違っ……! い、いいからノイン、もう挿れてくれよ。ずっと後ろだけ弄られてると、なんか……その、おれ……』
『んー?』
『……なんか、このままだと、おかしくなりそうで……なぁ、ノイン。おれは平気だから、もう……』
もどかしい快楽に、いつの間にか目にはうっすらと涙が滲んでいた。
おれは両腕で枕を抱え込みながら、後ろにいるノインの方へ視線を向ける。
『…………』
『ノイン? 黙ってどうし――ひゃッ!?』
黙っているノインをいぶかしげに思っていると、突然、ノインの指が激しく動き始めた。
指の本数も、二本から三本に増やされる。指先でごりごりとしこりを圧し潰されたかと思えば、今度は肉壁全体を三本の指でじっくりとねぶられる。
ようやく指がゆっくりと外に引き出されたかと思えば、再びゆっくりと中に挿入される。その挿入感に息つく隙もなく、挿入されたのとは反対の手が、後孔の縁を指先でこしょこしょとくすぐってくる。
「――ぃッ、あぁっ、ぁっ、ノイン、もうやめっ……ふぁっ、ぁっ、あッ!?」
そうして、ノインの指で後孔だけを弄られ続けること一時間。
おれの陰茎はとめどなく先走りを流し、シーツをびっしょりと濡らしてしまっていた。まるで、お漏らしでもしてしまった痕のようだ。
濡れそぼったシーツに陰茎がこすれる感覚がたまらないのに、決定的な刺激は決して与えられない。それがあまりにももどかしくて、耐えきれず、おれは自分から腰を動かして、シーツにぬるぬると陰茎をすりつけてしまう。
「あー、それは駄目だよ、カナトちゃん。めっ!」
「ぅあっ!?」
ぺちんっ、と音が響いたのは、ノインがおれの尻を叩いたからだ。
痛くはなかったかれど、その衝撃に、肉壁がきゅうううっと体内にあるノインの指を締め付けた。
締め付けたせいで、ノインの指によって愛撫されていたしこりがグニュリと圧し潰される。その快楽は今までで一番最大のもので、おれの腰が勝手にガクガクと揺れてしまう。
そんなおれを見下ろして、ノインがはしゃいだような声を上げた。
「……あれー? もしかしてカナトちゃん、今、お尻叩かれたメスイキしちゃった? ねぇねぇ」
「ち、違……っ。今のは、その……」
首を横に振って、必死に否定する。
認めたくなかった。まさか――ノインの指を後ろに受け入れて、尻を叩かれた衝撃でイってしまったなんて。
しかも、射精をせずにイってしまった。精液は出していないのに、身体の中を灼熱のような快楽が駆け巡っているのが分かる。
「……っ、ぅ……」
しかし、どんなに言いつくろっても、腰はいまだにカクカと揺れてしまっているし、肉壁は体内のノインの指にいまだにきゅうきゅうと絡みついてしまっている。
部屋中に響くグチュグチュという水音は、明らかに結合部から響いているものだ。
あまりの恥ずかしさに、両腕に抱いた枕に顔を埋める。
ノインの顔が見られない。それに、こんな顔を見られたくない。
どうしてノインの頼みを聞いてしまったんだろう。媚薬がないのにこんなに快楽に乱れる羽目になるなんて思わなかった。
無論、ログアウトすればこの状況からは脱出できる。でも、今回は前回とは状況が異なる。
今回はあくまでも、おれはノインの求めに自分から応じて、身体をゆだねたのだ。だから、自分からその約束を反故にすることはできなかった。
……しかし、ノインはどういうつもりなんだ? 『最後に一回だけ』って言ったくせに、なかなか本番行為に移ろうとしない。一体、何が目的で――
「ふふ、カナトちゃんのお耳真っ赤だねぇ」
ノインが笑い声を零しながら、おれの耳の内を指でなぞった。
触れられた場所は確かに熱い。背後にいるノインからはっきり見て取れるほど、おれは耳まで顔を赤くしているようだ。
「っ、ノ、ノイン……おまえ、一体。どういうつもり――」
「もうしばらくはこのままほぐすから、大人しくしててね。あと二時間くらいは続けようかなって思ってるから」
「二時間!?」
聞き間違いかと思い、枕からガバリと顔をあげて振り返る。
しかし、その瞬間、体内に埋まる指がよりいっそう激しく動き始めた。
「あっ、ァ!? やっ、ノイン、そこばっかり、もうやだっ……ひぁあッ!?」
「えー? でも、カナトちゃんのここは俺の指がすっごく気に入ったみたいだけど? ホラ、俺がこうやって指をゆーっくり引き抜くと……」
「ぁっ!? ぁっ、やっ、あッ……!」
「ねっ? まるで『いかないで~』っておねだりするみたいに、俺の指に絡みついてくるんだよ~。可愛いよね! でね、今度は逆に、こうやって指を一気に入れてあげるとねー」
「ふあァっ!?」
「ほら、今度は俺の指を離さないって言わんばかりに、きゅうきゅう締め付けてくるんだよー。カナトちゃんのココ、健気でかわいいよねぇ~、あははっ!」
「あっ、ぁッ、ぁっ~~~~ッ!」
「あれ、もしかして二回目のメスイキしちゃったぁ? あははっ、こんなに敏感なら、媚薬なんか最初からいらなかったかもねぇ。……あー、俺、あと二時間くらいは、カナトちゃんのここで飽きずに遊べるわー」
まるで、捉えたネズミをいたぶる猫のように、愉しげな声で後孔を弄り続けるノイン。
もう限界だった。おれはいまだに後ろを弄り続けるノインに振り返ると、ぐすぐすと泣きべそをかきながら懇願した。
「ノ、ノイン。おれ、もう無理……頼むから、もう……」
「えー? でも、カナトちゃんは今後はもう俺とセックスする気はないんでしょ? これが最後の機会なんだから、俺はめいっぱい時間かけたいしぃ~」
しかし、ノインはおれが頼んでも、肩をすくめて気乗りしない返事をするだけだった。
後ろにいれた指を止めてくれる気配もない。それどころか、おれを窘めるように、挿入しているのとは反対の手でぺしりと尻を叩いてきた。軽い衝撃にも関わらず、おれの口からは「んあァっ!?」と甲高い声が漏れてしまう。
「あっ、ノ、ノインっ……!」
「んー、どうしようっかなぁ~。ここで挿入しちゃったら、もうカナトちゃんとのセックスはそれっきりなんでしょ? そんなの俺はつまんないもーん」
「つ、つまんないって。だって、おれ、もうこれ以上、こんなの……もう、無理……」
もう、恥も外聞もない。おれは心の底から、涙声でノインに懇願した。
ノインのオッドアイは怪しく煌めくと、その手がおれの背中に伸びてきた。その指先は、背筋をなぞるようにゆっくりと触れてくる。
「じゃあさー、これを最後にしないって約束してくれんなら、今日はこの辺りで終わらせてあげるよ」
「……え」
「これからもずっと、俺とセックスするって約束してよ。そしたら、カナトちゃんの好きなところに触って、いっぱい射精させてあげる。……ふふ、どうする?」
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