8 / 28
第八話
しおりを挟む
「ウィル。おれたちは大丈夫だからさ、すこし落ち着いて」
「兄ちゃん、でもよ」
ひとまず今はこの事態を収集する方が先だ。
なのでおれはウィルの肩を叩いて、穏やかな笑みをつくってみせた。
「子どものしたことだし、初犯なんだろう? こっちはもう気にしてないからさ」
「そう言ってくれるのはありがたいが……本当にいいのか? ガキのやったこととはいえ、盗みは重罪だ。証人だっている。本当なら自警団に突き出されても……」
ウィルの言葉に、メイナちゃんがおびえたようにびくりと肩を震わせた。
そんな彼らに、おれは首を横に振って笑ってみせる。
「そんなことしないよ。だって、ウィルは友達じゃないか。メイナちゃんはウィルの友達なんだろ? なら、おれにとっても友達だ、自警団に突き出すなんてできないよ」
「兄ちゃん……」
ウィルが感激したようにまじまじとおれを見つめてくる。
見れば、ウィルだけではなく周囲にいた野次馬の人たちも「おお……」「なんてできた人なんだ」と感激したような声を上げていた。
うん、だってメイナちゃんを自警団に突き出したりして、その自警団からおれたちの身元とかを尋ねられたらかなりやばいからね!
おれとヴォルフが使用してる身分証明書は、かつて魔獣から手に入れたものだ。魔獣が身分証明書をどうやって手に入れたのか分からないが、もしかすると正規の手段で手に入れたものではないのかもしれない。
都市に入る時は、身分証明書はざっと確認されただけだった。でも、もっと細かく確認をされたらまずいことが起きるかもしれない。
それに、おれもマスターもまだまだこちらの社会的情勢に疎い。自警団なんてものに引き合わされたら、どんなボロが出るかわからないし。
そんなこちらの思惑を知らないウィルと野次馬の方々は、感激したようにおれを見つめてくる。
あまりにもいたたまれなくなり、おれは彼らの視線から逃げるようにしゃがみこむと、顔を俯けているメイナちゃんへ話しかけた。
「メイナちゃん。ごめんね、この袋に入っているはお金じゃなくてご飯なんだ。それでもよかったら、持って帰ってお家の人と一緒に食べてね」
「えっ……」
「おい、兄ちゃん!?」
ウィルが大きな声を上げているが、それを無視して、さきほどメイナちゃんに盗まれかけた紙袋を、そのまま再び彼女へ手渡そうとする。
だが、どうしたことか、彼女はびっくり顔で硬直したまま、紙袋を受け取ろうとしてくれない。
まだこちらを警戒しているのかな?
「あ、よかったら一つ試食してみる? 開け方が少し変わってるんだよね」
中身を実際に見れば受け取ってくれるかと思い、おれは紙袋の中に入っていたものを一つ取り出す。
けれど、おれが取り出したものをみて、メイナちゃんの顔はさらに困惑の色を深めた。
「それ、食べ物なの? 見たことない形だけど……」
「これはおにぎりって言うんだよ。周りの透明なのは食べ物じゃなくて包装紙だから、絶対に食べないようにね」
おれが取り出したのは、コンビニやスーパーで売られているものと同じように、透明なフィルム包装をされたおにぎりだ。
昨日、この町の市場では玄米が売られていた。なら、こっちにも米食の文化があるはずだ。
日本のお米の品質は、あちらでは世界的にも高く評価されていた。こちらの世界にはない食料品で、魔獣の素材以上の価値が見込めそうなもので、なおかつ調理の必要がなく手軽に食べられるもの……それを鑑みた結果、おにぎりがいいのではないかと考えたのだ。
なお、透明なフィルム包装は、もちろんこちらの世界には存在していないものだ。この世界の人々が、初めて見るフィルム包装に対してどんな反応をするかも見ておきたいところだ。
魔獣の死体と引き換えに食料をドロップさせるとなれば、食料は地面へと落ちてしまうことになる。
どんな美味しいご飯でも土と泥に汚れてしまったら意味がない。そういった要素も踏まえて考えた結果、このフィルム包装されたおにぎりがドロップ品としていいのではないかと考えたのだ。
そんなことを考えつつフィルム包装の一片を外し、おにぎりをメイナちゃんへ手渡した。
「はい、どうぞ」
「…………」
メイナちゃんはおそるおそる、おれの手からおにぎりを受け取る。
彼女は困惑したようにおれの顔とおにぎりを交互に見つめていたが、その表情を見る限り、今にもおにぎりへ口をつけたいと感じているのは明らかだった。なにせ、メイナちゃんは頬もこけて髪もボサボサで、満足にご飯を食べているようにはとても見えない。
「……っ、ごくり」
そして、誘惑に勝てなかった彼女は、しばらくしてから意を決したように、おにぎりへパクリとかぶりついた。
瞬間、その瞳が大きく見開かれる。
「これ……米? こんなの初めて食べた……」
「味はどうかな?」
「なんか、すごく甘くて、今まで食べてたのと全然ちがう。それに、色もすごく真っ白できれい……!」
メイナちゃんは最初の戸惑いはどこへやら、そのまま魅入られたようにガツガツとおにぎりを頬張り、あっという間に完食してしまった。
おお、よかった。この調子なら、おにぎりはこの町の人たちに受け入れられそうだな。
見た感じ、フィルム包装を不思議そうに見てはいるものの、嫌悪感や抵抗感といった感情も感じられないし、問題なさそうだ。
そういえば、もともとおにぎりを持ってきたのは、ウィルに味見をしてもらうのが目的だったんだよな。そう考えると手間が省けたかもしれない。
そんなことを考えていたら、不意にぐう、といお腹の鳴る音が背後から聞こえた。
思わず背後を振り向くと、野次馬のおじさんの一人が、食い入るようにしてメイナちゃんのおにぎりを見つめている。
いや、一人だけではない。いつの間にか周囲にいた人々が羨ましそうにメイナちゃんの持つおにぎりに熱い視線を注いでいた。
おれはメイナちゃんへ紙袋を手渡すと、立ち上がってヴォルフへ声をかけた。
「ヴォルフ、そっちの紙袋にも同じおにぎりが入ってるだろう? それ、今まわりにいる皆さんに配ってもらってもいいかな?」
「うむ、いいぞ」
おれの言葉に、沈黙していた周囲から一気にどよめきが起きる。そんな彼らに対し、おれはさらに大きな声で呼びかけた。
「皆さんをお騒がせしてしまったお詫びです。よかったらお一人二個ずつお持ち帰りください」
そう言った瞬間、周囲にいた人々がいっせいにわっとヴォルフへと群がった。
しかし、ヴォルフは体格もよく、放たれているオーラには強者の風格が滲み出ている。そのおかげで、みんなヴォルフの周囲へ詰め寄りはしたが、強引におにぎりを奪うような真似は誰もしなかった。一列に整列とまではいかないが、ちゃんと順番ずつおにぎりをもらっている。
けれど、ヴォルフの元へ向かわなかった人物もいた。ウィルだ。
彼は眉間に皺を寄せた気難しい表情を浮かべ、荒い歩みでおれの前へとやってきた。
「兄ちゃん……アンタ、一体なにを考えてるんだ?」
「全部話すよ。でも、ヴォルフが配り終わるまで待っててくれるかな」
「兄ちゃん、でもよ」
ひとまず今はこの事態を収集する方が先だ。
なのでおれはウィルの肩を叩いて、穏やかな笑みをつくってみせた。
「子どものしたことだし、初犯なんだろう? こっちはもう気にしてないからさ」
「そう言ってくれるのはありがたいが……本当にいいのか? ガキのやったこととはいえ、盗みは重罪だ。証人だっている。本当なら自警団に突き出されても……」
ウィルの言葉に、メイナちゃんがおびえたようにびくりと肩を震わせた。
そんな彼らに、おれは首を横に振って笑ってみせる。
「そんなことしないよ。だって、ウィルは友達じゃないか。メイナちゃんはウィルの友達なんだろ? なら、おれにとっても友達だ、自警団に突き出すなんてできないよ」
「兄ちゃん……」
ウィルが感激したようにまじまじとおれを見つめてくる。
見れば、ウィルだけではなく周囲にいた野次馬の人たちも「おお……」「なんてできた人なんだ」と感激したような声を上げていた。
うん、だってメイナちゃんを自警団に突き出したりして、その自警団からおれたちの身元とかを尋ねられたらかなりやばいからね!
おれとヴォルフが使用してる身分証明書は、かつて魔獣から手に入れたものだ。魔獣が身分証明書をどうやって手に入れたのか分からないが、もしかすると正規の手段で手に入れたものではないのかもしれない。
都市に入る時は、身分証明書はざっと確認されただけだった。でも、もっと細かく確認をされたらまずいことが起きるかもしれない。
それに、おれもマスターもまだまだこちらの社会的情勢に疎い。自警団なんてものに引き合わされたら、どんなボロが出るかわからないし。
そんなこちらの思惑を知らないウィルと野次馬の方々は、感激したようにおれを見つめてくる。
あまりにもいたたまれなくなり、おれは彼らの視線から逃げるようにしゃがみこむと、顔を俯けているメイナちゃんへ話しかけた。
「メイナちゃん。ごめんね、この袋に入っているはお金じゃなくてご飯なんだ。それでもよかったら、持って帰ってお家の人と一緒に食べてね」
「えっ……」
「おい、兄ちゃん!?」
ウィルが大きな声を上げているが、それを無視して、さきほどメイナちゃんに盗まれかけた紙袋を、そのまま再び彼女へ手渡そうとする。
だが、どうしたことか、彼女はびっくり顔で硬直したまま、紙袋を受け取ろうとしてくれない。
まだこちらを警戒しているのかな?
「あ、よかったら一つ試食してみる? 開け方が少し変わってるんだよね」
中身を実際に見れば受け取ってくれるかと思い、おれは紙袋の中に入っていたものを一つ取り出す。
けれど、おれが取り出したものをみて、メイナちゃんの顔はさらに困惑の色を深めた。
「それ、食べ物なの? 見たことない形だけど……」
「これはおにぎりって言うんだよ。周りの透明なのは食べ物じゃなくて包装紙だから、絶対に食べないようにね」
おれが取り出したのは、コンビニやスーパーで売られているものと同じように、透明なフィルム包装をされたおにぎりだ。
昨日、この町の市場では玄米が売られていた。なら、こっちにも米食の文化があるはずだ。
日本のお米の品質は、あちらでは世界的にも高く評価されていた。こちらの世界にはない食料品で、魔獣の素材以上の価値が見込めそうなもので、なおかつ調理の必要がなく手軽に食べられるもの……それを鑑みた結果、おにぎりがいいのではないかと考えたのだ。
なお、透明なフィルム包装は、もちろんこちらの世界には存在していないものだ。この世界の人々が、初めて見るフィルム包装に対してどんな反応をするかも見ておきたいところだ。
魔獣の死体と引き換えに食料をドロップさせるとなれば、食料は地面へと落ちてしまうことになる。
どんな美味しいご飯でも土と泥に汚れてしまったら意味がない。そういった要素も踏まえて考えた結果、このフィルム包装されたおにぎりがドロップ品としていいのではないかと考えたのだ。
そんなことを考えつつフィルム包装の一片を外し、おにぎりをメイナちゃんへ手渡した。
「はい、どうぞ」
「…………」
メイナちゃんはおそるおそる、おれの手からおにぎりを受け取る。
彼女は困惑したようにおれの顔とおにぎりを交互に見つめていたが、その表情を見る限り、今にもおにぎりへ口をつけたいと感じているのは明らかだった。なにせ、メイナちゃんは頬もこけて髪もボサボサで、満足にご飯を食べているようにはとても見えない。
「……っ、ごくり」
そして、誘惑に勝てなかった彼女は、しばらくしてから意を決したように、おにぎりへパクリとかぶりついた。
瞬間、その瞳が大きく見開かれる。
「これ……米? こんなの初めて食べた……」
「味はどうかな?」
「なんか、すごく甘くて、今まで食べてたのと全然ちがう。それに、色もすごく真っ白できれい……!」
メイナちゃんは最初の戸惑いはどこへやら、そのまま魅入られたようにガツガツとおにぎりを頬張り、あっという間に完食してしまった。
おお、よかった。この調子なら、おにぎりはこの町の人たちに受け入れられそうだな。
見た感じ、フィルム包装を不思議そうに見てはいるものの、嫌悪感や抵抗感といった感情も感じられないし、問題なさそうだ。
そういえば、もともとおにぎりを持ってきたのは、ウィルに味見をしてもらうのが目的だったんだよな。そう考えると手間が省けたかもしれない。
そんなことを考えていたら、不意にぐう、といお腹の鳴る音が背後から聞こえた。
思わず背後を振り向くと、野次馬のおじさんの一人が、食い入るようにしてメイナちゃんのおにぎりを見つめている。
いや、一人だけではない。いつの間にか周囲にいた人々が羨ましそうにメイナちゃんの持つおにぎりに熱い視線を注いでいた。
おれはメイナちゃんへ紙袋を手渡すと、立ち上がってヴォルフへ声をかけた。
「ヴォルフ、そっちの紙袋にも同じおにぎりが入ってるだろう? それ、今まわりにいる皆さんに配ってもらってもいいかな?」
「うむ、いいぞ」
おれの言葉に、沈黙していた周囲から一気にどよめきが起きる。そんな彼らに対し、おれはさらに大きな声で呼びかけた。
「皆さんをお騒がせしてしまったお詫びです。よかったらお一人二個ずつお持ち帰りください」
そう言った瞬間、周囲にいた人々がいっせいにわっとヴォルフへと群がった。
しかし、ヴォルフは体格もよく、放たれているオーラには強者の風格が滲み出ている。そのおかげで、みんなヴォルフの周囲へ詰め寄りはしたが、強引におにぎりを奪うような真似は誰もしなかった。一列に整列とまではいかないが、ちゃんと順番ずつおにぎりをもらっている。
けれど、ヴォルフの元へ向かわなかった人物もいた。ウィルだ。
彼は眉間に皺を寄せた気難しい表情を浮かべ、荒い歩みでおれの前へとやってきた。
「兄ちゃん……アンタ、一体なにを考えてるんだ?」
「全部話すよ。でも、ヴォルフが配り終わるまで待っててくれるかな」
671
あなたにおすすめの小説
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている
飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話
アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。
無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。
ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。
朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。
連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。
※6/20追記。
少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。
今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。
1話目はちょっと暗めですが………。
宜しかったらお付き合い下さいませ。
多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。
ストックが切れるまで、毎日更新予定です。
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
悪役令息ですが破滅回避で主人公を無視したら、高潔な態度だと勘違いされて聖人認定。なぜか溺愛ルートに入りました
水凪しおん
BL
BL小説『銀の瞳の聖者』の悪役令息ルシアンに転生してしまった俺。
原作通りなら、主人公ノエルをいじめ抜き、最後は断罪されて野垂れ死ぬ運命だ。
「そんなの絶対にお断りだ! 俺は平和に長生きしたい!」
破滅フラグを回避するため、俺は決意した。
主人公ノエルを徹底的に避け、関わらず、空気のように生きることを。
しかし、俺の「無視」や「無関心」は、なぜかノエルにポジティブに変換されていく。
「他の人のように欲望の目で見ないなんて、なんて高潔な方なんだ……!」
いじめっ子を視線だけで追い払えば「影から守ってくれた」、雨の日に「臭いから近寄るな」と上着を投げつければ「不器用な優しさ」!?
全力で嫌われようとすればするほど、主人公からの好感度が爆上がりして、聖人認定されてしまう勘違いラブコメディ!
小心者の悪役令息×健気なポジティブ主人公の、すれ違い溺愛ファンタジー、ここに開幕!
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
【完結 一気読み推奨】片想いの相手が「そろそろ恋愛したい」と言ったので、用済みの俺はニートになることにしました。
はぴねこ
BL
高校生の頃、片想いの親友に告白した。
彼はノンケだったから玉砕して友人関係も終わるものだと思っていた。
もしかすると気持ち悪いと軽蔑される覚悟までしていたのに、彼は「今は恋愛をしている時間がないんだ」と自分の夢を語ってくれた。
彼は会社を興した祖父のことをとても尊敬していて、自分も起業したいと熱く語ってくれた。
そして、俺の手を握って「できれば親友のお前には俺の右腕になってほしい」と言われた。
同性愛者の俺のことを気持ち悪いと遠ざけることもせずに、親友のままでいてくれた彼に俺は感謝して、同じ大学に進学して、大学の頃に彼と一緒にゲームを作成する会社を起業した。
あれから二十年間、本当に二人三脚で駆け抜けてきた。
そして、昨年売り出したVRMMOが世界的に大ヒットし、ゲーム大賞を取ったことを祝うパーティーで親友が語った言葉に俺の覚悟も決まった。
「俺もそろそろ恋愛したい」
親友のその言葉に、俺は、長年の片想いを終わらせる覚悟をした。
不憫な拗らせアラフォーが”愛”へと踏み出すお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる