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新天地篇
国境へ(襲撃前)
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ナザルリーフはかなり遠い、三カ月かけてタラタラ進むのは理由がある。
途中で襲ってくれたらそれで良いんだ、こちらが大転移術使ってやることはないさ。
馬車含め全員で転移はなかなか骨が折れるし。
今頃フォードとナザルのバカ王子達は虎視眈々と付け狙っているかもね。
罠だろうがバカ王子は野望があるようだから、何かしら仕掛けてくると踏んでいる。
フォードは狡賢いから微妙。
ついでに元住処であるカリュアス国の様子も覗う目的もあるんだ。
腹は立つが国土事態に罪はない、それなりに愛着だって持っているからね。
今は辺境の一歩手前ほどに居る。普通に国境砦を使う気はないよ、警備兵に絡まれるだろうから。
国境を超えたらすぐに隣国ではない、鬱蒼と茂る魔の森と盗賊の住む巨大な渓谷がある。
並みの旅人がここを抜けるのは二か月はかかる。無事生きていればだけど。
まぁボクらは普通に通る気はない。
この境界は国家間侵犯区域になっており、何人も占有することは許されない。戦争回避の意味も含むからだ。
わざわざ利の薄い場所を欲しがる国もないが。
それでも、逃げ延びた罪人やワケアリ者が集まり作った荒くれ者の村があると噂がたっている、だが詳細を知る生き証人はいない。
だって魔物や盗賊達が親切に帰してくれるわけがないだろう?
「無法地帯か、ちょっと楽しみだな」
「坊ちゃま、なにがですか?」メイドのラミンが興味深々に聞いてくる。
「渓谷の罪人の村さ、色々楽しめそうじゃないか?魔物もいるよ」
ラミンが目を爛々とさせる、聞き耳を立てていたエリマも期待に満ちた顔をする。
馬車に揺れて2週間たつからね、暴れたいんだろう。
悪路を進む道中にいくつかの村を通った、田畑が無惨に抉られ植物が一本もない。
遠目に幾人かの村人がクワをふるっているを確認するが、耕しているように見えない。
「土精霊の恩恵」とやらに踊らされてるのだろう、ゲノーモス様……恐ろしい方だ。
あぜ道に赤い粒と青い粒が落ちている、宝石だというのに小粒なものは見向きされてないのかな。
引っ越してからボクの根はあえて引っ込めている。故に情報は入らない、別にいいさ目視で十分。
出せば無駄に力を使うし緑の加護を与えてしまうからね。ボクは冷たいヤツだな。
二つの小さな集落を過ぎた頃、陽が傾いた。
やむなく枯れかけた森の片隅でキャンプをすることにした。
「カサカサに干乾びてるから焚き木が楽ね」
エリマが素手でバキバキと枯れ木を折って、竈を作った。
「きょうのスープはドライトマトとコーンですよ~」
ラミンが楽しそうに調理をする、大分表情が豊かになってきたね、とても嬉しいよ。
その少し離れた場所でマホガニーが穴を掘り、何かの実を並べていた。
その周りをグルドがチョロチョロしてた。
「おい、むっつり野郎。何をしておるのだ?穴で寝るつもりか冬眠には早いぞ」
「失敬な!パンの実を焼いているのだ、邪魔するなメタボリス!」
「何を!吾輩はリスではなーい!」
ギャイギャイと楽しそうだなぁ……。
ボクはひとり暇だったので、馬の世話をしてるアクティの手伝いをすることに。
「坊ちゃん、ダメっす。マホガニーさんに怒られるっす!」
「いーんだよ、あいつは少々過保護過ぎるんだ」
そう言って飼葉の代わりに掌からドサドサ果実を出して与えた。
蔦を生やして実らせたほうが美味しいけど体力温存ってことで。
「面白いっす、掌から緑の恩恵がでるっすね!」
ボクを抱え上げて「主は凄い方っす!まじ、尊敬しゃす!」そう言ってグルグルと回った。
マホガニーが鬼の形相で走ってきたのは言うまでもない。
途中で襲ってくれたらそれで良いんだ、こちらが大転移術使ってやることはないさ。
馬車含め全員で転移はなかなか骨が折れるし。
今頃フォードとナザルのバカ王子達は虎視眈々と付け狙っているかもね。
罠だろうがバカ王子は野望があるようだから、何かしら仕掛けてくると踏んでいる。
フォードは狡賢いから微妙。
ついでに元住処であるカリュアス国の様子も覗う目的もあるんだ。
腹は立つが国土事態に罪はない、それなりに愛着だって持っているからね。
今は辺境の一歩手前ほどに居る。普通に国境砦を使う気はないよ、警備兵に絡まれるだろうから。
国境を超えたらすぐに隣国ではない、鬱蒼と茂る魔の森と盗賊の住む巨大な渓谷がある。
並みの旅人がここを抜けるのは二か月はかかる。無事生きていればだけど。
まぁボクらは普通に通る気はない。
この境界は国家間侵犯区域になっており、何人も占有することは許されない。戦争回避の意味も含むからだ。
わざわざ利の薄い場所を欲しがる国もないが。
それでも、逃げ延びた罪人やワケアリ者が集まり作った荒くれ者の村があると噂がたっている、だが詳細を知る生き証人はいない。
だって魔物や盗賊達が親切に帰してくれるわけがないだろう?
「無法地帯か、ちょっと楽しみだな」
「坊ちゃま、なにがですか?」メイドのラミンが興味深々に聞いてくる。
「渓谷の罪人の村さ、色々楽しめそうじゃないか?魔物もいるよ」
ラミンが目を爛々とさせる、聞き耳を立てていたエリマも期待に満ちた顔をする。
馬車に揺れて2週間たつからね、暴れたいんだろう。
悪路を進む道中にいくつかの村を通った、田畑が無惨に抉られ植物が一本もない。
遠目に幾人かの村人がクワをふるっているを確認するが、耕しているように見えない。
「土精霊の恩恵」とやらに踊らされてるのだろう、ゲノーモス様……恐ろしい方だ。
あぜ道に赤い粒と青い粒が落ちている、宝石だというのに小粒なものは見向きされてないのかな。
引っ越してからボクの根はあえて引っ込めている。故に情報は入らない、別にいいさ目視で十分。
出せば無駄に力を使うし緑の加護を与えてしまうからね。ボクは冷たいヤツだな。
二つの小さな集落を過ぎた頃、陽が傾いた。
やむなく枯れかけた森の片隅でキャンプをすることにした。
「カサカサに干乾びてるから焚き木が楽ね」
エリマが素手でバキバキと枯れ木を折って、竈を作った。
「きょうのスープはドライトマトとコーンですよ~」
ラミンが楽しそうに調理をする、大分表情が豊かになってきたね、とても嬉しいよ。
その少し離れた場所でマホガニーが穴を掘り、何かの実を並べていた。
その周りをグルドがチョロチョロしてた。
「おい、むっつり野郎。何をしておるのだ?穴で寝るつもりか冬眠には早いぞ」
「失敬な!パンの実を焼いているのだ、邪魔するなメタボリス!」
「何を!吾輩はリスではなーい!」
ギャイギャイと楽しそうだなぁ……。
ボクはひとり暇だったので、馬の世話をしてるアクティの手伝いをすることに。
「坊ちゃん、ダメっす。マホガニーさんに怒られるっす!」
「いーんだよ、あいつは少々過保護過ぎるんだ」
そう言って飼葉の代わりに掌からドサドサ果実を出して与えた。
蔦を生やして実らせたほうが美味しいけど体力温存ってことで。
「面白いっす、掌から緑の恩恵がでるっすね!」
ボクを抱え上げて「主は凄い方っす!まじ、尊敬しゃす!」そう言ってグルグルと回った。
マホガニーが鬼の形相で走ってきたのは言うまでもない。
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