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武者修行
虎丸、自己嫌悪
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虎丸は怯えた少年の目を思い出していた。
虎丸はただあの少年を助けたかっただけであった。
ただ無意識に盗賊を殺してしまった時、その気持ちがあったかと聞かれれば、なかった。
ぼんやりと通り過ぎる人を眺めていた。
しばらくすると、武装した兵士達が慌ただしく走り回っていた。
そんな時、虎丸の前に誰かが近付いてきた。
虎丸が顔を上げると、そこには疲れた表情を浮かべたリョーがいた。
「こんな所に居たのか……。ほら、ご飯食いに行くよ。」
疲れてるが、いつもと変わらぬ笑顔がそこにはあった。
「ねぇ……、リョーは怖くないの?」
リョーはしゃがんで、じっと目を見ながら。
「ん?何が?」
「ほら、一応モンスターだし。」
地面に視線を落とす虎丸の頭を撫でながら。
「怖かったら、二人で旅なんかしようなんて思わないよ。でも、虎丸は頑張ったよ。結構、我慢したし。」
虎丸はビックリした顔でリョーを見た。
「主従の誓いの効力か知らないけど、何となく虎丸が何してるか分かる様になってきた。」
「賊と揉めちゃって、ごめんなさい。」
尻尾を垂らして、俯く。
「ほら、飯行くよ。虎丸は悪い事してないんだから、謝らなくて良いよ。間違った事をした時は怒るけどね。」
リョーは虎丸を連れて、鍛冶場に。
そこには凄い数の料理が並べられていた。
リュード達が歓迎会を開いてくれたのだ。
虎丸は人混みに尻込みしながら、外にちょこんと座っていた。
だが、リョーは中に来るように手招きしている。
恐る恐る虎丸は鍛冶場の中へ入り、リョーの隣にちょこんと座った。
宴は盛り上がった。
虎丸も久々にちゃんとした料理を腹一杯に食った。
しばらくすると、リョーは突然、立ち上がり。
「短い時間だったけど、楽しかったよ。同門として扱ってくれて、ありがとう。そろそろ行かないとまずそうだ。」
その言葉を聞き、リュードは。
「オード殿が居れば、もう少し違うのかもしれないが。何の力になれなくて、申し訳ない。」
リュード達は深々と頭を下げた。
「虎丸、行くよ。」
リョーと共に鍛冶場を後にした。
虎丸があの時、盗賊の会話で聞いた内容通り、良くない勢力が暗躍、勢力を拡大していた。
街の出入り口の手前に小さな人影が。
虎丸はそれが誰か分かって、一瞬立ち止まった。
「ごめんね、ワンワン。助けてくれたのに……お礼も言えずに。」
涙をいっぱい零しながら、頭を下げる少年が。
リョーは虎丸の背中をポンと押した。
虎丸はトコトコ歩いていき、少年の前に座った。
「ワンワン……僕も強くなれるかな?」
そう問いかける少年の肩に虎丸は右手を置き、ワンと短く吠えた。
「強くなれるかじゃなくて、キミは強くならないとダメなんだろ。いつか大切なモノを守る為に。」
後ろからゆっくりと歩いてくるリョーはいつもと違い、突き放すかの様に冷たい言い方だった。
「悪いが、そろそろ離れないとマズいから。」
街中からこちらに向かってくる一群をみながら。
「そいつらを出すな。」
「早く追え。」
リョーと虎丸はその怒号に近い声を聞きながら、街を後にした。
そのまま、国境線を目指す事にした。
敵の影響力が何処まであるか分からない現状である以上、先を急ぐしかなかった。
虎丸はただあの少年を助けたかっただけであった。
ただ無意識に盗賊を殺してしまった時、その気持ちがあったかと聞かれれば、なかった。
ぼんやりと通り過ぎる人を眺めていた。
しばらくすると、武装した兵士達が慌ただしく走り回っていた。
そんな時、虎丸の前に誰かが近付いてきた。
虎丸が顔を上げると、そこには疲れた表情を浮かべたリョーがいた。
「こんな所に居たのか……。ほら、ご飯食いに行くよ。」
疲れてるが、いつもと変わらぬ笑顔がそこにはあった。
「ねぇ……、リョーは怖くないの?」
リョーはしゃがんで、じっと目を見ながら。
「ん?何が?」
「ほら、一応モンスターだし。」
地面に視線を落とす虎丸の頭を撫でながら。
「怖かったら、二人で旅なんかしようなんて思わないよ。でも、虎丸は頑張ったよ。結構、我慢したし。」
虎丸はビックリした顔でリョーを見た。
「主従の誓いの効力か知らないけど、何となく虎丸が何してるか分かる様になってきた。」
「賊と揉めちゃって、ごめんなさい。」
尻尾を垂らして、俯く。
「ほら、飯行くよ。虎丸は悪い事してないんだから、謝らなくて良いよ。間違った事をした時は怒るけどね。」
リョーは虎丸を連れて、鍛冶場に。
そこには凄い数の料理が並べられていた。
リュード達が歓迎会を開いてくれたのだ。
虎丸は人混みに尻込みしながら、外にちょこんと座っていた。
だが、リョーは中に来るように手招きしている。
恐る恐る虎丸は鍛冶場の中へ入り、リョーの隣にちょこんと座った。
宴は盛り上がった。
虎丸も久々にちゃんとした料理を腹一杯に食った。
しばらくすると、リョーは突然、立ち上がり。
「短い時間だったけど、楽しかったよ。同門として扱ってくれて、ありがとう。そろそろ行かないとまずそうだ。」
その言葉を聞き、リュードは。
「オード殿が居れば、もう少し違うのかもしれないが。何の力になれなくて、申し訳ない。」
リュード達は深々と頭を下げた。
「虎丸、行くよ。」
リョーと共に鍛冶場を後にした。
虎丸があの時、盗賊の会話で聞いた内容通り、良くない勢力が暗躍、勢力を拡大していた。
街の出入り口の手前に小さな人影が。
虎丸はそれが誰か分かって、一瞬立ち止まった。
「ごめんね、ワンワン。助けてくれたのに……お礼も言えずに。」
涙をいっぱい零しながら、頭を下げる少年が。
リョーは虎丸の背中をポンと押した。
虎丸はトコトコ歩いていき、少年の前に座った。
「ワンワン……僕も強くなれるかな?」
そう問いかける少年の肩に虎丸は右手を置き、ワンと短く吠えた。
「強くなれるかじゃなくて、キミは強くならないとダメなんだろ。いつか大切なモノを守る為に。」
後ろからゆっくりと歩いてくるリョーはいつもと違い、突き放すかの様に冷たい言い方だった。
「悪いが、そろそろ離れないとマズいから。」
街中からこちらに向かってくる一群をみながら。
「そいつらを出すな。」
「早く追え。」
リョーと虎丸はその怒号に近い声を聞きながら、街を後にした。
そのまま、国境線を目指す事にした。
敵の影響力が何処まであるか分からない現状である以上、先を急ぐしかなかった。
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