転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

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出会い

トラウマ

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虎丸はさっきから嬉しそうに尻尾をブンブン振っていた。
久しぶりの調理されたご飯が楽しみで仕方ないようだ。
だが、そんな虎丸と違い、レーラは浮かない表情を浮かべていた。
「そい……そ、その子も入れる店だよね?」
一瞬、虎丸をそいつって呼ぼうとしたよね。
「あんなに嬉しそうにしてるからね。無理言って、ごめんね。」
レーラは何とも言えない表情で。
「一緒に入れる店はあるんだけど……。」
一瞬、そこで口を閉じ、歩き出したが、直ぐに立ち止まって、耳を寝かせながら。
「黙ってるのも変だから、言うね。私、犬が苦手なの。昔、ちょっとあって……。」
あぁ、そういう事か。確かに全ての人が犬が好きかとは限らない。
虎丸はなんとなく分かったのか、ちょっとショックな表情を浮かべていた。
「犬、苦手なのか…でも、虎丸って…狼に近かった気が…。」
何気なく、小さな声で呟くと。
レーラはさっきまでの若干怯えた表情から一転した。
「えっ、犬じゃないの??そっか…犬じゃないのか。」
ニコニコしながら、ちょっとショックを受けてる虎丸を頭をポンポンと撫でた。
えっ??狼なら、平気なのか??犬と狼って、そんなに違うのか。
虎丸も少し唖然としていた。
「じゃあ、ご飯に行くよ。」
レーラは今にもスキップしそうな足取りで進んでいった。
しばらく呆然としてたが、虎丸は空腹なのもあり、追いかけていった。
レーラが連れて行った先はお世辞にも綺麗とは言えない店だったが、美味しい香りが漂っていた。
店に入ると、日焼けした店主が立っていた。
「レーラ、久しぶりだな。相変わらず勧誘か??」
黒く焼けた肌とは対照的な真っ白な歯を見せながら。
「勧誘するかどうかはこれからだね。ねぇ、何でも食べれる??」
こっちを向いて、聞いてきた。
頷くと、適当に注文をしていくレーラ…。
虎丸の分は…この子に適当に料理出してって言ってたので、二人分だよなって…思わず聞きたくなりたくなる数の注文をしていく。
注文を終えると、レーラは急にこっちをじっと見て。
「じゃあ、詳しい話を聞かせてもらおうか。」
その表情は明らかに興味本位な表情であった。
軽く説明をしてると、注文の品が続々とテーブルに並べられていく。
それを口に運びながら、話に聞いている。
虎丸の食事を出来たらしく、虎丸はそれに喰らいついていた。
簡単な身の上話を終えると。
テーブルに並んでた料理は適量分しか残ってなかった。
レーラの見た目から想像できない程の早さと量を食べていた。
虎丸もかなりの量を食べている。
って、ここの支払いって誰がするんだろう??
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