転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

文字の大きさ
120 / 230
トラント

思案

しおりを挟む
実際、ここまで来て、足止めされるのは辛い。
手持ちも減ってきたし、何より借金返済の為に稼がないと、ロイに申し訳ない。
だが、売る為にモノを打つ事にも抵抗がある、仮にもオードの弟子の名が伴う以上。
多分、オードは。
「小僧、気にすんな。お前がどんな情けないモノ出そうとも、お前を弟子にした事の批評くらい、受け止めてやるよ。」
って言うだろう。
だが、それに甘える訳にはいかない。
何より冒険者である以上、剣の大切さも充分理解しているから。
審査も鍛冶もダメなら、依頼をするかと見てみるが、残念ながら考える事は同じようで掲示されてる数はかなり少ない。
しばらく掲示板の前で悩んでると、急に入口付近が騒がしくなったので、振り返ると緊張しまくったダートとグランのメンバーが数人入ってきた。
ダートらはこちらには気付かないまま、ゲイガの居る奥の部屋へ消えていった。
唯一、こちらに気付いたのかアリスだけは軽くお辞儀してくれた。
Eランクの依頼など数える程度しかなかったが、配達がほとんどで……どれもそれなりに遠い。
審査の再開を待つ身としてはなるべく近場で済ませたい。
色々、考え込んで悩んでると、奥の部屋から物凄い音がした。
そして、テッドやカルバ達に引っ張りながら連れ出される顔を真っ赤にしたダートが見えた。
「おぃ、ダート……落ち着けよ。グラン解散で済まなくなるぞ。」
カルバは必死でダートを止めていた。
だが、そのダートを挑発するかの様に。
「じゃあ、こうするか。ここにいるメンバー全員で勝てたら、解散は無効にしてもいいぞ。但し、負けたら即解散でいいな?」
そう言いながら、ゲイガは姿を現した。
その言葉に更に熱くなるダート。
「マスター、既に解散は決定事項だったのですか?」
そう言いながら、食い下がるのはアリスであった。
「あの時とは状況が違うのは分かるだろ?この反乱騒動がどう転ぶか分からん状況では何も出来ないんだよ。」
「では、何故……ここに向かう最中に……。」
ゲイガはドアを拳で殴り。
「僅かな可能性にかけて貰うしかないんだ。上の方の一部ではお前らの事件と今回の騒動が繋がっているのではないかという意見がある以上、何も出来ぬのだ。だから、二週間以内に解決せねば、審査を受けられずに解散してもらう。これがミナリス国ギルドとしての決定である。」
「だから、コイツらとその反乱とは無関係だと言っておるだろ。」
ダートは更に暴れ出そうとしていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

役立たずだと追放された私が祈らなくなった結果、王国は滅びました

藤原遊
ファンタジー
王国で代々“祈り”を担ってきた聖女である私は、 ある日突然「役立たず」と断じられ、王都から追放された。 祈りの力は目に見えず、平和が続くほど軽んじられる。 それでも私は、国のために祈り続けてきた――追放される、その日まで。 王都を離れた私は、もう祈らなかった。 義務でも使命でもないものを、続ける理由はなかったから。 それから一年。 王国は、静かに、確実に滅びへ向かっていく。 これは、祈らなくなった“役立たず”と、 祈りを失った王国の、因果応報の物語。

感情の贈与税 〜光の加護より、確かな契約。没落令嬢による国家再生録〜

しょくぱん
恋愛
「君のような地味な女、僕の隣にふさわしくない」 魔王軍を討伐し、凱旋した公爵令息カシアンが放ったのは、婚約者エレナへの冷酷な決別だった。 彼の傍らには、可憐な「救国の聖女」レティシア。 だがカシアンは忘れていた。彼の眩い金髪も、魔王を圧倒した剣技も、すべてはエレナが十年間「愛の贈与」として捧げ続けた魔力の賜物であることを。 「……承知いたしました。では、滞納分を含め、全魔力を今この場で『徴収』いたします」

ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます

黒崎隼人
ファンタジー
元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。 だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ! 捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……? 無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!

半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜

侑子
恋愛
 小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。  父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。  まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。  クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。  その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……? ※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。

「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」と言われたので別れたのですが、呪われた上に子供まで出来てて一大事です!?

綾織季蝶
恋愛
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」そう告げられたのは孤児から魔法省の自然管理科の大臣にまで上り詰めたカナリア・スタインベック。 相手はとある貴族のご令嬢。 確かに公爵の彼とは釣り合うだろう、そう諦めきった心で承諾してしまう。 別れる際に大臣も辞め、実家の誰も寄り付かない禁断の森に身を潜めたが…。 何故か呪われた上に子供まで出来てしまった事が発覚して…!?

めんどくさがり屋の異世界転生〜自由に生きる〜

ゆずゆ
ファンタジー
※ 話の前半を間違えて消してしまいました 誠に申し訳ございません。 —————————————————   前世100歳にして幸せに生涯を遂げた女性がいた。 名前は山梨 花。 他人に話したことはなかったが、もし亡くなったら剣と魔法の世界に転生したいなと夢見ていた。もちろん前世の記憶持ちのままで。 動くがめんどくさい時は、魔法で移動したいなとか、 転移魔法とか使えたらもっと寝れるのに、 休みの前の日に時間止めたいなと考えていた。 それは物心ついた時から生涯を終えるまで。 このお話はめんどくさがり屋で夢見がちな女性が夢の異世界転生をして生きていくお話。 ————————————————— 最後まで読んでくださりありがとうございました!!  

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

【完結】愛されないと知った時、私は

yanako
恋愛
私は聞いてしまった。 彼の本心を。 私は小さな、けれど豊かな領地を持つ、男爵家の娘。 父が私の結婚相手を見つけてきた。 隣の領地の次男の彼。 幼馴染というほど親しくは無いけれど、素敵な人だと思っていた。 そう、思っていたのだ。

処理中です...