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トラント
ギルド
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翌朝、ギルドへ向かうと入口に鎧などは身に付けてはなかったが、ある種のオーラを纏った男性が立っていた。
虎丸は思わず剣の柄に手をかけようとしていた。
だが、その男性はこちらに気付くと、満面の笑みを浮かべ、手を振ってきた。
警戒しながらも、近付いていくとその男性の隣には黒いローブ姿の男が立っていた。
「やっと来やがったか。昨日、来るかと待ってたのに。」
そんな男性をローブ姿の男が疲れた顔をしながら。
「全く……ようやくお戻りになられたと思ったら、来客があるはずだから仕事は明日からするって、本当に今の状況を御理解頂いてるのか。結局、来られたのは今日で昨日は何もしないままで。」
男性が顔を顰めながら。
「相変わらず口うるさい奴だな。この件が終われば、ちゃんと対処するって言ってんだろ。………あっ、自己紹介がまだだったな。」
男性はそういうと名前などを話し出した。
名はゲイガ、このミナリス国の総ギルドマスターでトラント地区代表らしい。
何となく想像は出来たが、昨日まで一緒に旅してたのはゲイガだったらしい。
ゲイガの依頼の目的は……あのカシューが個人的な理由で依頼を受けたと言うその人物を品定めする事だったらしい。
ゲイガは第一線から退いたが、それでも未だ依頼をこなすA級であった。
第一線でやってた頃はS級を誇る実力であった。
そして、ゲイガの隣で小言を言ってるのがミューゼ。
昔はゲイガと共に旅をしてた仲間らしく、今はゲイガの輔佐として、代行の任についている。
ゲイガが自由に出来るのは、このミューゼが居てくれてるお陰らしい。
そう自分で語るんだから、ゲイガも感謝してるんだろう。
だが、ミューゼは聞こえる大きさの声で。
「自覚がおありなら、少しは控えて頂ければ嬉しいのですが。」
ゲイガはそのセリフが聞こえないかのように話を進めた。
「今回の報酬は受付に行けば、受け取れる様にしてある。………さて、ここから本題なんだが、鍛冶場の件な……申し訳ない。用意出来なかった。」
ゲイガは頭を下げた。
理由を聞くと、あのゴルドがユニ商会の名を使い、貸せば……今後、一切の取引を絶つと言って回ってるらしい。
ギルドとして、そこまでに介入する事は出来ないらしい。
ゲイガの肩書であるトラント地区代表としての強権を使えば、借りれない事はないのだが、リョーが献上用や高名な冒険者から依頼を受けたなどの理由が必要であった。
だが、リョーはその条件には首を縦に振らなかった。
ゲイガは強情なリョーに困りながら。
「では、鍛冶場を借りれずに良いのか?」
最終通告のつもりで尋ねると、首を縦に振った。
ゲイガは予想外の返答にリョーを見た。
そうして、次の瞬間。
「なら、もうイイ。それから申し訳ないが、審査はしばらく停止している。理由は分かってるだろ?」
虎丸は思わず剣の柄に手をかけようとしていた。
だが、その男性はこちらに気付くと、満面の笑みを浮かべ、手を振ってきた。
警戒しながらも、近付いていくとその男性の隣には黒いローブ姿の男が立っていた。
「やっと来やがったか。昨日、来るかと待ってたのに。」
そんな男性をローブ姿の男が疲れた顔をしながら。
「全く……ようやくお戻りになられたと思ったら、来客があるはずだから仕事は明日からするって、本当に今の状況を御理解頂いてるのか。結局、来られたのは今日で昨日は何もしないままで。」
男性が顔を顰めながら。
「相変わらず口うるさい奴だな。この件が終われば、ちゃんと対処するって言ってんだろ。………あっ、自己紹介がまだだったな。」
男性はそういうと名前などを話し出した。
名はゲイガ、このミナリス国の総ギルドマスターでトラント地区代表らしい。
何となく想像は出来たが、昨日まで一緒に旅してたのはゲイガだったらしい。
ゲイガの依頼の目的は……あのカシューが個人的な理由で依頼を受けたと言うその人物を品定めする事だったらしい。
ゲイガは第一線から退いたが、それでも未だ依頼をこなすA級であった。
第一線でやってた頃はS級を誇る実力であった。
そして、ゲイガの隣で小言を言ってるのがミューゼ。
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ゲイガが自由に出来るのは、このミューゼが居てくれてるお陰らしい。
そう自分で語るんだから、ゲイガも感謝してるんだろう。
だが、ミューゼは聞こえる大きさの声で。
「自覚がおありなら、少しは控えて頂ければ嬉しいのですが。」
ゲイガはそのセリフが聞こえないかのように話を進めた。
「今回の報酬は受付に行けば、受け取れる様にしてある。………さて、ここから本題なんだが、鍛冶場の件な……申し訳ない。用意出来なかった。」
ゲイガは頭を下げた。
理由を聞くと、あのゴルドがユニ商会の名を使い、貸せば……今後、一切の取引を絶つと言って回ってるらしい。
ギルドとして、そこまでに介入する事は出来ないらしい。
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だが、リョーはその条件には首を縦に振らなかった。
ゲイガは強情なリョーに困りながら。
「では、鍛冶場を借りれずに良いのか?」
最終通告のつもりで尋ねると、首を縦に振った。
ゲイガは予想外の返答にリョーを見た。
そうして、次の瞬間。
「なら、もうイイ。それから申し訳ないが、審査はしばらく停止している。理由は分かってるだろ?」
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