転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

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これから

猛省

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一人でトラントから少し離れた湖のほとりでリョーは頭を抱えていた。
あの時、もう少しで自分の中で何かが弾けてしまいそうになるのを感じていた。
その証拠に今、リョーの周りは真っ赤な水溜まりと肉片の山が出来ていた。
ただの殺戮を行ってしまったのだ。
どんなモノを斬ったかも分からず、手には刃がこぼれた剣だけがあった。
だが、テッドのあの言葉を許せる程の余裕はなかった。
もし、リョーらがラッキーだったとしたら、未だにベッドの上で苦しんでる仲間はただ運がなかっただけだと言われてるようで。
ようやく落ち着いて来たリョーの視線に微かに動く何かが見えた。
それにゆっくりと近付いていくと、そこにはモフモフした物体が。
モフモフした物体はリョーに気付かれた事が分かると、声を震わしながら。
「なんや、ワシも殺すんか?」
リョーはモフモフした物体を手に取り。
「喋るんだな。」
毛玉は震えながらも、平然を装っていた。
「そら、話すわ。こう見えてもこの辺では有名人なんやで。」
リョーは毛玉を地面に置いて、頭を下げた。
「騒がして、申し訳なかった。」
その態度に毛玉は少し拍子抜けしていた。
「分かってくれたら、それでえぇねんけど。」
それから身の上話をしてみた。
毛玉は溜息混じりに。
「若いな。大事な時には熱くなったら、負けやで。ココロは熱く、頭脳は冷静にならなあかんで。」
リョーは何故、上から目線なのか気になってきた。
夜もすっかり明けてきたので、虎丸が心配してるだろうなって思いながらも、毛玉は何やら熱く語っていた。
しばらくすると、毛玉は満足したのか。
「……って言う事だ。また何か聞きたくなったら、ここへ来い。」
毛玉は何処か去っていった。
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