184 / 230
依頼
グランの扱い
しおりを挟む
まだ何か言いたそうなゼンに対して、シュラルは。
「既に先程と同じ事を文書で五芒星の各主家には通達済みだ。もし、まだ何か異論があるなら、爵位を失う覚悟はあるのか?」
ゼンは唇を噛みしめ、出ていった。
「リョー殿、申し訳なかった。だが、何故あの様な依頼を受けられた?あの依頼に裏がある事くらい分からぬとは思えぬが。」
リョーはしばらく何かを考え込んだ後。
「裏があると思ったから、それが何なのか知りたくなっただけ。それにこの国にとっても、せっかくの転換期だから、一気に変わるのもいいかなって。」
シュラルは少し呆れた表情で。
「つまりは我々が思惑通りに動かされただけなのか。」
「迷惑かけて、申し訳ない。」
リョーは少し罪悪感を感じ、頭を下げた。
「まぁ……確かにこちらとしても、五芒星の力を削ぐ理由が出来たから、謝る必要はない。」
今回の事はお互いにそれなりのメリットがあったという事で………こちらとしてはこれからが本番であった。
部屋を後にすると、今にも掴みかからんばかりの勢いでこちらを見てる視線が………それも幾つも。
その一つであろうダートがゆっくりと近付いてきた。
だが、ダートはリョーの前に膝をつき、アタマを床に付けた。
「………今回の件、申し訳なかった。」
その姿にレーラを筆頭に一瞬、言葉を失ったが、直ぐにその行為を非難し始めた。
その声にダートは鋭い眼光を向け。
「黙れ、これはグランマスターとしてのプライドの問題だ。」
その威圧感に黙らざるを得なかった。
「良ければ、場所を変えて話しませんか?」
リョーの提案にダートは了承し、一行は近くの飯屋で話をする事にした。
レーラ以下数名は納得していなかったが、先程のダートを見て、あからさまに口にはしなかった。
「グランのメンバーが殺されたと聞いて、ついカッとなってしまったが、そんな事しても坊主には何の得にもならんのにな。きっと………うちのグランに見切りをつけて、甘い言葉でも言われたんだろうな。やっぱり……これがいいきっかけなのかもしれないな。」
レーラはその言葉に。
「解散はさせないから。」
またこの流れだ……。
「させないって、活動出来ないんだぞ。そんなグランを継続させて、なんの意味があるのだ。」
確かにそれが以前とは大きく違っていた。
他国に行けば、活動出来る可能性もあるが、今のグラン全てで移住する事なんて到底不可能であった。
それでも、レーラは頑なに解散を拒もうとしていた。
虎丸は隣でこちらをじーっと見ていた。
継続させる手段はあるし、それの方法も既に聞いていた。
でも、今の段階では何のメリットもない。
虎丸による無言の圧力は更に増していった。
「既に先程と同じ事を文書で五芒星の各主家には通達済みだ。もし、まだ何か異論があるなら、爵位を失う覚悟はあるのか?」
ゼンは唇を噛みしめ、出ていった。
「リョー殿、申し訳なかった。だが、何故あの様な依頼を受けられた?あの依頼に裏がある事くらい分からぬとは思えぬが。」
リョーはしばらく何かを考え込んだ後。
「裏があると思ったから、それが何なのか知りたくなっただけ。それにこの国にとっても、せっかくの転換期だから、一気に変わるのもいいかなって。」
シュラルは少し呆れた表情で。
「つまりは我々が思惑通りに動かされただけなのか。」
「迷惑かけて、申し訳ない。」
リョーは少し罪悪感を感じ、頭を下げた。
「まぁ……確かにこちらとしても、五芒星の力を削ぐ理由が出来たから、謝る必要はない。」
今回の事はお互いにそれなりのメリットがあったという事で………こちらとしてはこれからが本番であった。
部屋を後にすると、今にも掴みかからんばかりの勢いでこちらを見てる視線が………それも幾つも。
その一つであろうダートがゆっくりと近付いてきた。
だが、ダートはリョーの前に膝をつき、アタマを床に付けた。
「………今回の件、申し訳なかった。」
その姿にレーラを筆頭に一瞬、言葉を失ったが、直ぐにその行為を非難し始めた。
その声にダートは鋭い眼光を向け。
「黙れ、これはグランマスターとしてのプライドの問題だ。」
その威圧感に黙らざるを得なかった。
「良ければ、場所を変えて話しませんか?」
リョーの提案にダートは了承し、一行は近くの飯屋で話をする事にした。
レーラ以下数名は納得していなかったが、先程のダートを見て、あからさまに口にはしなかった。
「グランのメンバーが殺されたと聞いて、ついカッとなってしまったが、そんな事しても坊主には何の得にもならんのにな。きっと………うちのグランに見切りをつけて、甘い言葉でも言われたんだろうな。やっぱり……これがいいきっかけなのかもしれないな。」
レーラはその言葉に。
「解散はさせないから。」
またこの流れだ……。
「させないって、活動出来ないんだぞ。そんなグランを継続させて、なんの意味があるのだ。」
確かにそれが以前とは大きく違っていた。
他国に行けば、活動出来る可能性もあるが、今のグラン全てで移住する事なんて到底不可能であった。
それでも、レーラは頑なに解散を拒もうとしていた。
虎丸は隣でこちらをじーっと見ていた。
継続させる手段はあるし、それの方法も既に聞いていた。
でも、今の段階では何のメリットもない。
虎丸による無言の圧力は更に増していった。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の逆襲
すけさん
恋愛
断罪される1年前に前世の記憶が甦る!
前世は三十代の子持ちのおばちゃんだった。
素行は悪かった悪役令嬢は、急におばちゃんチックな思想が芽生え恋に友情に新たな一面を見せ始めた事で、断罪を回避するべく奮闘する!
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
【1部完・2部準備中】人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
おっさん冒険者のおいしいダンジョン攻略
神崎あら
ファンタジー
冒険者歴20年以上のおっさんは、若い冒険者達のように地位や権威を得るためにダンジョンには行かない。
そう、おっさんは生活のためにダンジョンに行く。
これはそんなおっさんの冒険者ライフを描いた生活記である。
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
國樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる