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王子の決意
想い
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どきどきとやけに自分の鼓動がうるさい。
驚きで止まってしまった涙を拭うことも忘れ、私は指一本動かせずにいた。
だって…
今後ろにいるのは…
「誰かわかる?俺だよ、俺」
バレバレなオレオレ詐欺を仕掛ける相手を私は一人しか知らない。
「ルーク…なんで…」
私はそっと振り向き、愛おしかった青い瞳を見つめた。
「なんでって、スピカがお城から出て行くのが見えたからどこ行くんだろうって」
平然と答えるルークに見つめられ、私は我に返った。
「ななななにするの!変態!」
とりあえず平手打ちを一発かまして、私はルークから距離をとった。
「いった…!叩くことないだろ!」
「あ、つい反射で…」
私は苦笑いを浮かべた。そして同時にバカだなぁと思う。もう少しあのままでも…って!
「婚約者がなにしてんのよ!不倫?!早速不倫なの?!」
「顔真っ赤だよ?」
「話そらすな!」
昔と変わらず、私はルークのペースに持っていかれそうになる。これだから自由人は!
「俺、婚約破棄する」
「は?」
あっさり告げられたルークの言葉に、私は思考が停止した。
「えっと…何を言っておられます…?」
だって今お城は婚約パーティー一色なのだ。今更婚約を破棄?そんなのいくら自由人な王子様とはいえ、許されないだろう。それこそ王国が大騒ぎになるだろう。
「婚約を破棄する」
「うん!わかってるよ!っじゃなくてまたいきなりどうして?!なんで今頃?!」
ルークは「確かに今頃だけど」と小さく呟くと今朝の会議のことを語り始めた。
**************
「はあああああ?!婚約の本決定が自分の意思じゃないいいい?!」
「スピカ声大きすぎ」
呆れたように笑うルークはそっと私の横に並んだ。
ルークの語った内容はこうだ。
婚約会議にて、6歳の頃に交わされた婚約を本決定するのか、考え直すかが話し合われていた。
女王様は決定でいいと即答した。
しかし、ルークはまだ迷っていたため保留にして欲しいと申し出た。
思わぬ乱入者はここからである。
あの例の大臣が今すぐにでも結婚すべきだと言い出したのだ。
結婚をすれば両国の結びつきがより強固なものとなる。貿易ももっと盛んに行えるだろうと。
女王様もその意見を尊重し、婚約を取り決めた。
「それってルークの意見尊重されてなくない?!」
「ああ、でも俺よりカトレア様の方が地位が上だからな。決められてしまったものは取り下げられない。俺の同意がなくとも父上の家臣である大臣の意見は大きく反映されるんだ」
「…そうなんだ。でもルーク登壇の時すごく嬉しそうだったけど」
「国民の前で笑顔浮かべ続けるのってかなりきついんだぜ?」
困った風に笑うルークを見て、私はあの笑顔が偽りだったことを知る。大変だなと思う反面、お城の裏って怖いなと思った。
「でもなんでルークは婚約を迷ってたの?あの夜、決意できたんじゃなかったの?」
私は星の降る夜、相談を受けたことを思い出した。
「人間、そうそう思いは断ち切れるものじゃないな。諦めようとしたけど、駄目だった」
「何を…?」
「スピカ、お前が好きだ」
世界が真っ白に染まった気がした。
二人きりになった世界で。
私は息をすることも忘れ、その青年を見つめていた。
「い、今なんて…」
「スピカ、俺の妃になってくれ」
私は何も言えず、ただルークの真剣な瞳を見つめた。
言葉が見つからない。まるで全ての言葉を忘れてしまったかのように。
「…っ!」
私は再びルークの胸の中にいた。
その温もりに気づいた瞬間、私の目から涙がこぼれ落ちた。
すごく嬉しかった。
でも
私はスピカじゃない。
ルークから離れようとした時、背後から声が響いた。
「あなたたち、どういうことなの?」
いつもと違う低めの声。
ルークの婚約者がそこに立っていた。
驚きで止まってしまった涙を拭うことも忘れ、私は指一本動かせずにいた。
だって…
今後ろにいるのは…
「誰かわかる?俺だよ、俺」
バレバレなオレオレ詐欺を仕掛ける相手を私は一人しか知らない。
「ルーク…なんで…」
私はそっと振り向き、愛おしかった青い瞳を見つめた。
「なんでって、スピカがお城から出て行くのが見えたからどこ行くんだろうって」
平然と答えるルークに見つめられ、私は我に返った。
「ななななにするの!変態!」
とりあえず平手打ちを一発かまして、私はルークから距離をとった。
「いった…!叩くことないだろ!」
「あ、つい反射で…」
私は苦笑いを浮かべた。そして同時にバカだなぁと思う。もう少しあのままでも…って!
「婚約者がなにしてんのよ!不倫?!早速不倫なの?!」
「顔真っ赤だよ?」
「話そらすな!」
昔と変わらず、私はルークのペースに持っていかれそうになる。これだから自由人は!
「俺、婚約破棄する」
「は?」
あっさり告げられたルークの言葉に、私は思考が停止した。
「えっと…何を言っておられます…?」
だって今お城は婚約パーティー一色なのだ。今更婚約を破棄?そんなのいくら自由人な王子様とはいえ、許されないだろう。それこそ王国が大騒ぎになるだろう。
「婚約を破棄する」
「うん!わかってるよ!っじゃなくてまたいきなりどうして?!なんで今頃?!」
ルークは「確かに今頃だけど」と小さく呟くと今朝の会議のことを語り始めた。
**************
「はあああああ?!婚約の本決定が自分の意思じゃないいいい?!」
「スピカ声大きすぎ」
呆れたように笑うルークはそっと私の横に並んだ。
ルークの語った内容はこうだ。
婚約会議にて、6歳の頃に交わされた婚約を本決定するのか、考え直すかが話し合われていた。
女王様は決定でいいと即答した。
しかし、ルークはまだ迷っていたため保留にして欲しいと申し出た。
思わぬ乱入者はここからである。
あの例の大臣が今すぐにでも結婚すべきだと言い出したのだ。
結婚をすれば両国の結びつきがより強固なものとなる。貿易ももっと盛んに行えるだろうと。
女王様もその意見を尊重し、婚約を取り決めた。
「それってルークの意見尊重されてなくない?!」
「ああ、でも俺よりカトレア様の方が地位が上だからな。決められてしまったものは取り下げられない。俺の同意がなくとも父上の家臣である大臣の意見は大きく反映されるんだ」
「…そうなんだ。でもルーク登壇の時すごく嬉しそうだったけど」
「国民の前で笑顔浮かべ続けるのってかなりきついんだぜ?」
困った風に笑うルークを見て、私はあの笑顔が偽りだったことを知る。大変だなと思う反面、お城の裏って怖いなと思った。
「でもなんでルークは婚約を迷ってたの?あの夜、決意できたんじゃなかったの?」
私は星の降る夜、相談を受けたことを思い出した。
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「何を…?」
「スピカ、お前が好きだ」
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二人きりになった世界で。
私は息をすることも忘れ、その青年を見つめていた。
「い、今なんて…」
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私は何も言えず、ただルークの真剣な瞳を見つめた。
言葉が見つからない。まるで全ての言葉を忘れてしまったかのように。
「…っ!」
私は再びルークの胸の中にいた。
その温もりに気づいた瞬間、私の目から涙がこぼれ落ちた。
すごく嬉しかった。
でも
私はスピカじゃない。
ルークから離れようとした時、背後から声が響いた。
「あなたたち、どういうことなの?」
いつもと違う低めの声。
ルークの婚約者がそこに立っていた。
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