現世と隠世の狭間にて、

ようこそ、隠世へ

此処は何処、誰ソ彼

 
私、花末碧月はなまつさつきは
その日もいつもと変わらない一日を送る予定だった

朝起きて、顔を洗って、今日私が朝食当番だから
朝からごはんを作って、1人で先にご飯を済ませて
自転車に乗って坂をおりる
私の家は山のなかだから海岸沿いにある高校には
自転車で15分程かかる。

あ、ちなみに私はド田舎に住む高校二年
山の中の無駄に立派な家には妹が1人と弟が1人いる
それと父方のおばあちゃんと一緒に暮らしてる

母は物心付く前からいなかった
父は私達をおばあちゃんと一緒に育ててくれた
でも二年前病気でこの世を去った

まあ、私の昔話はこの辺でおわり！

話は戻るけど
授業も真剣に受けて、体育もばっちりこなして
友達とおフザケして普段通り帰宅した

『ただいまー！おばあちゃん笹川さんトコが新鮮なアジくれたよー！』
「おかえんなさい。あら、じゃあちょっとお礼でも言いに行くかね」
『わたしは夕飯の材料買いにスーパー行くね今日はアジフライがいいかなあ～』

新鮮なアジに大興奮の私は自転車に乗って
再び坂道を下った。

『風が気持ちぃぃ～～』
軽快に坂道をスピードを出して下りてゆく
目の前に広がる景色は
夕日の燃える様な赤い空と 夜の漆黒の様な空が
海の水平線を栄目にくっきりと綺麗に分かれそうな手前だった

スーパーに着いた私はアジフライに使うパン粉
明日の朝食用の卵、後ちょっとお菓子なんかも買って
スーパーを出た。

自転車に荷物をつみ、また道を戻る
坂の途中で海を振り返ると
先程の景色がさっきとは比べ物にならないくらい
くっきりと分かれ美しい景色を生み出していた

『わあ...。綺麗... 』

その瞬間背後に気配を感じ振り向いた




そこからだ、このアヤカシだらけの場所落ちてきたのは...。