ざまぁされた小悪党の俺が、主人公様と過ごす溺愛スローライフ!?

嶋紀之/サークル「黒薔薇。」

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(……あいつ、俺を、す……好き、とか言ってたけど。あいつが主人公だとしたら、なんで、ゲームキャラでもないざまあされ要員の俺に惚れるんだよ……?)
 ヒイロが食事の用意のために立ち去ったあと。ベッドの上で、一人、セインは考える。

(あいつを助けたのは偶然だ……。セインとしての態度だって全部演技だ。……どうせそのうち、あいつも目が覚めるんだろうな。俺のこと嘘つき呼ばわりして、他の奴らみたいに、俺を見捨てるに決まってる。十年も俺を守ってくれる保証もない……)
 ヒイロからの提案……奴隷でなくなるまでの十年間匿ってくれる、という話は魅力的だったが、だからこそ、セインは彼を信用できないでいた。
 ヒイロだって、一時の気の迷いで言っているだけに違いないのだ。
 どうやら彼の恋慕は本物のようだが、今はセインに――彼の演じていた『主人公』像に惚れているだけで、本性を知られてしまったからには、そのうち見放されるに決まっている。

 生き延びるためには、ヒイロに縋るしかないとわかっていた。ただ、裏切られるかもしれないという不安や、そもそも殺したいほど妬んでいた相手に縋るなど……というプライドが、セインを迷わせていたのであった。

(お、落ち着け、俺……。追放から逆転返り咲きする主人公だっているんだ。俺だって、ヒイロを利用して、いつか俺を断罪した連中を見返してやればいい。……俺はまだやれる、主人公に戻れる……。このまま、ざまあされて終わりの悪役人生なんか、認めない……!!)
 セインは自分をなんとか納得させようと、頭の中で理屈を捏ね繰回す。
 ようは、素直にヒイロを頼るのが悔しいから、『俺はアイツを利用してやるだけだ』と自身に言い聞かせているのだ。

(さっきはつい、カッとなっちまったけど……。今からでもヒイロに媚びて、今までの『セイン』らしい言動にしたほうがいいか? ……いやでも、いくら生き延びるためとはいえ、嫌いな男相手に媚びるなんて……)
「セイン! 夕飯ができたよ、入っていいか?」
「っ!? あ、ああ……」

 セインが考え事をしているうちに、ヒイロは、食事の支度を終えたらしい。ドアの向こうから声がかけられ、慌てて返事をした。

(ええい……、四の五の言ってられるか!! 要はこいつを騙くらかして、これからも俺が暮らしやすいようにすりゃいいんだろ!? ……ざまあされる前は、テキトーにニコニコしてるだけでモテてたんだ。ヒイロもそれに引っかかったチョロインならワンチャン……!)

 覚悟を決めたセインは、内心の苛立ちを押さえつけると……爽やかな笑顔を浮かべて言った。
「……ヒイロ。さっきはすまなかったね。俺も……少し、混乱してたみたいで」
「セイン?」

 優しい声、きらきらした笑顔、誰もが認める理想の『英雄』。それが、『セイン・シャーテ』という男の仮面である。
 佐出征時としての本性を隠し通した笑顔で、セインは、心にもない言葉を吐く。それだけで、今までならば、誰も彼もがセインを好きになってくれたから。
「おまえの気持ち、嬉しかったよ。まさかそんなふうに思ってくれてたなんて……」
「……セイン、」
「急なことで驚いたけど……、俺も、同じ気持ちだ。だから、さっきの、匿ってくれるって話……」
 作り笑顔で騙して、できるだけ、都合のいい条件を引き出そうとするセイン。しかしヒイロは、その笑顔にときめきを見せることはなく……むしろ、どこか困惑した様子で首を傾げた。

「えーと……、その。無理しなくていいよ、セイン?」
「……は?」

 予期せぬ言葉に、さっそくセインの仮面は剥がれ落ちた。
 ヒイロは困った様子で、しかし、真剣にセインの瞳を見つめ、一言一句を噛みしめるように言う。

「僕は、セインの力になれるだけで嬉しいんだ。だから……セインが僕のこと好きになってくれなくても、……ううん、嫌いでも、約束を違えたりしないから。君は無理せず……ありのままの自分でいていいんだよ」
「ッ…………、わ、わかったような口きくなよッ! な、な、な、何も知らない癖に……ッ!!」

 『ありのままの自分でいい』――それはセインの、征時のトラウマを刺激する言葉だった。
 そんな耳障りのいい言葉を吐いたのと同じ口で、ありのままの征時を否定してくる人間を何度も見てきた。

 頭に血がのぼると吃音が出てしまうのは征時の癖で、コンプレックスだった。『セイン』として振る舞っているときは隠し通してきたはずなのに、今では、上手に取り繕うこともできやしない。
 惨めで、悔しくて、恥ずかしくて――なんの嫌味もなく『ありのままの貴方でいい』なんて言葉を吐けるヒイロの善良さや真っ直ぐさが、どうにも目障りでたまらなかった。

「あ、ありのままの俺なんて、なんの価値もない!! お、お、おまえもすぐに、飽きるに決まって……ッ、」
「セイン!?」
 叫んだ途端――ふらり、と、セインの上半身が揺れて、ベッドに倒れ込む。
 どうやら、栄養失調の体で興奮しすぎたのが良くなかったらしい。視界がぐらぐらと揺れている。

 セインに駆け寄ったヒイロは、すまなさそうに眉を下げて言った。
「セイン……、ごめん、僕、君の気持ちも考えないで……。……でも、とにかく今は体を休めないと。僕の作った食事なんか嫌かもしれないけど……食べないと、体が持たないぜ……?」
(……くそ。なんで……おまえが謝るんだ。そんなことされたら……余計、俺が惨めじゃないか……)

 俯いて、唇を噛みしめるセインの前に、ヒイロは食事の乗ったトレイを差し出した。
 木製のボウルの中にあるのは、ほかほかと湯気をたてる、真っ白な塊――昔懐かしい雰囲気の、シンプルなお粥であった。
 この異世界は西洋風で、主食は米ではなくパンである。前世ぶりに見た白米に、セインは怒りも忘れ、目を見開く。

「……これ、」
「あ、珍しいかな……? オカユって郷土料理なんだ。このへんだと見慣れないかもしれないけど、僕の婆ちゃんの地元は、ライスを主食にしてて……病気のときとか、弱ってるときにはこれがいいって」

 ヒイロの作ったお粥は、見るからに美味しそうな仕上がりであった。
 ほんのりと甘い米の香りが鼻孔をくすぐり、ごくりと、思わず喉を鳴らしてしまう。

(……そういやガキの頃、婆さんがよく、お粥作ってくれたっけな。親父もお袋も仕事で忙しくて……、でも俺は病弱で。倒れるたびに、婆さんが看病してくれた……)
 ――佐出征時の両親は共働きで、幼少期の征時の相手は、もっぱら祖母の役目であった。おっとりとして優しい祖母は、征時が体調を崩すたびに、『はよう元気になりんさいね』と笑って、お粥を作って看病してくれたのだ。
 仕事で忙しい両親は、しょっちゅう体調を崩す征時に手を焼いて、嫌そうな顔をすることさえあったものだから、征時は両親よりも祖母に懐いていた。

 その祖母も征時が高校生になった頃に亡くなり、彼は、味方を失った。両親は『いい学校を出て、いい企業に就職して、苦労しない人生を送りなさい』とそればっかりで、征時の気持ちに向き合ってくれる人などいなかった。


 セインとして生まれ変わってからは、思い出すこともなかった過去の記憶。久々に祖母の顔を思い出しながら、お粥を一口、口に運べば――思わず、感想がこぼれ落ちていた。

「……っ!! うめぇ……!」
「本当!? ……よかったあ」
(塩加減も、柔らかさもちょうど良くて……、それに、なんか懐かしい味がする……。……そういや、転生してからずっと、米食ってなかったなあ……)

 ヒイロの反応すら目に入らない勢いで、セインはお粥をガツガツと口に運んでいく。器が空になるのはあっという間だった。
 久方ぶりに食べる故郷の味に、じわりと、涙がこみ上げていた。

「……セイン?」
「…………な、なんでもねえ……。……その、お、おかわり……あるか……?」

 ヒイロに頼る気まずさから言い淀むも、当の本人は、セインに料理を褒められた喜びで頭がいっぱいらしい。
「っ……! う、うん! たくさん食べてくれよな!」

 きらきらと眩しい笑顔を浮かべて、厨房にすっ飛んでいった彼が戻ってくると――その手には、どでかい大鍋が抱えられていた。どう見ても一人分の食事量を越えている。なんなら、ヒイロも食べるとしたって余るくらいの大鍋だ。

「お、おまえ、それ、作りすぎだろ! どんだけ食わせるつもりだ!?」
「ご、ごめん! セインに手料理食べてもらえると思ったら、嬉しくてつい……」
「いやいや……ドジっ子ヒロインじゃねえんだからさあ……!?」

 呆れのあまり、素でリアクションしてしまったセイン。それに対してヒイロは、恥ずかしそうにはにかんだ。

「え、えーと……余るなら僕も食べるから大丈夫だよ! それでも余るなら、空間収納魔法でしまっとけば、この状態から腐らずにキープできるし……」
(……けっ。レア魔法も、主人公様にとっちゃ冷蔵庫代わりってことかよ。無自覚に有能ぶり見せつけやがって……、こういうとこが腹立つんだよな)

 空間収納魔法とは、ゲームで言うところのインベントリ、物体を亜空間に収納して持ち運べる便利魔法である。
 原作ゲームにおいては、空間収納を使えるのは主人公だけ、しかも最大所持数が限られていたことあり、何を持ち運ぶのかという取捨選択にセインも苦労したものだ。

 転生してからのセインも、原作仕様の空間収納に何を入れておくかに頭を悩ませたのだが……噂によれば、ヒイロは所持制限のない空間収納魔法という、セインの上位互換の魔法を使えるらしい。
 ヒイロの態度からして、噂は真実のようである。咄嗟にひがんでしまうあたりがセインのセインたるところだった。

 じとっとした視線を向けられているのに気付かずに、ヒイロは、朗らかな笑みで言う。

「あ、もちろん、セインには出来立ての新しい料理を作るからな!! 明日の朝ごはんはなにがいい?」
「……は?」
「残り物は僕が食べるから気にしないで! せっかくだから……セインには一番美味しい状態で食べてほしいんだ」

 さも当然のように告げられた言葉に、セインは内心ツッコミを入れる。

(い、いやいやいや。なんだよそれ。激重ヒロインかよ。流石に俺も、他人に冷や飯食わせて自分だけ出来立て……とか気まずいからな!?)
 クズとはいえ、小心者のセインには、ヒイロの押せ押せで献身的な愛は少々恐ろしさすら感じられた。
 これを当然と思ってしまうのは、さすがに、人としていけない気がしたのである。

 健気な愛には、相応の対価が必要なはずだから。

「……別に、そのお粥でいいよ。……美味かったし。空間収納に入れとくなら、出来立てとほとんど変わらねえだろ。す、捨てるのは勿体無いし……」
 セイン自身も、自分の気持ちがよくわからないままに、彼はヒイロのナチュラル自己犠牲を突っぱねる。
 それは、ヒイロに頼るのが癪だったからなのか、その愛情が重たかったせいなのか、はたまたヒイロにだけ損をさせるのが気まずかったからなのか。当人にすらわからない。
(そ、そうだ、これは別に……米がもったいねえから食うだけで……。気に入ったからまた食いてえとか、ヒイロに申し訳ないとか……そういうんじゃねえし……!!)

 心の中で、何に対するわけでもなく言い訳をするセイン。
 そんな彼の心を知りもしないヒイロは、快活な笑顔を浮かべて言う。

「セイン……、ごめん、ありがとう! 次は作りすぎないように気をつけるな!」
「……勝手にしろよ」

 ――こうして、セインはヒイロの『十年間匿う』という提案に否とも応とも言わぬままに、成り行きで彼の世話になることとなった。
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