異世界の力で奇跡の復活!日本一のシャッター街、”柳ケ瀬風雅商店街”が、異世界産の恵みと住民たちの力で、かつての活気溢れる商店街へと返り咲く!

たけ

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第七章 運命の報復

第90話 獣人王国に向けて

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 「ちょうどいい所に来たようだ。お楽しみのところ申し訳ない」

 ラムダは低く呟くと、その言葉と同時に、兵士のこめかみに込める力をさらに強めた。

 「や...やめろ、やめ...ぐ、え...~!」

 兵士の瞳は恐怖に見開かれ、そのまま白目へと反転する。声は途中で途切れ、身体は痙攣しながら力なく崩れ落ちた。

 「フン...腐りきった人族め」

 ラムダは静かな怒りを胸に秘めながら、冷ややかな瞳で転がる屍をじっと見下ろした。鼻先がわずかに動き、嫌悪が表情に浮かんでいる。
 
 すげぇ...この猪爺さん、力が半端ない。

 力がある暗部って最強だな。スピードもあるし。確かに...まだまだ若い連中には負けていない。それを証明してみせた。

 ジュードとメリシーは、"カッコウ"に潜んでいた残りの兵士たちを片づけた。その後、俺は念のため探知魔法を発動し、宿屋内にまだ敵が隠れていないかを確認した。

 「病み上がりなんだから無理をするな」と俺が注意すると、メリシーはにっこりと笑いながら答えた。

 「大丈夫だって、太郎様。こんな腐った奴らの一人や二人くらい、余裕余裕。それに、何かあったら太郎様が助けてくれるんでしょう?」

 そう言いながらメリシーは俺に向かってウインクをしてきた。

 獣人とはいえ、メリシーの外見はドリューやジュードとは異なる。獣耳と尻尾があることを除けば、人族と見間違えるほどだ。 褐色の肌、すらりとした切れ長の目、そしてピンと長く伸びた睫毛。その一つ一つが印象的で、彼女の魅力を際立たせている。

 さらに、すっきりと通った鼻筋。その下には控えめながら薄紅色の唇が形作られており、顔の輪郭はシュッと引き締まり、調和の取れた美しさを漂わせている。

 最近出会う女性たちは、どうも世間一般より背が高いことが多い。そして、メリシーもその例外ではない。彼女は俺よりも背が高いどころか、180センチを優に超えるほどだ。それでいてウエストは俺より細く、胸は人目を引くほど豊かである。

 ウインクなんかされちゃうと、胸がざわついて心臓が高鳴る。メリシーの魅力は外見の美しさだけではない。彼女の感情に合わせて、黒豹族を象徴する黒い三角の耳がピコピコと動き、黒くしなやかな尻尾がゆらりと揺れる。その愛らしい仕草に、俺は心を奪われずにはいられない。

 もしメリシーがコミケに姿を現せば、その注目をすべて独り占めすることは間違いないだろう。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 ”カッコウ”の隅々まで探知魔法を広げた。その結果、赤いマーク、つまり敵の反応は完全に消え去っているようだ。しかし、一階奥の部屋に黄色いマークが一つだけ、弱々しく点滅しているのが見える。この黄色いマークは、敵でも味方でもない中立の存在を示している。

 その反応はますます弱まり、徐々に薄れていく。まるで生命そのものが少しずつ消えゆくかのようだ。状況はまったく掴めないが、敵でない以上、その命を見捨てるわけにはいかない。救える命なら、何とか救いたい。そんな思いが頭をよぎる。

 宿屋の奥へ進むほど、激しい戦闘の痕跡がより鮮明になっていく。倒れた机や椅子、割れた食器が床を覆い尽くし、至る所に血だまりが広がっている。その荒れ果てた光景が、戦いの激しさを物語っていた。

 鼻を突く血の匂いと体液の混ざった臭いが、部屋中に充満している。息をするたびに胸が締め付けられ、この耐え難い臭いに思わず気分が悪くなる。糞尿の匂いも嫌いだが、血の匂いにはさらに耐えられない。

 限界を感じた俺は、”フロアクリーン”の魔法を唱えた。床一面を覆っていた血だまりはみるみるうちに消え去り、刺すような他の嫌な臭いも跡形なく消えていく。その瞬間、胸の奥から安堵が広がった。

 フロアクリーンの魔法の有難さを改めて噛みしめていると、気づけばラムダの部下たちが静かに動き出し、知らぬ間に亡くなった人族の屍を運び出していた。

 背後からはラムダとリュウレイの淡々とした会話が聞こえてくる。声のトーンは落ち着いているが、その内容にはどこか不穏な空気が漂っている。

 「...もし処分にお困りでしたら、うちのワイバーンたちにお任せを」 

 「いやいや、それならうちのコカトリスたちへのご褒美にするべきです」

  静かな議論を交わした後、二人はやがて合意に達した。

 「じゃあ半々で分けましょう」 「それが賢明ですな」

 まとまったらしい...。あまり死体の行き先を想像しないようにしよう...。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 奥の部屋に足を踏み入れた瞬間、俺の目に飛び込んできたのは、血だまりの上に無造作に倒れ込んだ一人の巨漢の男だった。その体つきはラムダと肩を並べるほど巨大で、険しい顔つきは人族であることを疑わせるほどの異質な迫力を放っている。

 彼の体にはクロスボウの矢が何本も突き刺さり、周囲に広がった血だまりが惨状を物語っていた。男の胸はわずかに上下しているが、命の火が今にも消えかかっているのは一目でわかった。

 ジュードはその男を目にした瞬間、息を呑み、目を大きく見開いた。その顔には驚愕が色濃く浮かび、声を震わせながら叫ぶ。

 「ギウスではないか!お前がどうしてこんなところにいるんだ⁉」

 その声には困惑と驚愕が入り混じり、場の空気が一層張り詰めた。その光景を目にした俺は、思わず問いかける。

 「ジュード知り合いか?」

 ジュードは息を整えながら、「はい。この者は、ガッダン国王の時代に大元帥として活躍していた者です。ガッダン国王は戦争を好まず、何よりも外交による解決を重視する賢王でした。そのおかげで、人族国家には平和な時代が訪れていたのです」

 しかし、ジュードによるとその平和は”ヒメールの乱”を境に崩れ去ったという。ガッダン国王の第二王子、ヒメールが反乱を仕掛けたことで、国の情勢は一気に瓦解ガカイした。

 それまで、税制度は国民に配慮したもので、収入が少ない者には免除されることさえあった。しかし、ヒメールが権力を握ってからは状況が一変した。税を納められない者は容赦なく奴隷身分に落とされるようになった。

 その結果、貧富の差は目に見えて広がり、各地にスラム街が形成され始めた。社会は急速に荒廃し、強盗や殺人、窃盗、さらには暴行といった犯罪が後を絶たなくなった。その発生件数は以前と比べ、数十倍にまで跳ね上がった。

 「そして、”ヒメールの乱”で頭角を現し、ついには宰相の座にまで上り詰めたのがジュウメイでした」 

 ジュードは険しい顔つきで静かに語った。その言葉には、苦々しさが滲み出ていた。

 「当時のギウスにおいては、さまざまな憶測が飛び交っていました。『ガッダン国王を裏切り、自分だけ生き残った卑怯者』や、『命が惜しくて仲間を見捨てた臆病者』など...。他人ながら同情せずにはいられませんでした」

 ジュードの視線が、床に横たわるギウスへと向けられる。その目には、一瞬だけ哀れみの色がよぎった。

 俺たちが大勢で訪れたことで、その気配を察したのだろうか。ジュードに「ギウス」と呼ばれた男が、全身に突き刺さった矢で身動きが取れない中、震えながら首だけを俺たちの方に向けた。そして...。

 「ぐ、ぐ...。お、おまえは...⁉」

 かすれた声が微かに響く。その声には、驚きと戸惑いの色が濃く滲んでいた。

 「ジュ、ジュードか?おまえは...ゴホ、怪我をして、瀕死の...ゴホ、状態のはずでは、ゴホゴホ...ないのか?まあいい。ゴホ、ゴホ。逃げた...シルマット一家を頼む。さらば...!」

 かすれた声が空気に溶けていき、最後の言葉「さらば...!」は、切り裂かれるように静寂の中へ消えていった。その瞬間、俺は反射的に「キュア!」と叫んだ。

 おいおい、こんなところで死んじまうなんてありえないだろう⁉まだ聞きたいことが山ほどあるんだ。頼むから生きてくれ。

 俺の言葉が空気を震わせた途端、ギウスの四肢を貫いていた矢は煙のように跡形もなく消え去った。その身体は、時間が巻き戻るかのように滑らかに癒されていき、傷口は音もなく塞がっていく。その奇跡的な光景に、俺も周囲の者たちも、ただ息を呑むほかなかった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 俺の”キュア”は瞬く間に効果を発揮した。まるで天国へ続く階段が途中でへし折れたように、ギウスは薄れかけていた意識を取り戻し、「う、うぅ...」とかすれた声を漏らした。

 ギウスは左腕で目をこすり、周囲をゆっくり見回して状況を確認しようとする。そして、震える声でつぶやいた。

 「な、何が...起こったというのだ...?」

 驚きと混乱が交じり合う中、ギウスは自分の身体の変化に気付き、呆然とした表情を浮かべた。そしてジュードをじっと見据え、重々しい声で言葉を紡ぎ出す。

 「私は...矢で刺されて死ぬはずだった。それなのに...何故生きている?また生きたくもない世界に縛られるのか...楽に死なせてくれればよかったものを...」

 その言葉には深い落胆が滲んでいた。ギウスはゆっくりと顔を上げ、ジュードをまっすぐに見つめる。その瞳には憔悴ショウスイの色が浮かび、場の空気を沈鬱チンウツに染めた。

 「...私が治したのではない。向こうにいらっしゃる太郎様が治したのだ」

 ジュードは俺とギウスを交互に見ながら、低く重みのある声で静かに告げた。

 「ジュードが人族に様をつけるなんて...驚きだ。あなたは一体何者ですか?あれほど深い傷を、いとも簡単に治してしまうなんて⁉ハイパーポーションですら、ここまで完璧には治せないでしょう。それを...まるで何事もなかったかのように癒してしまうとは...」

 「ギウスさん、お話ししたいことや伺いたいことがたくさんあります。ただ、一刻も早くサルマットさんに、息子さん一家を救ったことを伝える必要があります。その後で、人族の国について詳しく話して頂けると助かります」

 俺がそう伝えると、ギウスは俺の言葉に何かを察したようで、それまで沈んでいた表情がわずかに変わった。眉が動き、瞳に微かな輝きが戻る。そのまましばしの沈黙の後、深く息をついて静かに頷いた。

 「わ、分かりました。まずは...ハラス国王たちの救出を優先するべきです...」 ギウスの声には慎重さと決意が入り混じり、その言葉には確かな重みがあった。彼は一瞬息を整えるように沈黙を挟むと、真剣な眼差しで俺を見据えながら言葉を続けた。

 「で、ですが、ハラス国王たちの救出が済んだ後、どうか私をに連れて行って頂けませんか?」

 その鋭い瞳には、希望と覚悟がはっきりと宿り、彼の切実さが言葉以上に伝わってくる。ギウスの姿勢は、まるでこの瞬間にすべてを賭けているかのようであった。

 俺は彼の真摯シンシな思いを正面から受け止め、ゆっくりと頷いた。どうせ、ヒメール国にはお礼をしに行くつもりだったからな。

 その瞬間、ギウスは突如膝をつき、大きな体をさらに小さくして土下座をした。その肩は震え、溢れた涙が地面に落ちていく。言葉はかすれていたが、声には胸を揺さぶるほどの熱量が込められている。

 「ありがとうございます!ありがとうございます...!」

 その姿には、これまで背負ってきたもの全てを吐き出すような切実さがあり、俺はただ静かに耳を傾け、受け止めるほかなかった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 ギウスがようやく落ち着きを取り戻し、涙声が収まり始めると、俺は意を決してジュードに視線を向け、はっきりと言葉を放った。

 「ハルス獣人国まで急ごう!まずはサルマットさんに息子さん一家を救ったことを伝える。それから、国王や王子たちを俺の魔法で必ず救い出す!」

 しかし、ハルク獣人国に向かうにあたって一つ不安がある。

 「約70体もの龍を率いて行けば、悪目立ちしてしまう。獣人国に潜む人族の暗部たちに気づかれてしまうだろう」

 胸の奥に膨らむ不安を、静かに言葉にしてみる。
 
 「少数精鋭で動く方が...賢明かもしれないな」

 自然と口から漏れ出る言葉は、自分自身への確認とも取れるものだった。視線は静かに天へ向けられ、次の一手を模索する。

 考えを一通りまとめた後、俺は視線をジュードに向けた。言葉ではなく、瞳の奥に宿る問いかけで彼を促す。「どう思う?」と、目で静かに訴えた。

 ジュードは一瞬思案するような間を置き、落ち着いた口調で提案を口にした。

 「そうですな。私も少数精鋭で救助に向かう案に賛成です。それから、もし龍族の皆様がよろしければ、幻影の指輪を使い、大鷲に変化していただくのはいかがでしょう?野生の大鷲が王国上空を飛来ヒライしたように見せかけるのです。ハラス王宮上空を七、八頭の大鷲が飛んでいても、特に不自然には映らないでしょう」

 なるほどねー、大鷲か。確かにドラゴンよりも違和感はないな。よし、それでいこう。出発前にサイモンとシリウスからもらった”幻影の指輪”も八個ある。ジュードはそれを知っていて、この策を思いついたのだろう。

 「我々数名を乗せられるサイズの大鷲になって頂けると助かりますな。それも...五,六メートルほどの大きさであれば、なおさらありがたいものですなぁ...」

 ジュードは一瞬、思案するように目を伏せ、静かに言葉を選びながら提案を口にした。次に視線をクラシアル、コルティー、そしてリュウレイへと移し、その反応を観察する。

 提案の意図は明らかだった。数名を大鷲に乗せて先行させ、王国上空を飛行しつつ、地上を進む分隊と合流するという戦略だ。

 「頼めるのか?」と俺がクラシアルに尋ねると、彼女は自信たっぷりに答えた。

 「あい分かった!しかし私の上には...」

 その言葉の続きを聞くまでもなく、俺はクラシアルの口を素早くふさいだ。

 先行部隊として、俺、ジュード、メリシー、ラムダ、そして乗れるだけの獣人たちが選ばれた。一方、残りのメンバーはラムダの部下と共に地上を進み、獣人王国を目指す。

 ドリューは地上部隊に回された。その理由として、彼が地形に詳しく、体力と俊敏さを活かして突発的な問題にも迅速に対応できると判断されたからだ。

 何といっても、ラムダやジュードが可愛がっている男だしな。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 何だかんだで陽はすっかり昇り、腕時計を見ると、時刻はすでに七時を回っていた。朝市の賑わいに満ちた街並みを横目に、俺たちは静かに町を後にした。クラシアルたちが大鷲の姿に変われば、きっと大騒ぎになる。そう考えた俺たちは、人気のない草原を目指した。

 ここなら、大鷲の姿に変わっても人目を気にする必要はない。周囲に探知魔法をかけてみたが、黄色や赤の反応は一切ない。さあ、これで準備は整った。いよいよ出発だ。

 準備が整い、出発の気配が高まる中、大鷲の姿に変わったドラゴンたちの背に、先行部隊の獣人たちが次々と乗り込んでいく。

 しかし...。

 ふと視線を横に向けると、ラムダとリュウレイが言い争っているのが目に入った。リュウレイは冷静そのもの。静かな声で諭すようにラムダに語りかけている。対照的にラムダは落ち着きがなく、なかなかリュウレイの背に乗ろうとしない。

 おいおい、急いでいるというのに。何をしているんだ?こっちは早く出発したいというのに...。はあ...。

 俺はため息をつきながら、状況を静かに見守るしかなかった。
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