Re.start ～学校一イケメンの元彼が死に物狂いで復縁を迫ってきます～

第十八章

128.意地悪な仕返し

  朝食も終わり、昨日入りそびれたお風呂を蓮と順番に入り終えてから、蓮の部屋に戻った。
  束ねていた髪をバサっと振りほどき、長い髪を両手でかきあげて、座っていたベッドから勢いよく立ち上がった。



「……さ、やろうか」



  昨日蓮に借りたブカブカのパーカーを着て、その下に家から履いてきたホットパンツを履いているせいか、ホットパンツが隠れていて一見パーカーしか着ていないように見える。

  それが蓮にはセクシーに見えてしまったのか、私が屈む度に朝っぱらからいやらしい目つきで見ている。

  相当キテるな……。
  目線を合わせるとすぐに逸らすといった、なんとも疑わしい行為によって頭の中は大体の予想がついた。



「……何をヤるんだ？」

「何って……。決まってるでしょ」


「親がリビングにいるのにどーゆー神経してんだよ」



  昨晩下着姿を見せて刺激を与え過ぎたせいか、蓮の頭の中はすっかりエロモード全開に。
  思わず可笑しくなって肩が小刻みに揺れた。



「えー、何言ってるの？  本試験が近いから、勉強しなきゃダメでしょ？」

「やるって……。もしかして勉強の事？」


「当たり前でしょ。受験生の私達に勉強以外やる事がないでしょ。本当に蓮の頭の中はそれしかないの？」



  してやったりの顔で顔を覗き込むと、蓮は恥ずかしそうに苦笑いした。

  ーーつい3ヶ月前。
  私は今の蓮と同じカン違いをして赤っ恥をかいた。
  だから、仕返しの意味も含めて少し灸を据えた。