10 / 12
努力の魔法使い お嬢様?のカラミラ 3
しおりを挟む
カラミラから話を聞いてから廊下を歩きつつ周りをよく見てみると、確かにアクアやギルマのように強そうな覇気というのだろうか、近い雰囲気を感じる人はそう多くない。
もちろん上級生は歳上というだけで余裕をもっているように見えるが、それが戦いに対しても余裕があるかはわからない。
もう少しこの学園のことを知る必要がある。
図書館に向かい学園に関する情報を載っている本がないかと調べていると、三年の女子生徒が声をかけてきた。
「何かお探しですか?」
「あ、えっと。僕、ここに入ったばかりで、もっと学園のことを知れたらいいなって」
「学園のことですか。では、私の知っていることでよければお話ししましょうか?」
図書館に設けてある別の部屋へと移った。
彼女の名はフラム。図書委員をやっているそうだ。
「この学園はお金持ちや実力のある人が来るんですよね」
「基本的にはそうです」
「基本的には?」
「例えばライカさんのように推薦状をもらって入学したり、お金持ちじゃないけど学園側が有益だと判断した生徒は入学が許可されます。まぁ、人数で言えば全体のわずか数パーセントでしょうけど」
「学園側は有益と判断する基準はどういうものがありますか?」
「あまり表に出ることはなかった才能を持っていたり、これといって優秀ではないけど、努力によってかなりの成長をしたり、何より熱意と行動がしっかり伴っている事でしょうね。口だけで何もしない人が多数派ですから」
なんともドライな言い回し。
だけど、この雰囲気はどこかアクアにも通ずるところはある。
一人でできることはそう大きくはない。
だけど、少なくとも自分がしっかりやっていないのに、多くを求めるのは無作法。
求めるなら求める資格のある人にならなければいけない。
この学園はとても自由だ。
授業は選べるし途中から入った僕でも授業に追いつけるような対策はされている。
だけど、追いつこうと思う意思と行動がなければ、追いつきたいと求めることはできない。強くなりたいという意思と行動がなければ強くなりたいと求めるにはあまりにも現実を見ていない。
「先ほど、カラミラとお話ししてましたよね」
「はい」
「あの子は特に努力で入ってきた生徒なんですよ」
「え、あんなお嬢様みたいなのに?」
「あれは憧れですよ。あの子の生まれは田舎でね。裕福な家庭でもなければ治安もああまりいい場所じゃない。到底生まれだけじゃここに来れるような子じゃない。だけど、努力でやってきた。それが学園に評価されたんですよ」
見た目だけで僕は彼女のことをお嬢様だと決めつけていた。
事実、そういう風に見える姿だし、憧れもあるのだろう。
たぶんそれ以上に、この場所でほかの生徒に下に見られないように立ち振る舞うために、強い自分を作り出したんじゃないかと思う。
アクアへの強い感情もわかる気がしてきた。
「でも、どうしてカラミラのことについてそんなに詳しいんですか?」
「私が期待している一年だからですよ。私もあまり裕福な家庭じゃなくて、無理してここに来た。私はあの子ほど死に物狂いで努力を続けられない。でもあの子ならやってのけるかもしれない。ジャイアントキリングを」
弱者が強者を倒す。
言うのは簡単だがそれはとても難しいこと。
僕は運よくアーキュさんにあえて、アクアに手伝ってもらって、観察眼があって、ギルマが正面突破をしようとしたことで勝つことができた。
もし、このどれか一つでも違えば、僕は勝てなかった。
その運を引き寄せるのもまた、努力なのかもしれない。
――
翌日、食堂で一人食事をしているカラミラを発見して目の前の席に座った。
「細身なのに結構しっかり食事は食べるのね」
「最近はよく動くしね」
「そう」
どことなく元気がないように見えた。
僕のことを気にする余裕もあまりないようだ。
「何かあった?」
「何かって何よ」
「だって、なんか元気がないなぁって」
「……はぁ。実力差を見せつけられたというべきね」
「誰に?」
「アクアよ」
カラミラは午前中の授業のことを話してくれた。
僕とギルマが戦い僕が勝利したことはなんだかんだ広まっている。
そこで先生は指定した魔法のみで限られたエリアの中でどう戦うかという限定された環境での思考力を鍛える授業を行った。
アクアはもちろん率先して参加し、カラミラはアクアとやりたいと先生に伝えた。無論、アクアは断らないしお互いの同意があるなら先生も拒否する理由がない。
そして、同じ授業を受けている生徒二十人の前でアクアとカラミラは戦った。
基礎的な魔法のみならばカラミラも自信があったみたいだけど、結果はまったくついていけなかったと言う。
「わかっているわ。私が得意なことはアクアだってできるし、アクアより優れたところがないことなんてね。でも、必死に追いつこうとしているのに、近づくどころか離れていく。こんなのあんまりだわ」
追えばいつかほんの少しでも距離が縮まる。
下から上の存在を追いかけるためには距離が縮まることを信じなければやっていられない。自分にできることはたくさんしたことだろう。
その結果が敗北。
やれることをやった上での敗北と、何もしない敗北は、圧倒的前者のほうが辛い。
弱者が強者を倒すなんてのは幻想なのだろうか。
どんな言葉をかけていいかわからない中、俺の隣にいつも通りのテンションでアクアがやってきた。
申し訳ないがいまはとてもタイミングが悪い。
とはいえ無下にもできない。
とりあえず、授業の話をしだす前にこっちから話題を振ろう。
「いつも昼は肉料理なのか?」
「うん、そうだよ。肉はエネルギーだからね。体を動かすなら絶対必要だよ」
「じゃあ、夕食はどうするんだ?」
「消化にいいものとか油分をあまりとらないようにするとかかな」
アクアがおいしそうに食べているものは鳥類型モンスターのぷりっとした肉をあじつけし揚げたも。外側はカラっと中はじゅわっと肉汁があふれ出る。スパイシーな香りが食欲をそそる。
何度かアクアが食事をするところは見ているけど、今日はいつも以上に美味しそうに、大事にそうに食べている。
「もしかしてそれ好きなの?」
「うんっ! 子どものころからね。海の近くで育ったから魚類モンスターの料理が多かったんだけど、お姉ちゃんはお父さんと違って海じゃなくて森で狩りをしてたんだ。で、たまにとってきたお母さんが作ってくれたの」
父親は漁師で姉は狩人か。で、アクアはファイター。
なんともまぁ肉体派の家系だこと。
「ここのも美味しいけどやっぱお母さんのが一番好き。は~、お母さんの料理が食べたいなぁ~」
ちょっとしたホームシックだろうか。
ふと、思った。
もしかして今のアクアは隙だらけなんじゃないかって?
僕たちはまだ一年生だ。
どれだけ卓越した才能や力があっても経験が少ない。
絶対いつかどこかで隙が生まれる。
ギルマが僕と戦う時、一度勝っているからこそ油断したようにだ。
自然と僕はアクアが食べている料理に手を伸ばした。
ごく自然に、それがあたりまえのごとく。
僕の手が料理に触れそうになった直前、もう本当にあとわずかな時、慌ててアクアは皿を持って僕から遠ざけた。
「だめだよっ! これは私のっ!」
「でも、ビュッフェだろ」
「でもだめ!」
「ごめんな。アクアがあまりにも美味しそうに食べるからさ」
「も~、そう言われたら怒るに怒りづらいなぁ」
何かが見えた。
僕は早くこのことをカラミラに伝えたかったが、この光景をどう思ったのかカラミラは何も言わず立ち去った。
「なんかカラミラ元気ないね」
「まぁ、いろいろあるんだよ」
――
カラミラを見失いしばらく探し続けた。
広大な広さを誇るこの学園と言えど学年ごとに過ごす場所はある程度限られる。
学年全員が使う場所は食堂や図書館、カフェや広場、一度見失うと授業で出会うのは難しい。どの授業に誰が出てるかなんてわからない。
気づけば夕方になっていた。
「だめだ。全然見つからない」
「ライカさん、どうしたのですか」
声のほうを振り向くとそこにノルワ先輩がいた。
「あ、ノルワ先輩。あの、カラミラって知ってます?」
「ええ、一年の中でもがんばっている子ですね」
「ちょっと話したいことがあって探してるんですけど、どこ探してもいなくて」
すると、ノルワ先輩は訝しげに見てきた。
「ストーカー?」
「ち、違いますよ! アクアに負けてからなんだか気分が落ち込んだみたいで。でも、アクアに勝つ方法があるってわかったんです」
「君やカラミラさんがアクアさんに?」
「もちろん、正攻法じゃ勝てない。でも、勝つ体験をすることで何か変わると思うんです」
「ふむ、確かにこのまま落ち込んで終わってしまうには持ったない子です。……では、私が一年の女子寮に入ってみましょう。落ち込んでいるのなら他者との関りを立つことが多いですからね」
「おねがいします!」
ノルワ先輩の考え通り、カラミラは自室にこもっていたようだ。ノルワ先輩がカラミラと一緒に出てきたときにはうっすらと星が見える程度に暗くなっていた。
ノルワ先輩はカラミラを僕へ預ける前に言った。
「まだいつも通りに振舞おうとする気力はありますが、とはいえ慎重に。無理をさせずにお願いしますよ」
暗くなりつつある中、僕はカラミラと一緒にカフェへ向かった。
もちろん上級生は歳上というだけで余裕をもっているように見えるが、それが戦いに対しても余裕があるかはわからない。
もう少しこの学園のことを知る必要がある。
図書館に向かい学園に関する情報を載っている本がないかと調べていると、三年の女子生徒が声をかけてきた。
「何かお探しですか?」
「あ、えっと。僕、ここに入ったばかりで、もっと学園のことを知れたらいいなって」
「学園のことですか。では、私の知っていることでよければお話ししましょうか?」
図書館に設けてある別の部屋へと移った。
彼女の名はフラム。図書委員をやっているそうだ。
「この学園はお金持ちや実力のある人が来るんですよね」
「基本的にはそうです」
「基本的には?」
「例えばライカさんのように推薦状をもらって入学したり、お金持ちじゃないけど学園側が有益だと判断した生徒は入学が許可されます。まぁ、人数で言えば全体のわずか数パーセントでしょうけど」
「学園側は有益と判断する基準はどういうものがありますか?」
「あまり表に出ることはなかった才能を持っていたり、これといって優秀ではないけど、努力によってかなりの成長をしたり、何より熱意と行動がしっかり伴っている事でしょうね。口だけで何もしない人が多数派ですから」
なんともドライな言い回し。
だけど、この雰囲気はどこかアクアにも通ずるところはある。
一人でできることはそう大きくはない。
だけど、少なくとも自分がしっかりやっていないのに、多くを求めるのは無作法。
求めるなら求める資格のある人にならなければいけない。
この学園はとても自由だ。
授業は選べるし途中から入った僕でも授業に追いつけるような対策はされている。
だけど、追いつこうと思う意思と行動がなければ、追いつきたいと求めることはできない。強くなりたいという意思と行動がなければ強くなりたいと求めるにはあまりにも現実を見ていない。
「先ほど、カラミラとお話ししてましたよね」
「はい」
「あの子は特に努力で入ってきた生徒なんですよ」
「え、あんなお嬢様みたいなのに?」
「あれは憧れですよ。あの子の生まれは田舎でね。裕福な家庭でもなければ治安もああまりいい場所じゃない。到底生まれだけじゃここに来れるような子じゃない。だけど、努力でやってきた。それが学園に評価されたんですよ」
見た目だけで僕は彼女のことをお嬢様だと決めつけていた。
事実、そういう風に見える姿だし、憧れもあるのだろう。
たぶんそれ以上に、この場所でほかの生徒に下に見られないように立ち振る舞うために、強い自分を作り出したんじゃないかと思う。
アクアへの強い感情もわかる気がしてきた。
「でも、どうしてカラミラのことについてそんなに詳しいんですか?」
「私が期待している一年だからですよ。私もあまり裕福な家庭じゃなくて、無理してここに来た。私はあの子ほど死に物狂いで努力を続けられない。でもあの子ならやってのけるかもしれない。ジャイアントキリングを」
弱者が強者を倒す。
言うのは簡単だがそれはとても難しいこと。
僕は運よくアーキュさんにあえて、アクアに手伝ってもらって、観察眼があって、ギルマが正面突破をしようとしたことで勝つことができた。
もし、このどれか一つでも違えば、僕は勝てなかった。
その運を引き寄せるのもまた、努力なのかもしれない。
――
翌日、食堂で一人食事をしているカラミラを発見して目の前の席に座った。
「細身なのに結構しっかり食事は食べるのね」
「最近はよく動くしね」
「そう」
どことなく元気がないように見えた。
僕のことを気にする余裕もあまりないようだ。
「何かあった?」
「何かって何よ」
「だって、なんか元気がないなぁって」
「……はぁ。実力差を見せつけられたというべきね」
「誰に?」
「アクアよ」
カラミラは午前中の授業のことを話してくれた。
僕とギルマが戦い僕が勝利したことはなんだかんだ広まっている。
そこで先生は指定した魔法のみで限られたエリアの中でどう戦うかという限定された環境での思考力を鍛える授業を行った。
アクアはもちろん率先して参加し、カラミラはアクアとやりたいと先生に伝えた。無論、アクアは断らないしお互いの同意があるなら先生も拒否する理由がない。
そして、同じ授業を受けている生徒二十人の前でアクアとカラミラは戦った。
基礎的な魔法のみならばカラミラも自信があったみたいだけど、結果はまったくついていけなかったと言う。
「わかっているわ。私が得意なことはアクアだってできるし、アクアより優れたところがないことなんてね。でも、必死に追いつこうとしているのに、近づくどころか離れていく。こんなのあんまりだわ」
追えばいつかほんの少しでも距離が縮まる。
下から上の存在を追いかけるためには距離が縮まることを信じなければやっていられない。自分にできることはたくさんしたことだろう。
その結果が敗北。
やれることをやった上での敗北と、何もしない敗北は、圧倒的前者のほうが辛い。
弱者が強者を倒すなんてのは幻想なのだろうか。
どんな言葉をかけていいかわからない中、俺の隣にいつも通りのテンションでアクアがやってきた。
申し訳ないがいまはとてもタイミングが悪い。
とはいえ無下にもできない。
とりあえず、授業の話をしだす前にこっちから話題を振ろう。
「いつも昼は肉料理なのか?」
「うん、そうだよ。肉はエネルギーだからね。体を動かすなら絶対必要だよ」
「じゃあ、夕食はどうするんだ?」
「消化にいいものとか油分をあまりとらないようにするとかかな」
アクアがおいしそうに食べているものは鳥類型モンスターのぷりっとした肉をあじつけし揚げたも。外側はカラっと中はじゅわっと肉汁があふれ出る。スパイシーな香りが食欲をそそる。
何度かアクアが食事をするところは見ているけど、今日はいつも以上に美味しそうに、大事にそうに食べている。
「もしかしてそれ好きなの?」
「うんっ! 子どものころからね。海の近くで育ったから魚類モンスターの料理が多かったんだけど、お姉ちゃんはお父さんと違って海じゃなくて森で狩りをしてたんだ。で、たまにとってきたお母さんが作ってくれたの」
父親は漁師で姉は狩人か。で、アクアはファイター。
なんともまぁ肉体派の家系だこと。
「ここのも美味しいけどやっぱお母さんのが一番好き。は~、お母さんの料理が食べたいなぁ~」
ちょっとしたホームシックだろうか。
ふと、思った。
もしかして今のアクアは隙だらけなんじゃないかって?
僕たちはまだ一年生だ。
どれだけ卓越した才能や力があっても経験が少ない。
絶対いつかどこかで隙が生まれる。
ギルマが僕と戦う時、一度勝っているからこそ油断したようにだ。
自然と僕はアクアが食べている料理に手を伸ばした。
ごく自然に、それがあたりまえのごとく。
僕の手が料理に触れそうになった直前、もう本当にあとわずかな時、慌ててアクアは皿を持って僕から遠ざけた。
「だめだよっ! これは私のっ!」
「でも、ビュッフェだろ」
「でもだめ!」
「ごめんな。アクアがあまりにも美味しそうに食べるからさ」
「も~、そう言われたら怒るに怒りづらいなぁ」
何かが見えた。
僕は早くこのことをカラミラに伝えたかったが、この光景をどう思ったのかカラミラは何も言わず立ち去った。
「なんかカラミラ元気ないね」
「まぁ、いろいろあるんだよ」
――
カラミラを見失いしばらく探し続けた。
広大な広さを誇るこの学園と言えど学年ごとに過ごす場所はある程度限られる。
学年全員が使う場所は食堂や図書館、カフェや広場、一度見失うと授業で出会うのは難しい。どの授業に誰が出てるかなんてわからない。
気づけば夕方になっていた。
「だめだ。全然見つからない」
「ライカさん、どうしたのですか」
声のほうを振り向くとそこにノルワ先輩がいた。
「あ、ノルワ先輩。あの、カラミラって知ってます?」
「ええ、一年の中でもがんばっている子ですね」
「ちょっと話したいことがあって探してるんですけど、どこ探してもいなくて」
すると、ノルワ先輩は訝しげに見てきた。
「ストーカー?」
「ち、違いますよ! アクアに負けてからなんだか気分が落ち込んだみたいで。でも、アクアに勝つ方法があるってわかったんです」
「君やカラミラさんがアクアさんに?」
「もちろん、正攻法じゃ勝てない。でも、勝つ体験をすることで何か変わると思うんです」
「ふむ、確かにこのまま落ち込んで終わってしまうには持ったない子です。……では、私が一年の女子寮に入ってみましょう。落ち込んでいるのなら他者との関りを立つことが多いですからね」
「おねがいします!」
ノルワ先輩の考え通り、カラミラは自室にこもっていたようだ。ノルワ先輩がカラミラと一緒に出てきたときにはうっすらと星が見える程度に暗くなっていた。
ノルワ先輩はカラミラを僕へ預ける前に言った。
「まだいつも通りに振舞おうとする気力はありますが、とはいえ慎重に。無理をさせずにお願いしますよ」
暗くなりつつある中、僕はカラミラと一緒にカフェへ向かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
その掃除依頼、受けてやろう
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者パーティー「明るい未来」のリックとブラジス。この2人のコンビはアリオス王国の上層部では別の通り名で知られていた。通称「必要悪の掃除屋」。
王国に巣食った悪の組織を掃除(=始末)するからだが。
お陰で王国はその2人をかなり優遇していた。
但し、知られているのは王都での上層部だけでのこと。
2人が若い事もあり、その名は王都の上層部以外ではまだ知られていない。
なので、2人の事を知らない地方の悪の組織の下のその2人が派遣されたりすると・・・
俺だけ“使えないスキル”を大量に入手できる世界
小林一咲
ファンタジー
戦う気なし。出世欲なし。
あるのは「まぁいっか」とゴミスキルだけ。
過労死した社畜ゲーマー・晴日 條(はるひ しょう)は、異世界でとんでもないユニークスキルを授かる。
――使えないスキルしか出ないガチャ。
誰も欲しがらない。
単体では意味不明。
説明文を読んだだけで溜め息が出る。
だが、條は集める。
強くなりたいからじゃない。
ゴミを眺めるのが、ちょっと楽しいから。
逃げ回るうちに勘違いされ、過剰に評価され、なぜか世界は救われていく。
これは――
「役に立たなかった人生」を否定しない物語。
ゴミスキル万歳。
俺は今日も、何もしない。
滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~
スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!?
「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」
やかましぃやぁ。
※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる