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2話
しおりを挟む意識が朦朧としている。私はどこに連れていかれてるのだろう。
あたりは暗い。蝋燭の薄暗い光がぽっと一つ灯っているだけだ。
私はオルタさんに抱えられてその部屋にあったベッドに投げ捨てられた。頭もガンガンしていて…息がどんどん荒くなる。体も熱い。まるで高熱にうなされているような感覚だ。
オルタさんは私の上にまたがって、着ているドレスを手荒に破り捨てるように脱がしていく。
やだ…。怖い。私はさっき、この人に薬を飲まされたに違いないとすぐに思った。だけど目的はわからない。それは頭が思うように回ってくれないというのもあるけれど、この状況が突然の出来事すぎてきちんと理解できていないからだ。
「や…っ!!」
今の状態の中でいちばんの必死の抵抗をしたつもりだけれど、力が入らない。
「ははっ、こんな美人さんを犯せる日がくるなんてな」
「最初は第2王子と婚約する平民に姦淫の罪をきせろって命令でこの依頼を受けたけど、こりゃたまらないぜ」
誠実そうだった、紳士の姿は一変し綺麗に整えられていた茶髪も乱れ、その姿はまるで獣ののような姿だった。
それから、私は何も足掻く事ができず、ただ彼に全てを奪われてしまった。
はじめてのキスも…。
朝、気付くと私は何も着ておらず、布に包まっていた。ベットの上や、床には私が着ていた真っ赤なドレスがビリビリに破られた残骸だけが残り、あの男の姿は無かった。
どうして、こうなるんだろう。
あの何であの男を疑わなかったんだろう。私は馬鹿だ。平民出身の私が王族に嫁ぐなんてよく思わない人も沢山いるだろうに…私の注意力が欠けていた…。
家族に会いたいな…。帰りたい。
はーっと、無気力になりベットにうつ伏せになってうずくまった。
バタバタバタと、大人数が立てる足音が私を目覚まさせた。
その足音はだんだんと私のいる部屋の方へ近づいてくる。
「ここです!!ここに罪を犯したものが!」
えっ?!と焦りを感じて私の鼓動はどんどん早くなっていった。
ガン!!という破壊音とともに私の部屋の扉は壊され、目の前には十数人のもの兵士達とあの男の姿があった。
え???
この一言が頭に浮かんだ。
「お前は姦淫の罪を犯した。それもこの国の偉大なる王子、第2王子と婚約しているのにもか変わらずだ。お前を今すぐ城の地下牢に投獄する。こい」
私は入ってきた兵士達に両腕を掴まれ裸体を布で隠しただけの状態で、連れていかれた。
目から涙が出てくる。
悔しい。この貴族達も。それを見抜けなかった私の軽率な行動にも。
どうしてこんな惨めな思いをしなければならないの?
ここには私を助けてくれる人なんていない。自分でどうにかしなくちゃいけないんだ。
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