[完結]君は所詮彩り

balsamico

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3 至って至生

至って至生13 ※

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☆以降性描写が続きます。次回で章が終わります。

   ――――――――



トイレのあと、洗面所で身づくろいした聖人を何も言わないでベッドに引っぱった。聖人は抵抗しないでついてくる。


ベッドに横になる。
聖人にお願いしたのはそれだけ。
一緒に横になってもらった。


だからって何もしない。ただ、向き合って顔を合わせるだけ。
聖人の匂いを嗅ぐと胸の動悸が早鐘を打つ。


聖人の黒いはずなのに透明感のある目が好きだ。
聖人の知的な落ち着いた顔が好きだ。それが照れたり、笑ったり、するのが好きだ。


ふざけるのは聖人のいろんな表情が見たいから。
それと聖人が俺のことを見放していないと確認するため。


やっぱり俺は自信がないんだ。
聖人に好かれている自信が。


聖人は俺よりも親父やまーちゃん達といる方が楽しそうだった。
あんなに無防備に笑っている姿、見たことないよ。


俺じゃだめなの?
代わりにならないの?


俺の発情に当てられて顔が赤らんでいる聖人を見つめる。
俺の身体はますます熱くなる。
顔も熱い。
頭もぼんやりしてくる。呼吸も速くて息苦しい。


目の前の聖人が見たいのに、俺の目はぼやけてくる。過呼吸でも起こしたのか指先がしびれる。


身体は少し前からくの字に曲がったままだ。俺の前が高ぶったまま、全くおさまらないからだ。つらい。
だらだらと露を垂らしているのか腿辺りが濡れて冷たい。
自分で触りたいけど、絶対触らない。そう決めたから。


身体の中も疼き始めた。
時折ずきずきと強い痛みが走る。


奥にムスムズする箇所があって、股の間がじわりと熱くなり中からなにか漏れだしそうだ。
前みたいにびしゃびしゃにしちゃうんだろうな。


最初、身体だけのつらさだけだったのに、相手にされなかった時の惨めさ、いろんなつらさが何故だか急にあふれ出てきて耐え切れなくなった。


勝手に涙がぼろぼろとこぼれ落ちる。今、涙なんかいらないのに。
涙で滲んで聖人の顔が見えない。
もっと聖人の顔が見たいのに。

「至生さん……もういいですよ。わかりましたから……」

いつの間にか聖人に抱きしめられていた。涙腺でぼやけた目を無理やり開けてみると聖人も泣いているように見えた。

「……一緒にお風呂に入ります?」

俺は無言でうなずく。今、言葉にしたら大声で泣き出してしまいそうだった。





この状態、嘘みたいだ。服を脱ぎながらも俺はまだ状況を疑っていた。いきなり冗談ですよとか、なかったことにされたり、あ、もしかして夢落ちで、朝起きたらいつも通りの朝だったりして。

「……聖人」

すぐそばの聖人の手に触れる。聖人はその手をつかんで自分の頬に当てた。

「大丈夫ですよ。俺は、もう逃げませんから」

不安げな顔をしていたのか、聖人が優しい目をむけてくる。

「聖人が好きだ」

「知っていますか、それ、俺もですよ」

聖人は指で俺の顔のラインをたどり、俺にこれ以上しゃべらせないよう唇を塞いできた。





シャワーでびしょ濡れになって抱き合った。この激しさ、今まで戸板で無理矢理押さえ込んでいた化け物が急に飛びだして暴れ出たみたいだ。


口を吸われる。
舌を嬲られる。
泡でぬるぬると滑る身体を弄られる。
背後から耳をかじられ胸の突起を指で弄ばれる。
時折まじる耳元に届く息に、背中がぞくぞくしっぱなしだ。


俺の感度は普段の10倍増しで、聖人に何をされても過剰に反応してしまう。


さっき暴発したばかりなのに性器はすぐに天を向き涙を流す。
俺の股はぐじゅぐじゅで奥が勝手に収縮して痛み、中から出た熱い汁が足を伝い落ちてく。

「ま、聖人、も、もうダメ、い、挿れてっ」

「ん……ダメです」

尻に当たる熱いものの感触がするのに聖人は挿れてくれない。


昨晩のブルーの残り湯が残ったままの湯船の縁に座らされた。背中に当たる壁が冷たい。
脚を開かされ聖人に性器をつかまれる。触られただけで腰奥がきゅうっとした。


そのまま持ち上げて蟻の門渡りから俺のぐずぐずになっている穴にかけて聖人は舌を這わせた。

「ひゃっ」

熱い舌がぐるりと穴周りをなぞり入り口まで入ってきた。
もう俺はなにも言えなくて、ひたすら、ひあぁと喘ぐだけ。


中に指が入りぐちゃぐちゃとかきまわされる。腰から下がとろけそうだ。前も合わせて擦り立てられ、俺はうすい白濁を飛ばしていた。





さすがにヒートで性欲旺盛でも2回も立て続けにイかされた俺は少しぐったりしていた。
聖人にタオルで包むようにささっと拭かれた。昔、子ども時分にも同じように拭いてもらっていたことを思い出して、何だか少し嬉しくなる。



ベッドに戻ってからも聖人はなかなか挿れてくれず、ぐずぐずにされた。
口付けられながら全身をなで回される。聖人が肌に触れる度に背中がぞくぞくし、俺の股にじとじとした熱が集まってくる。


俺のぺたんこの胸も吸われる。
普段は何にも感じないのに、俺、女の子じゃないのに聖人に吸われたら感じてしまった。
舌先が乳頭に触れる度に腰奥に電気が走る。

「あぁ、……んっ」

また、穴周りを舐められ差し入れた指で中でぐるりとかき回された。俺には刺激が大きくて身体が反り返る。

「あっ、あっ――っ」

はぁはぁ息をついていると、聖人は俺から離れてボストンバックから何かを取り出していた。

さすがに前戯だけが続くと感じ過ぎてつらい。

「聖人、……もう、挿れて」

カサカサと音がした。

「……挿れますよ」

俺の足は開かれ聖人を受け入れる。聖人の性器が俺の中にずずっと入ってくる。

「あっっ、あっーー」

熱くて堅いものが中を押し広げ、奥まで進んでくる。俺のむずむずする痒いような疼きがなだめられ、甘くて熱い別の快楽が浮上してくる。


俺は自分の上にある聖人の顔を見上げていた。涙で潤んでぼやける。聖人も顔が赤い。
俺の視線に気がついた聖人は見ちゃだめですと言わんばかりに唇で塞いできた。

「んんっ」

ねちゃりと立つ水音。聖人が腰を動かすと立つ音だ。腸壁ごと引かれ、ずるっとまた中に押し込まれる。痒い感じの奥が出っ張りで擦れていく。あぁ。これはすごく気持ちがいい。



聖人と肌が触れるたびに俺の背中は気持ちがよすぎて、そそけ立つ。

慣れない俺を思ってだろう。しばらく優しくて緩やかな動きが続く。あぁ、もう駄目だ。


俺は僅かに残っていた、聖人にどう思われるかや、はしたないという客観的視点や抑制感情をかなぐり捨てた。

「もっと、もっと、ぐしゃぐしゃにして」

聖人は大丈夫と言いたげな顔をしてたけど、体勢を変え勢いよく背後から突いてきた。

「あっっ――っっ」

奥まで突き刺され悲鳴のような嬌声が漏れる。シーツをつかむ手指の先まで振動や余韻が響いてくる。

接合部から上がるぐちゃぐちゃという水音と肉がぶつかる音。俺ばかりが上げる嬌声や吐息。部屋はいやらしい音で満ちあふれている。


聖人は合わせて俺の胸や前を触ってくる。中側と外側からの同時の刺激。


俺は耐えきれず、またすぐ暴発してしまった。俺が吐き出した精液は量が少ない上、薄くて水みたいだ。


イった時に締め付けたのか、聖人も少し遅れて中でびくびくと震えていた。
肩で息をつく聖人。


気持ちよかったのが俺だけじゃなくて、聖人が俺で気持ちよくなっていたという事が嬉しかった。


俺の顔や髪を撫で回された。聖人の顔は汗ばみ潤んでいた。二人でくちゃぐちゃとねっとり口や舌を絡め合ってから身体を離していく。

聖人自身や熱を失った俺の中はぽっかりと空き妙に虚ろだ。
聖人はいつの間にか付けていたゴムを外していた。


俺の視線に気がつくと

「子どもが出来ても大丈夫になるまで、絶対生でしませんよ」

聖人らしいなと思った。一瞬何かひっかかりを感じたけれど、その後の快楽に流されてしまった。


聖人は腹に漏れていた俺の残滓をタオルでぬぐうと、俺の身体に残る色鮮やかなうちみに指でそっと触れた。聖人は痛ましそうな目でみてくる。

「こんなにされて……」

「痛そうで、汚いだろ」

「俺の為に抵抗してくれたんでしょう。汚なくなんかないですよ」

聖人が愛おしそうにあざに口を付けてくる。その表情もその刺激も俺の性感を刺激してくる。

「聖人……」

俺はまた身体の中が震えるのを感じた。俺はまだ足りない、足りてない。舌舐めずりをしながら聖人に襲い掛かった。


そんなこんなで一日中やりまくってしまった。腹が空いたらレンチンして、部屋中あちこちでつながる。



結局うなじに噛んでもらって番化する肝心の行為はすっかり忘れてしまっていた。大事な事だったのに。


翌日に持ち越して、しながら噛んでもらった。結局その日もだらだらとやりまくってしまい、腰が痛いと悲鳴をあげる聖人の為に俺は自ら抑制剤を飲んだんだった。


愛する人をいたわれる一段階上の大人になった気がした。

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