竜王と、愉快な仲間たち。

第六話

スライムからメール来た。

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竜王様へ

今僕は、武者修行中です。
竜王様のために、強くなります。

スライムより
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いや、ちょっと待て。
お前が強くなっちゃいかんだろ。
お前は、なんていうか、弱くあるべきだろ。

ラダトーム周辺に、強いヤツいちゃいかんだろ。
「おおさそり」くらいが、限界なんじゃないのか？
「ゴースト」くらいが、丁度いいんじゃないのか？

スライムベスには、相談したのか？
お前だけ強くなったら、アイツ悲しむぞ。
友達大切にしろよ。

なんか、二通目が来た。

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竜王様へ

竜王様の側近になれるくらい、強くなります。

スライムより
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いや、だからダメなんだって。
お前の存在理由は、それじゃないだろ。
勇者を育てるのが、お前の役割だろ。

そんなに強くなったら、さすがに生息地域変えないといかんな。
俺の城の付近に移動させるか？
しかし、城の近くでポニョポニョされたら俺の威厳に関わる。

ドラゴンの洞窟辺りにするか？
いや、ドラゴンが嫌がるな。
アイツ、プライド高いし。

やっぱりメルキド辺りにするか。
あー、でもゴーレムがいるな。
アイツ、相当なコミュ障だし。

どうしよう...。
せめて、腕と脚があればいいのに。
そしたら少しは形になるのに。
はぐれメタルに相談しようかな...。

三通目だ。
もう、開けるの嫌だな。

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竜王様へ

とりあえずレベル60になりました。
勇者ぶっ殺してきます。

スライムより
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