転生令嬢はゆめかわいいをお望み

しおだだ

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◇◇◇

59 閑話

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「ロイド様、本当にお嬢様のことはなんとも思ってらっしゃらないのですか?」

「まだ疑ってる?当然よ。お嬢様のことは仕事仲間としか思ってないよ」

「でも、あんなに美しいのに…」

「まあ見た目はね」

「聡明で造詣が深いです」

「そうね、奇抜ね。いまだに驚かされることばかりだよ」

「侯爵令嬢としてしっかり成長されました」

「打たれ強いかと思いきや、変なところで意地張るよね」

「……ロイド様」

「なあに、マリー」

「お嬢様の素晴らしさをお認めになります?」

「素晴らしさって…うーん、まあね?」

「……やっぱり」

「マリー?」

「お嬢様は素晴らしいです。やはりロイド様はお嬢様を……」

「うん。それエンドレスにやるなら強制的に黙らせてあげようか、マリー」


ロイドの目が不埒に輝いた。




「トマ」

「なに?リーサ」

「ううん、なんでも。ふふ」

「なんでもってことないでしょ、楽しそう」

「えー、だって呼び捨てってなんだかくすぐったくて」

「ああ、たしかに。ふふ」

「これでやっとレイラと同じ位置ね」

「……ん?」

「でもわたくしは姉の代わりなんて嫌よ。本当はもっと特別な関係がいいんだから」

「え」

「あーでもレイラを越えるって何をしたらいいの?わたくしデザインなんてできないわよ?」

「リーサはそのままでいいです。レイラみたいにならないでください」

「まったく、トマ様を特別に想ってるのはわたくしだけなんて、いやになっちゃう」

「ごめんなさい。誤解です。オレもリーサを特別に想ってます。あと呼び方元に戻ってる」

「トマ様にとってレイラ以上になるのが、わたくしの目標よ!」

「ごめんなさいごめんなさい。もうなってます。婚約申し込みに伺いますのでお父様のご予定教えてください」


トマはがっくり項垂れた。




「マルセル様」

「イリス殿、ひ…、おじょ…。イ、イリス」

「はい、マルセル様」

「イリス」

「ええ、イリスはここにおります。マルセル様、レイラはルチアーノ様一筋なんです」

「ルチアーノもレイラ嬢しか見ていない」

「だからよそ見なんてしちゃ嫌ですわよ。マルセル様。たとえあなたがわたしの胸しか興味がなくても」

「えっ!?いやっ、その、興味があるのは否定しないが、胸しかなんてそんなことは……!」

「いいんです。わたしを見てくれていれば、それがどこだって」

「いや、そうじゃなくて、自分は…」

「でもね、マルセル様」

「えっ」

「――もうあなたはわたしのもの。わたしから目を離すなんて許さないから」

「はいっ、イリス様!!」


マルセルは背筋をびしりと伸ばした。




「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

「ねえ、エマ嬢」

「なんですか、王子様?」

「相手がいないのオレたちだけじゃん?付き合っちゃおうか」

「余り者同士とか絶対イヤ。わたくしそんなに安くないわよ」

「ぐっ!」

「それに王子様ムリ」

「ぐっ!?ぬぬ、オレは王族なんだぞ…!」

「そういうところが生理的にムリ。あと好みで言えば国王様の方が好き」

「は?…え、はあっ!?」


そしてアドリアンは二度見するのだった――。
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